第29話 洞窟攻略
第四位階上位
アナザーにログインし、女子部屋から出る。
キッチンには既にアランがおり、中庭ではタクがスキルのレベル上げをしていた。
皆が集まるまではまだ時間がありそうなので、クリアとユリちゃんの武器を作ってしまおう。
用意するのは鉄塊。これに魔力を込めて魔鋼に変える。
後は、幾つかのレアアイテムでカスタマイズ。
一度武器を作っているので、そう時間をかけずに作る事が出来た。
武器は、薙刀と戦槌。
どちらにも、棒と同じく魔力を吸収するギミックがついている。
薙刀の方は変形させた竜の鉤爪がついており、『断ち切れ』と唱えると熱と光を発生させる様にしてある。アンデット相手に無双が出来る代物だ。
戦槌の方は打撃面に削って尖らせた竜の鱗が取り付けてあり、トゲトゲでデコボコしている。『加速』と唱えると戦槌の裏面からファイアーボールの様な物が出てきて弾ける。
指向性を持たせているので、鈍臭いクリアでも扱える筈だ。
尚、削って出た竜鱗の粉は、せっかくなので魔鋼に混ぜてみた。
魔力の伝達力、保持容量が大きく増え、魔法の威力が上がったので、魔法陣の縮小や魔法文字を少なくしたり等、多少の手直しを必要とした。
なんなら魔法を更にもう一つ仕込めそうだったので、魔力吸収をもう一つ付け加えておいた。
完成する頃には、周囲に人だかりが出来ていたので、二人に武器を渡す。
「よし、完成かな……こっちがユリちゃん、こっちがクリア、使い方は——」
武器を受け取った二人に、その使い方を説明する。
ついでに、ケイの武器もアップグレードしておいた。
その使い心地は、良い感じ。らしい。
食後は今日の戦果の統合である。
皆が得た地図の情報を纏めると、やはり坑道が繋がってしまったらしく、かなり複雑な地図が出来た。
未踏破領域も多いので取り敢えず今夜は地図の空白部分を埋めに行く事にする。
勿論、未踏破領域にこそ攻略の糸口がある筈だ。
目的には、敵の殲滅も入っているので、これからは二人+護衛で進めて行こうと思う。
内訳は、タクとセンリにメロット。
ケイとミサキに光兎ちゃんと闇兎ちゃん。
ユウミとミユウちゃんに白雪。
アヤとユリちゃんにリッド。
双子に雪狼と風兎ちゃん。
セイトとクリアにレイエルと土兎ちゃん。
マガネとマヤに火兎ちゃんと水兎ちゃん。
僕とアランはそれぞれ単独行動で、護衛はウルルとネロ。
それぞれの相性を考慮しての結果であり。クリアの、か、カエル……!? と、レイエルの、蛙の何が悪いケロー! は取り敢えず無視だ……僕は割と好きだよ。
戦力はなるべく均等に分配しているが、能力の都合上、タクとユウミとアランのパーティーが本筋の、他のパーティーは現役の坑道を解放する事を優先して貰う。
また、皆が持ち帰った情報の中には、こんな物があった。
マーダーフェイリュア・ヴァンパイアの死体 品質E レア度3 耐久力D
備考:フェイリュア・ヴァンパイアの死体。失敗作の粗悪品の死体。
例のヴァンパイアの追っ手かな?
洞窟に出てくる魔物は、バット系が基本で、その他に蜘蛛やムカデ、ゴキブリ等の大型昆虫? 岩兵等のゴーレム系、後は小型のトカゲの様な生物。
尚、巨大ゴキブリ出現時はどのパーティーもパニックになりかけたらしく、一部のメンバーは洞窟が苦手になったらしい。
センリ、ミサキ、ミユウちゃん、クリア、マヤ、セイト。ケイとユリちゃん、マガネも凄く嫌そうだ。
まぁ、だからと言ってやめるつもりは無い……僕が以前見た物を見たら皆気絶するんじゃなかろうか?
良く耐えたな僕。流石僕。
「それじゃあ皆、気を引き締めて行こうか」
言わなくても分かってるだろうけどね。
ともあれ、僕たちは洞窟の中へと進んで行った。




