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【書籍化】錬金術師ユキの攻略 〜最強を自負する美少女(?)が、本当に最強になって異世界を支配する!〜  作者: 白兎 龍
第一章 Another World Online 第十五節 先達の攻略

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第18話 ネコカブリ

第八位階下位

  



 蠢いていたと言うと何か良ろしくない気がするが、大きめのぬいぐるみを抱えてくねくねしていたので、やっぱり蠢いていた。


 それ、幼女は僕の出現と同時にぬいぐるみを何処かにしまい、努めて平静といった様子で此方を見ている。



「こんにちは、御義母様! ヒナは藤堂小雛、ーー君の妻です!」

「こんにちは」



藤堂 小雛の幻影 LV650



 見た目相応に快活で可愛らしく挨拶した幼女。


 魅了系に適性がある為か髪の色はピンク。身長は僕と同じくらいか少し低い程度で、感じられる因子から見て種族は悪魔寄りの淫魔と言った所か。

 おそらく、悪魔と淫魔の合いの子だろう。


 装備はこれまた単純な耐性や補助系。


 ケープマントのボタンには、デフォルメされた5体の動物が装飾されている。ペンギン、ネコ、ハリネズミ、リス、ウサギの5体は幼女っぽさの演出だろうか?

 その実、使役系の力もある様で、ボタンからはレベルにして650相当の力を感じられる。


 他の幾つかの迷宮と比べて総合的なエネルギー量が少ない様に感じていたが、ここで大きく挽回する形となるらしい。



「さっちゃんもまりねぇも凄かったよね? でもヒナはもっと凄いので、期待しててください!」

「うん、宜しくね」



 むふーと鼻息荒く胸を張るちみっこに、僕も微笑んで返す。



「それじゃあ、行きます!」



 言うやヒナがピカっと光ったかと思うと、現れたのは5体の獣、もといぬいぐるみ。



イノリ LV650


アヤカ LV650


チヨ LV650


ツクヨ LV650


ミコ LV650



 ……これ、中身ゴーレムじゃなくて亜神だな。


 義体の名前が偽名かは知らないが、おそらく全部女性。

 何故650分のエネルギーを持ちながら着ぐるみなのか。幻影を用意すれば良いのに。


 感じられる属性は、イノリがペンギンで氷と魔、傲慢。


 アヤカがネコで光と聖と嫉妬。


 チヨはハリネズミで土と結界と強欲。


 ツクヨはリスで風と竜と暴食。


 ミコはウサギで水と月と色欲。



 此方が出すのは、ヒナにルム。イノリに白夜。アヤカにルカナ。チヨにクラウ。ツクヨにレスタ。ミコに桃花。


 ヒナとルムは性質が似ている為。イノリと白夜は魔法使い同士。アヤカとルカナは相反属性が故。チヨとクラウは性質上クラウの突破力を上げるのに使えそうだから。ツクヨとレスタは同じ竜属性を持つから。ミコと桃花はミコの能力が生成系と目される為、その配下軍と戦わせて節約戦闘の経験を得る。



「それじゃあ皆、散開」



 僕の情報圧縮した指示により、あちこちに分かれる彼女達に合わせて念動力でぬいぐるみ達を投げ飛ばす。


 僕は高い天井へ移動し、広い戦場を俯瞰する。


 早速とばかりに、ルムはいつも通りの軽口を叩きながらヒナへ歩み寄った。



「お前が亜神なのです? ちっこいのです」



 ニヤニヤしながらそこまで言うと、それは起きた。



「……ち゛っ」

「……?」



 ——激しい舌打ち——



「——テメェキャラ被ってんだよっ、殺すぞクソチビッ……!」

「へ……?」



 ——暴言。


 ぱっちりおめめは三白眼へと変貌し、声のトーンがガクッと下がる。


 かと思えば急に元に戻り——



「きゃっ、クソなんて悪い言葉使っちゃったぁ、ヒナの悪い子! ……殺すぞザコチビッ……!」



 ——言い直す。


 それに対してルムはびっくり仰天している。



「な、ななななんなのですっ!?」

「アァンッ?! ザコは耳もワリィのか? アァ? キャラ被らせてんじゃねぇっつってんだよチビがよぉッ?」



 あんまりうちの子達にはいないタイプなので、ルムはやや押され気味だ。

 しかしそこはルム。負けじと言い返す。



「お、お前もチビなのですっ!!」

「ヒナは良いんだよ愛されてんだからよぉッ、テメェと一緒にすんなザコが!」

「ルムだって愛されてるのです! モテモテなのですっ!」

「こちとら毎夜旦那と同衾して真実の愛確かめ合ってんだよッ」

「る、ルムだってお姉様と毎日ラブラブなのですっ!」

「テメェ等は乳繰り合って真実の愛から目ぇ逸らしてるだけだろうがよぉッ? それとも寝たのか? えぇ?」

「そ、それは……」



 嘲笑う様に小指を立てて僕を指差すヒナに、ルムは言葉を詰まらせる。


 僕と一緒に寝たのなんて家族を除けばウルルやうーたんくらいの物だ。気付いたら一緒に寝てたパターンならもっと多いが。



「第一テメェ一人称パクってんじゃねぇよッ、ぶっ殺すぞ?」

「は、はぁっ? お前こそルムの真似なのです! ルムは生まれてこの方ずっとルムと言ってるのです!!」

「るむるむるむるむうるっせぇなぁッ! ヒナはずっとヒナっつってんだからヒナの前ではやめりゃぁ良いんだよッ!!」

「ひなひなひなひなうるさいのです!!」

「ア゛ァ゛? 気安く呼んでんじゃねぇぞ洗濯板がっ!!」



 聞くに堪えない激しい罵り合いの末、2人は計った様に声を揃えた。



「「ぶっ殺す(のです)!!」」



 それを合図に、ルムは両手に光と闇を宿し、一方ヒナはまた一度光ったと思ったら……身長とか髪の長さとか他一部とかが成長し、角と尻尾を生やした姿に変わった。


 ヒナが悪人顔でルムを見下ろし、ルムはバタンと倒れて死んだ。


 ショック死だった。



 

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永遠未完『魔物解説』……ネタバレ含む。

よろしければ『黒き金糸雀は空を仰ぐ』此方も如何?
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