第4話 先行イベント
第八位階下位
ゼンキを配下に加えた事で、聖獣の第9試練をクリアした。
入手したのは、スキルポイント160P。ロジックポイント320P。
それから、形状変化はしないが重量を自在に変更出来る棒状武器、闘猿女帝の魂砕棒。
仙気の補助を行うだけだが十分強い赤の腕甲、闘猿女帝の裂界拳。
腕甲同様に仙気の、取り分け防御系仙気を補助する赤の拳法着、闘猿女帝の闘霊装。
莫大な魔力保持容量と瞬発的な超高演算補助が付いた、切り札的な金の輪っか装備、闘猿女帝の金箍童。
少しの因子を採取、模倣し複数の分身を生み出す理論結晶、分霊身術。
青ベースに金の装飾が施されたエアバイク、王級魔導鎧・金花水。
スキルは、例のプラスパワーに加え、『念通力×3』『神通力』『闘気法×5』『仙気法×2』『真気法』『武闘術×5』『武仙術×2』『武真術』『金剛×3』『剛力×3』『金剛力』『聖獣創造』。
中々良い報酬だった。
差し当たって、武器と防具を全てゼンキに装備させた。
ゼンキはなんで服をあんまり着たく無いのかと思っていたら、どうやら強い服系装備を一個も持ってなかったからだった様だ。
ちょっと強めに力を使うと、服がビリビリに破けて意味をなさないので、もう良いやと思っていたらしい。
普段から猿の姿をしていたのは、ビャクラに裸なのを咎められるから。
何より、何故か弱い服なのに破れずちゃんと着込んでいるクウゲと比較されたのが癪に触ったからだとか。
こっちの大陸に来た目的は、神性を持つ桃花の修行もあるが、ゼンキ的には強い服を作ってくれるかもしれないらしい黒蜘蛛とやらに期待する部分もあった様だ。
その為に逸れたと言っても過言じゃ無いとか。
アルネアなら丁度近くにいるけどね。もう服も手に入ったし、特に何か言わなくても良いかな。
「それじゃあゼンキ、君には僕達の事情を知って貰わないと行けないから、黒霧から話を聞く事。僕の最初の命令としては、特別な指示があるまでは自由にしていて良いよと言っておく」
「おう!」
換装で装備を装着され、体を動かしてその確認をしていたゼンキは、嬉しそうに笑って応えた。
さて、僕もタスクを熟そうか。
◇
ログアウトして早めの昼食を取った。
皆は正午の先行イベントに向けて昼食を取り終えていたらしい。
大規模イベントとあってか皆の士気が高い。
朝と言い昼と言い、早過ぎである。
僕も手早く昼食を終え、少しの時間で細かい雑事を熟し、早速ログインした。
ぽちぽちメニューを操作していると、そう待たずに待機場所へ転送される。
直ぐにざっと辺りを見回し、全員いるか数えた。
タクチーム5人。アヤチーム5人。リンカちゃんチーム5人。セイトチーム4人。リナにアマネ、アラン。メィミー。シロ、キリサメ、クン、ミカ、ナツナ、シハル。僕を入れてちょうど30名。
「それじゃあ皆、デチューンした武器は持ったよね?」
そんな僕の声掛けに対し、皆は少し困惑しつつも頷いた。
……皆の疑問も最もである。
一応このレギオンのリーダーを担当するタクが代表して前に出た。
「あー、ユキ……それは?」
「別アバター」
「別アバター……?」
そう、空白の分霊珠で作った、レベル1アバターである。
髪は紺碧、瞳は銀の、逆バージョン僕である。
スキルはたったの6つ。錬金術。剣術。魔力操作。操気法。怪力。鑑定。
防具は戦闘系能力を排除したオムニメイガスの制服で、武器は魔鋼の剣。
これで歯応えのある戦いになるだろう。
「……まぁ、良いか」
そうそう。今回はタクがリーダーだからね。予定通り僕はいない物として行動して貰う。
「先に説明した様に、最初は囲まれるからね」
「と言う訳で、各自覚悟しておけよ。想定レベル15前後……っても分かんねぇが、そこそこ硬くて強い奴がわんさか出て来るからな!」
タクの激励を得て、それぞれの声を上げる皆。
やる気は十分。レベルも新規はともかく他は50を越え、装備はレベル50代くらいまでデチューンされているとは言え魔剣の類い。そして皆は闘気を行使可能で、中には仙気の領域に爪先くらい入ってる者もいる。
敵のボスは硬化系の魔法が付与された鎧を纏うレベル45なので、戦力的には1人と吊り合っている。
敵の数やらに苦戦するだろうが、僕がいなくともちゃんと勝てる布陣だ。
「ふふ」
さてさて、皆はどの程度やれるかな?




