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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第十六節 エルダ帝国の攻略

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第30話 皆を応援

第六位階下位

 



 ナターシャが戦い始めたのを察し、ロイとコルニから焦りが消えた。


 ナターシャが戦うと強い事を、2人は良く知っているのだろう。

 動きが良くなったロイは順当に、元々堅実だったコルニもまた同じく。しっかり時間稼ぎをされながらも、敵の撃破と相なった。


 一方ナターシャはと言うと、戦いの最中で昔の勘を取り戻し、ゆっくりながらも確実な日々の鍛錬とレベリングで押し上げられた地力を発揮して、まだ若干硬いながらも熊と戦い、傷に思いっきり怯みながら勝利を手にした。

 ……ビビりすぎだけど実際の所痛みに怯んでるんじゃなくて死ぬかもしれない事に怯んでいるので、慣れて行けば気にならなくなるだろう。


 他方イーネシスは……ビシバシやってる内に段々冷静になって来て、此方の動きを観察する余裕が出来、その力の挙動を見抜いて、影の質を向上させる術を覚えた。

 更には、影から小石をこれ見よがしに射出してみたり、影に落として縛り上げてみたりした事で、潜影術の存在とその応用を実体験させる事が出来た。


 まぁ、異空を固定させる程には及ばないだろうが、潜って移動したり、大きな風呂敷を背負う感覚で影に物を入れたり投げたりくらいは出来る様になるだろう。



 そんなこんなでロイ一行を扱き、異様な気配を察して呼ばれた数十人の援軍には程良く運が悪い程度の塩梅で雑魚を配置して足留め。

 ロイ一行の無事の帰還を見届けた。


 後は、迷宮を弄り大変動を捏造、強敵の出現は全て迷宮のせいであると言う偽装工作を行なった。

 それによりロイ一行は大変動の瞬間に立ち会いながらも生き抜いた、確かな実力を持つ戦士達と言う評価を得るに至った。


 また、慎重になった他のダンピール達にも、大変動が起きた余波と言う名目で、別の迷宮でも少し強い魔物を当てて能力の補完や底上げを計った。

 なるべく怪しくならない様に、革命軍以外の一般ダンピールも修行を付けてやったが、あくまでもメインは革命軍の強化である。



 続けて、紋無し紋有り問わず下位から一般までの迷宮に潜ってる吸血鬼、および一部ノーブルに修行を付け、操血や操影に関する潜在能力を引き上げると共にちゃんとした戦闘経験を積ませた。

 無能は無能のままで良いが、戦う意志のある者には可能な限り抗って貰いたいからね。


 暇潰しがてらの戦闘教練を終え、後に残すは教練が出来ない相手のみ。


 具体的には、迷宮に全く潜らない下位や一般の吸血鬼民に、潜る必要の無いロードクラスや一部ノーブル。また、今日は潜らない一部戦士達。

 これらを僕が暗躍している事に気付かれずに教練をするのは、普通の手段では不可能だ。


 ぱっと考えられる方法では攫うか夢に出るかだが、今回は迷宮を少し氾濫させて見た。

 まぁ、これも各地で起きている迷宮の異変の余波である。


 各地で同時多発的に起こした小騒ぎに乗じて見込みのあるザコッパを程良く鍛え、出張って来た上位ノーブルと下位ロードは数で分断し数&質で程々に鍛えた。


 後の奴等は強い分敢えて鍛えず、自らが積み上げた時の薄さと儚さに絶望して死んでくれ。



 そんな楽しいトレーニングの時間は終わりを迎え、間も無く夜が訪れる。





 おおよそ地上では日が沈む頃、そろそろかとアンテの居城に入ると、アンテが腕を組んで待っていた。

 その後ろには黒髪さんが控えている。



「……君さ、どこほっつき歩いてたの?」

「ちょっとあちこちの迷宮まで」

「……そう、ふーん、まぁ、勤めは果たしてたみたいだね」



 迷宮の氾濫に対して民を守る為に戦うみたいな感じかな?

 それを勤めと言う辺り、アンテは本当に真面目だね。フォーレンは観察するだけだったしウェンザードは暴れ回るだけだったのに。



「出発はいつ?」

「今だが?」

「ちょうど良かった」

「待ったんだが?」

「ご苦労」

「おぉーい?」



 待ったと言う割には、直前まで氾濫を撃退する為に黒髪さんが指揮を取っていたが。

 チラリと見た黒髪さんは、そのハーフマスクから覗く目を鋭く尖らせ、僕を睨んでいた。



「じゃあ行こうか」



 そう言いながらアンテと腕を組むと、強まる黒髪さんの圧。



「ちょ、ちょっとっ! 無礼! 無礼だよ!」



 と言いつつも振り解かないアンテの言葉に乗り、黒髪さんが声を上げた。



「そうですっ! アンテ様の優しさに付け込み目に余る不遜ッ! アンテ様! ご命令くださればこの私が不遜な小娘の1匹や2匹、切り裂いて見せましょう!!」

「えっ、そこまでは……」

「まぁまぁ、そんなに怒らないで」

「ひゃっ」



 アンテの腰を抱き寄せると、黒髪さんは目くじらを立てて怒鳴る。



「アンテ様!」



 嫌がってるフリと言う退路を塞がれたアンテは少し慌てて目を回し、そこで僕はぱっと手を離した。



「さぁ、早く行こう」



 僕は2人に背を向けて、城へ歩みを進めた。


 ……それにしても黒髪さん、もといエレノア。


 見ていた限り、おそらくだがアンテに変わり数百年に渡って白妖会を統率して来たのだろう。その秘めたるポテンシャルはたかが侯爵級を優に越えている。

 アンテからも相当血を貰ってる筈だし、日々トレーニングも欠かさず、更にはアンテに代わり大小様々な迷宮の管理もしている。


 革命考えてるエングレイ君よりも強いぞ。


 もっと頑張れ革命軍。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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