第22話 更なる高みへ昇る時 二
第八位階下位
続けて動物組。
先ずは鷲ことヴィーダ。
順当な巨大化の道を進み、ワルドイーグルへ進化。
翼長は王都が日陰になる程の大きさ。
巨大になりがちな海魔と比較しても相当だ。
これだけあれば、確かに大陸程度だったら庭みたいな物だろう。
次に熊達。
先ずはジェノサイドの名を冠する赤黒い熊君。
進化先は、ヴォーロヴェレスなる正体不明の魔物。
詳しく調べた所、性質上はネロとほぼ同じであった。
赤黒い体毛に闇と死を宿す爪と牙。おそらくは何処ぞの冥界の神話生物なのだろう。
熊組の紅一点、鬼獄熊さんは、鬼獄熊帝と言う種に順当な進化を遂げた。
此方はヴォーロヴェレスとまた似通った種ではあるが、理性という点で全く異なり、ネロやヴォーロヴェレスが闇の塊だとしたら、此方は闇を利用する者である。
続いて成り金熊、じゃなくてレガリアベアー君。
大きな宝石が付いたキンキラキンの体は、進化して……凄く見違えた。
デカイ宝石とギラギラ輝く金銀の高位金属の甲殻は、しゅっと縮んで質がぐんと上がり、然ながら宝箱の中身と言えたその肉体は今や一種の神像の様になっている。
種族は、ヴェルゲオンなる正体不明の種。
その膨大な魔力保持容量は、機神にすら匹敵するだろう。
デカ熊君は、進化ルートが2つあった。
一つは、ヴィーダと同じ順当な巨大化進化、ワルド系のワルドベアー。
もう一つは、キムン・カムイ。
こういう時は要相談で、僕としては巨神戦に備えて巨大化の道を歩んで欲しいところだったが、本人の希望でキムン・カムイになった。カムイって神みたいな意味だよと教えたのが決め手だろう。
進化したデカ熊君は、同種族への一定の支配権を有する超巨大熊になった。
そのサイズはほぼ山と言って差し支えなく、ワルドベアーになっていたらこれよりデカくなっていたのは間違いない。
……とは言え、これでも巨神の踝くらいまでしか無い訳だが。
……巨神はやはり、神級の巨大進化型魔物なのだろう。実際マレを上下に引っ張ったらそれくらいあるからね。
次、鹿君達。
大仙鹿君の進化ルートは、神鹿とエアレー。
後者に進化して、角が巨大化し身体性能がぐんと上昇した。
シルエットはディヴァロアに似ているが、彼方は筋肉がむきむきで此方はそれと比べるとスマートである。
続けて重力を操れる鹿君。
アクリスと言う鹿に進化。極めて優秀な重力操作系の力を持ち、その強度はジオにも匹敵するだろう。
ただしジオは光と空間魔術にも通ずるので……どちらかと言うとジオの方が使い勝手が良いと思う。
重力操作出来る事と関係があるかは分からないが、比較的スマートだった体は筋肉質に変わり、肉弾戦闘能力は高いと思われる。
天閃鹿さんは、ケリュネイアに進化。
元々素早く空を駆けていたのが、更に早くなった形である。
体もすらっとスマートで、僕の美的センスから言うと美しいと言える。
顕雷鹿さんは、麒麟に進化。
龍にも似た鱗と角を持ち、スマートで美しい体型をした怪物だ。
単純な戦闘力だけ見れば機神には少し劣るが、竜寝殿のトップ戦力とはほぼ互角と言って良いだろう。
配下生成と分身と幻影に特化したペリュドン・ロード君は、フリュフールに進化。
羽の生えた鹿から、バフォメットの様な半人型になった。
その軍団系能力は大幅に強化され、空を埋め尽くす程の虚実織り交ぜた軍団を展開可能である。
続けてリゼルコルンさん。
エイクスュルニルに進化し、スカラフにも匹敵する強大な植物魔法の使い手となった。
アルナンの所に派遣して、桃——じゃなくて結晶樹の育成に協力して貰おう。
次、猪達。
巨大化進化を辿っていた猪君は、ワルド系とセーフリームニルの2択だったので後者へ。
鉛色の体毛に青白い紋様が走り、槍の様な牙を持つ超巨大猪となった。
能力的には身体性能の強化と超再生型で、神代の鉄壁とも言える怪物だ。
大仙猪は、神猪に進化。
真気に通じ、神通力を操って、僕の様に数多のタスクを一挙に終える事が可能になったので、黒霧指導の元そのマルチタスク能力を鍛えて行って欲しい。
ドラグボアは、ズーロンに進化。
元々竜鱗と角を持つ猪だったが、体が伸びて長い尻尾が付き、翼を持つ猪龍になった。
竜寝殿の影響も大きかっただろうが、順当な進化とも言えるだろう。
アダマスボアはアダマントボアに進化。肉体の大半が神霊金属化し、極めて高い強度を獲得した。
セーフリームニルは再生と強度の合わせ技だが、此方は強度特化であり、単純な生存力では隙が無い。
その上単純に硬いので体当たりの威力が洒落になってない。防御こそ最大の攻撃とでも言わんばかりである。
カラミティボアはカリュドンに進化。闇と死の力に通じ、虐殺を行なうネロタイプの魔物だ。
スリーズルグタンニはマリーチに進化。
太陽と月の神性に適性を持ち、神通力が行使可能だ。速度と幻想の力を持って攻撃を避けつつ突進を当てる……のが本来のマリーチなのだろうが、スピード狂なのでそこら辺の教育が必要だ。
また、人化出来る様になり、人の姿はすらっとした黒髪の美女だった。
ヒルディスヴィーニはヘンウェンに進化。
生属性に通じて治癒と再生を得意とし、配下生成系の力を持ちつつも……スピード狂なので教育が必要だ。
尚、人化も出来る様になっており、人の姿はマリーチと同じ黒髪で双子の様に似通った容姿だった。胸部だけ差が生じている様だが、軍団生成系であるヘンウェンの方が母神性に縁があるので、致し方ない事なのだ。
次、蛇達。
ディルヴァは、マルム・アジ・ダハーカに進化。
順当な進化であり、多彩な魔術と軍団生成系の力は他の追随を許さない……まぁ、それ系の道具を注ぎ込んだからではあるが。
ニュイゼは、デルピュネーに進化。
特に新しい力を得た訳ではないが、神権に深く適応し単純に強力である他、黄金装備の力も取り込んで更に強くなっている。
続けて風天蛇君は、ケツァールコアトルに進化。
ほぼ龍と言って差し支えない様な見た目をしており、実際竜寝殿のトップ戦力と比べて遜色ないレベルの竜属性を保有する上、風属性への高い適性を持ち、天候を操る事が可能だ。
2体のグランド級蛇君達は、それぞれがワルド系の進化ルートを持っていたが、蛇君の方はヴリトラ。毒蛇君の方はミドガルズオルムに進化した。
ヴリトラの方は、基本的な龍信仰と同じ様に水を操る力を持ち、ミドガルズオルムは毒への高い適性と耐性を持つ。
次、狐達。
順当な進化を遂げた子は九尾狐に進化。幻惑系のルートを進んでいた子は夢冥狐に進化。炎系の子は浄炎狐に進化した。
全員尻尾の数は9本だが、九尾狐はフィジカルに優れ、真気操作や神通力を得意とする。
夢冥狐は幻惑と夢の力に通じて尻尾が物凄くいっぱいある様に見える。
浄炎狐は炎と聖、生属性に特化しており、その性質上狐火等の配下生成系が得意。そして尻尾が陽炎でいっぱいある様に見える。
次、狼達。
夫妻は、それぞれブルーとパープルのフェンリルに進化。
シルエットは巨大化した以外に大きな変化は無いが、毛並みが艶々で美しく、単純な物理的戦闘力が高い脳筋。
兄は森仙狼からルコ・ワースなる不明の種族に進化。
タイプとしてはエイクスュルニルに近く、強靭な肉体を武器とするだけでなく森を操作する力を持つ。
姉は、ナイトメアウルフ・ロードから、バーゲストなる闇と死の属性を持つ黒い犬の様な物を通して、マルコシアスに進化。
黒い鴉の様な翼と、副人格である蛇の尻尾を手に入れた。
これで夫妻や兄や弟妹にわちゃわちゃくっ付いて来る事も減るだろう。
件の弟妹の弟の方であるルーベルは……もしかすると光属性である妹の影響があったのだろうか? もしくはネロと言う先達がいたからか、ブルベガーなる死属性の適性が強い進化を遂げた。
身体性能は勿論高く、質の高い攻勢意思を孕む死属性は強力である。
妹の方は、聖人系の極地の一つ、大聖天狼人とアセナだったので後者へ進化。
青みがかった白の毛並みは美しく、僕の好みにも合っているが……ミュリアは調子に乗ると良くない方に向かうので、黙らせてから撫でる事とする。




