第13話 竜達を診断 二
第八位階下位
先ず見たのは、樹木の竜種、ラオヴィクス。
樹木の竜種と言えば、砂怪の墳墓の固有種、砕牙竜ザヴァンやその上位種、白塵竜ヴァランがいるが、このラオヴィクスと言う種族は若干量それに似通った部分が見受けられる。
ザヴァンやヴァランは、体表面がダイアトマイトの様に水分を吸収する構造であり、その内部に強固な内骨格の様な物と外部に比べて若干柔らかい内臓の様な器官を持つ。
それに対しラオヴィクス種は、体表から深部にかけてが高密度の外骨格となり、更に内骨格の様な物を持ち、内臓の様な柔らかい器官を持つ。
やはり、樹木の竜は全てが樹木の様な構造ではなく、竜の様な内蔵器官を持つのだ。
それも、主に水を溜め込む様な構造である。
また、その両者はどちらも、少し形状が異なるものの大きな角を持っている。
通常の竜種の角は、頭部から後ろに向かって伸び、主に竜玉等の体内エネルギーを体外に保持しておく為や、体外のエネルギーを体内へ取り込む為に使われている様だが、樹竜系の角は前に伸びた攻撃用の角である。
自重を用いた突進が主な攻撃手段であり、角は樹竜の中でも特に硬い器官だ。
竜種と同様の使い方もしており、折れたら若干の弱体化が起こる。
次、亀竜トルティガンは、背中に砲を持つ亀の竜種だ。
甲羅の内部には膨大な魔力を溜め込み、環境によって属性を獲得、砲の多様性が増して行く。
トルティガンの大きな特徴はそこで、他の種族と違って凡ゆる環境に適応して進化する事が出来る。
ただし苦手な属性もあり、上位属性である氷、雷、木の属性を持つトルティガンはおらず、火の属性を持つトルティガンも数が少なかった。
多いのは水と風と土で、少数ながら鋼の属性を持つ者がいた。
僕が一番興味引かれたのは、灼岩竜フランマの一番弟子である名もなきトルティガンだ。
属性は鋼であり、通常のトルティガンが前方にしか砲が無いのに対してこのトルティガンの背中には3台の砲塔、前脚に銃の様な砲が付き、体の左右にはスラスターかブースターの様な物まで付いている。
よくもまぁここまで自己進化した物だと感心して良く調べていたら…………劣化神血が独自進化したと思わしき物が入っていた。
これは全ての鋼属性を持つトルティガンに共通しており、トルティガン種の適応能力が劣化しているとは言え神血にまで通じた証明であった。
続いてルナマキア。
鵬竜と呼ばれるその竜は、鳥型の魔物が竜変種と化した竜種である。
竜と比較して空中での機動力、柔軟性に優れ、また子供が多く生まれる為頭数を増やしやすい。
それ以外に特にこれと言った特徴は無いが、高い機動力を持つ竜種の頭数が増えやすいと言うのは他所であれば十分な脅威だ。
これからは増える事よりも強くなる事に注力して欲しい。
次、溶岩を泳ぐ蛇竜、ヴォルガイユ。
此方は、強いて言うなら吸血鬼の様な増え方をする竜だ。
大元であるナオ・ユーロンは、最初分裂により番いの配下を生成した。
これは、文字通り血肉を分けて発生させている為、高い質を維持している。
その配下は、繁殖により素体を生成、ナオがそれに血を分け与える事で、高い質を維持したまま増殖してきた。
種族的特徴としては、極めて高い火属性への適性と耐性。強靭かつ柔軟な肉体。それらから繰り出される強力な火のブレスと鋭尾による斬撃。
また、極めて高い再生力を持ち、首だけになっても生きている。
下位の個体が産む素体は弱いので、繁殖する毎にどんどん劣化して行くが、現時点ではそれを制限して高い質を維持している為、ヴォルガイユと言う魔物は竜をして恐れさせる最強集団として竜寝殿に君臨している様だ。
最後、砂漠を泳ぐ魚の竜種、ザントマス。
操砂系の術を使う魚の魔物から進化した竜変種であり……性別が固定されていない。
人間とは全く異なる社会構造を構築しており……いや、これはそもそも頭数が少ないから種族的な物と言えないかもしれない。
取り敢えず……全員が雌になれるから全員が卵を産み、一番強い個体が受精させる事で増える。
砂漠地帯を生息地にしている為か卵は極めて早く孵化するが、その一方でヴォルガイユの様に質を維持する事は出来ず、多産多死を回避する為に少しずつ時間を掛けて数を増やして行っている様である。
あんまり数を増やされても困るが、現状砂漠地帯はザントマス用のエリアなので、黒霧管理の元繁栄して行って欲しい。
他にも、種族として繁栄していない特殊な竜が多々いるが、調べたり何かするのは配下達に譲ろう。
僕はその報告だけ聞いていれば良い。
そんなこんなで、暇潰しも兼ねて色んな作業を進め、竜寝殿の開発が完全に完了し、蛇足と翼が付いて龍となった所で、ようやくお時間です。
ワンランク上のイベント会場は僕も初めてなので、サブアバターは使わない。
どの程度かしっかり確かめようじゃないか。
四周年です。
まだまだ続きます。




