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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第十五節 先達の攻略

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掌話 彼等のイベント アフター

 



【クロギリサン・カンシチュー】



 一部除く現プレイヤーにおける、最高戦力の集いが、色チケットの殲滅に挑みました。

 貴重なサンプルデータなので、入念に情報収集を行います。



 Day 1,18:00


 白のチケット参加により、少しの光属性を帯びるドール相手に、プレイヤー達は殲滅戦を仕掛けます。

 順当な殲滅。


 ドール陣営の兵器による攻撃は、魔物召喚板モンスターカードから召喚されたレッサーレッドドラゴンによりほぼ完封されています。

 流石に若竜を投入されてしまえば、金属製とは言えレベル20や30のドール程度では相手になりません。


 プレイヤー陣営は至極順当に城外戦を制しました。



 Day 1,20:00


 野営や食事で幾らかの稼ぎが出ましたが、微々たる物です。


 プレイヤーの動きは交流が主で、一部土を掘り返してEPを稼いでいる者もいます。

 プレイヤーが掘る程度の土なら幾ら渡されても交換限界に至らないので、問題無く取引材料として受け入れます。


 また、その採掘ペースから見て、地中深部の鉱脈には到達しないと判断される為、全て回収します。



 Day 2,6:00


 英雄達の配置は至って順当であり、配置における偏りはありません。


 プレイヤー陣営の進行により、速やかに猛獣のゲッシュ5体、猛獣使いエラン、弑鬼のセロが討たれました。


 その一方で、無貌のアガーラの手によりプレイヤー陣営北門部隊が壊滅。

 立て直しに北門へ走ったカイト率いる西門分隊を躱し、西門駐留分隊を襲撃、これを壊滅。即時立て直しを終えて蜻蛉返りした西門分隊を返り討ちにしました。


 更に、立て直された北門へ移行したアガーラはこれを蹂躙、その最中追い付いて来たヨウと戦い痛み分け。

 最後はアガーラを探していた数名のプレイヤーと魔物召喚板モンスターカードの魔物の手により討たれました。


 結果的にアガーラは有力プレイヤー複数を撃破し、私の主人マイロードの親戚に苦戦を強い、プレイヤー陣営を大きく消耗させました。



 Day 2,12:00


 コウキ率いるプレイヤー陣営が天守へ侵攻しました。

 程なくして、大怨霊ゼンゼムとプレイヤー陣営が接敵、交戦を開始。


 双子が大怨霊に変じたその姿は、皮肉にも双子に悲劇を齎した呪術師達の信じる『偉大な力』の完成形と等しい物です。


 歴史が抱える『大いなる怨念(人の意志)』をその身に宿し、それ故『大いなる命(大地の意志)』と相性が悪い。

 大いなる怨念はやがて大いなる命を手にする、と言う信仰があるが故に大地から離れられず、信仰が故に地脈と縁が繋がっている。哀れな群体生命体。


 弱点となる胴体部分へ、プレイヤー陣営による猛攻撃を受け、総エネルギー量の半分を削られたゼンゼムは、特殊行動を実行しました。


 広範に影響のある打撃に、怨念の放出による一定以下のプレイヤーの無力化、使役するゴーストを放つ事による魔力及び生命力の吸収。


 特殊行動に必要な因子は、弑鬼のセロ、並びにゴリラ型のゲッシュが持つ打撃及び怪力系スキルの欠片。猛獣のゲッシュ5体分、もしくは猛獣使いエランが持つセフィロタスの支配スキルの欠片。そして一定数以上のドールの魂。以上3つ。

 一つでも欠けた場合この特殊行動は起こさない事が分かっています。


 それを無効化したプレイヤー陣営は大怨霊ゼンゼムを撃破。


 全ての英雄を排除したプレイヤー陣営は難なくドールの殲滅を終え、ボス『白の鎧』を討伐。イベントを終了しました。



 プレイヤー最高戦力の現数値は想定の範囲内。


 ヨウ、カイト、コウキ率いる3パーティーがやや上振れていますが、特筆すべき点はありません。


 次の襲撃イベントに変更は不要です。



◇◆◇◆◇



【鈴とEPと兄妹と】



「……やられちまったぜアイボー」



 空のインターバルエリアから島を見下ろしつつ、今は元通りになった銛を握って独りごちる。


 時折パラパラ現れては消える他のプレイヤーに、時折手を振るなり声を掛けるなり掛けられるなりしていると、アニキが出た。



「おぉー、カイ、やられちったわぁ」

「お疲れアニキ、ミナモは?」

「わからーん。こっからじゃ何も見えないからなぁ」



 全くもってその通り。


 地上で何かがわらわら動いてるのは見えるが、基本的に遠過ぎて良く見えない。

 人が多けりゃミナモを探すのは一苦労なんてレベルじゃない。



「……まぁ、大丈夫か」

「そうそう、だいじょーぶだいじょーぶ」



 知り合いがゼロって訳じゃぁ無いし、感覚的にはミナモもそこそこ強い方だ。

 直ぐ来ないって辺り、上手いこと達人ドールから生き延びたんだろう。



「取り敢えず戻って、インベントリの整理しとこうか」

「この後は鍛錬島だっけか?」

「ああ、砂漠と沼の迷宮だな」

「砂漠はともかく沼なら楽そう?」

「毒沼とかあるし、浅かったり深かったり底なしだったりするから何とも言えない」

「うへぇ、毒に底なしかぁ」

「まぁ、レベルが上がれば毒のスリップダメージも大した事ないし、底なし沼は泥思いっきり叩けば出れる」

「レベル上がるの本当に人外化していくなぁ」



 それが楽しい所なんだよなぁ。


 そんな話をしつつ、帰還場所の指定を終え、帰還ボタンに視線を合わせた。



「ミナモが戻るまでに席取っとこう」

「がってーん」



 光に包まれ、気がつくと鍛錬島の海岸沿いにある舞台。


 辺りは日が沈み始め、あちこちの屋台に光が灯っている。

 周辺のフリースペースは既に埋まり始めていた。



「結構先にやられてたしなー、店入る?」

「そうだな……水分ゲージが減ってるし——」



 そこまで言った所で、辺りが一斉に光り始めた。もう終わったか?


 光が薄れ、沢山のプレイヤーが見えて来ると、直ぐに大剣士の声が響く。



「全員、聞いてくれ! 今から30分後に、沼の迷宮攻略を開始する! 30分の内に各自準備を終え、沼の迷宮転移先に集合してくれ! 以上、解散っ!」



 あちこちに散らばる人混みの中、ミナモにフレンドチャットを繋いで合流した。





 沼の迷宮付近のフリースペースに座り、イベントインベントリを開く。


 差し当たり余った土や戦闘の最中入手判定になった草、他色々をEPに換金し、続けてドールの素材も換金する。

 一部薬草に関しては、次回にまた使えるかもしれないので残しておき、後は……。



「????の腕の欠片、残しとく?」

「達人ドールの奴なぁ」



 俺は掌だが……別に残して置いた所でって感じだな。

 特段武器の強化には使えないだろうし。



「売るか」

「ん」

「おーけー」



 やはりボス素材とあってか、掌だけでも高く売れた。

 何なら普通のドール素材だって、木製石製鉄製問わず、無地チケの奴より高い。


 稼いだ額は合計で一気に11万EP。


 今までの分と足すと30万EPを越える。



「……鈴の槍・初か青の腕甲か」

「槍に決まってるでしょ」

「だよなぁー」



 そりゃぁゲームとは言え、冠成国民として当たり前の選択肢だ。


 ぽんぽん選び、槍を手に入れる。


 目の前に現れたのは、真っ白で細長く、柄頭に鈴が付いた槍。

 説明欄によると特に何の効果も無い壊れにくいだけの槍で、鈴の方は鳴らすだけでゾンビとかゴーストに微量のダメージがあり、また槍にゾンビとかゴースト、不死族特攻が少しだけ付くとか。


 今後またゾンビとかの群れと戦う事になるぞって事なのか、単に鈴守様を表しているのか。


 そんな事を思いながら槍を見ていると、ふと視界端のイベントメニューに違和感を覚えた。



「おっ?」



 見てみると、そこにあったのはイベント装備カスタマイズの一文字。

 何の気無しに開くと、そこにあったのは武器強化やら鈴強化やらの選択肢と、少しのチュートリアル。



「ふむ」

「?」

「どうしたん?」



 問うてくる2人に、取り敢えず見たままを伝える。



「イベント装備の強化カスタマイズが可能。武器は攻撃力、耐久力、魔力保持容量、一部武技の付与、鈴装着枠の増加。鈴は……マジか、獲得EPの%上昇」

「ほう?」

「……お得?」

「ちょい待って」



 え〜なになに……強化方針は変更不可、EP %上昇を取るとそれの強化だけしか出来ない。

 鈴一つに付き最大100%まで上げられて、総合的なパーセンテージの最大値は300%まで。つまり鈴3個分。


 パーセンテージ上昇は10%ずつで、一回10万EP。初回に限り5万EPだ。



「得か、ど、う、か、は……」



 色チケは10万稼げるがそんなぽんぽん行けない。

 無地チケは行けるが、ワンパーティーだとクリアがまぁまぁ面倒。稼げるポイントは3万くらい。

 無地チケ片は幾らでも行けるが1万って所。


 最終的に追加分が95万を越えれば得な訳で…………都度強化すればざっと15回の色チケで得になる。


 毎日行けるかは未知数だし、行けたとして達人ドールに初っ端当たったら稼げない。


 となると……。



「取り敢えず5万EPまでは取っといても良い、かな」



 5万なら取り返しも容易な筈だ。


 何処まで掛けられるかは何処まで行けるかと相関関係にある。

 現状だと……50%までなら何とかなりそうな気もするが、



「ふぅん? ……じゃあ、鈴の追加は幾ら?」

「ん? ……一律5万EPで15個までだな」

「鈴の取り外しとかはどうなってる? 他のプレイヤーに渡せるかとか」

「……可能、だな」

「じゃあ、はい」



 そう言って、ミナモはEPの交換メニューを開いた。



「33万EPで枠3つと鈴3個、これで30%でしょ?」

「あぁ、じゃあ俺も、31万EPで30%」

「おぉ、端数で強化すれば10%上げられるから70まで行けるな」



 取り敢えず9個までは無駄にならないし、枠は他の鈴を付けるって事を考えれば無駄じゃない。

 掛かる費用は85万で、無地チケに毎日5回くらい行けるから……色チケに行く可能性も考慮すると…………諸々込みでざっと6日で取り戻せる計算だな。


 これは有りだ。



「よっし、取り敢えず今日迷宮探索終わったら、誰か誘って無地2回行って9個まで揃えておこう」

「うん、7日くらいで十分元取れるし、良いと思う」

「おけおけ、予定に合わせて付け替えれば誰かが行けたら稼げるしなー」



 そうと決まれば呼ぶ奴を決めないとな。


 スピリトーゾ達なら来れるかな?



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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