第2話 ザクザクお宝
第八位階下位
先ずは、第6試練だったヨルムンガンド君ことマレの報酬。
世界蛇の夢幻鞭はその名の通り鞭だ。
有効射程は目視範囲内。無数に分裂可能で、蛇の群れになって敵を襲う。
千切れても動く様に出来ている様で、もはや鞭と言うか蛇の群れを飼ってる様な物である。
分解して権能を抽出し誰かに埋め込むか……鞭として普通に使わせるべきか。
性質上使い手を選ばないが、その真なる性能を発揮させるには相応の器、適性が必要だ。
世界蛇の煌刺又は、強い光属性を持つ刺又だ。
突いてよし、薙いでよし、投げてもよし。専ら槍である。
本質は強力なバインド系の武器で、突くと光の蛇が出て絡み付く仕様である。
超大型にも対応可能だが、小型と比べると拘束力は落ちる。
世界蛇の蛇眼珠は、透き通る緑色をした蛇の目の様な宝石だ。
能力は……強力な魔眼系に加えて、所持者の肉体に影響を与える、緑の因子を保有している。
おそらくは義眼としても作用するのだろう。付けるとしたら蛇達の誰かが順当だが……。
世界蛇の蛇装は、蛇の体の様な鎧もといワンピースだ。
単純な高防御力に高度な耐毒性能を装備者へ与え、同時に様々な効果を持たせられる毒霧を噴射する力もある。
形状はある程度変えられる様なので、人型であれば誰にでも装備は可能だろう。
さて、誰に与えるべきか……。
理論結晶のフウィトゥルガンドは、竜や蜥蜴の類いを支配、統率、強化する力を与える結晶だ。
配下に竜の群れが沢山加わったので、これを使わない手はない。
外装の大怪蛇は、蛇そのものの様な巨大鞭だ。
これは、ちょっとした意思を持ち、振るうと巨大な蛇となって敵へ襲い掛かる。
続いてミシュカ捕獲の報酬だが、例によってメダリオン、証杖、証印は大した物じゃない。
ちょっとした強化効果を持つ杖と装飾品だ。
これはこのクエストのメイン報酬であり、おそらくプレイヤー全員が受けられるクエストの筈なので、プレイヤー達のレベルが300くらいになったら五大賢者に修行を付けて貰える様な場所を作ろうと思う。
天空の魔宝典は、主に飛行系と風、そして魔物が使う様な魔術が刻まれた魔典だ。
その性質上、最上位クラスの魔法は竜の物が多い。
1番上は風系のブレスだ。威力はまぁまぁ。
これで4つめの魔宝典だが、やはり使っていかない事には武具の魂も錬磨されて行かないし、誰かに預けるべきだろう。が……やっぱり保留だな。
暫くは魔法符生産機になって貰おう。それも経験として魂に刻まれている筈だしね。
続いて竜寝殿の支配報酬。
竜の胎動は、太古の鼓動等と同じ生物生産系のアイテムだ。
生成系の力を持つ配下は多いので、全体的に相性が良い。これは竜の特性を持つ配下に持たせるべきだろう。
竜の宝珠は、ちょうど良い理論結晶があるのでその器として使うのが最良だと思われる。
問題は誰に持たせるか。もとい誰を竜寝殿の支配者に据えるか、だが……候補は今の所5人くらい。保留である。
その他の報酬は、御鏡の世が周辺エリアをコピーして鏡写しの世界を生み出す鏡。
虹晶冠が無数の属性魔力を秘める冠。
大地の石が地脈に接続して海上に陸を生み出す力を持つコア。
遊雲城は雲を纏う空舞う城を作り出せるコア。
深海珠は海底に自領域を展開するコア。
これら3つは、他の領域支配系アイテムと同様に拡張する余地のあるアイテムだ。
緋豪爪と蒼玲牙はそれぞれ火と水の属性魔力を持つ装備で、腕甲装備。
炎妖の槍は、槍とは名ばかりの尻尾で、換装すると背中にくっ付いて自由に操れる。
息吹の石牢は迷宮の様な構造の、閉じ込める事に特化した封印宮。
唄う風は命流と似た、意思ある流れ。
刃盾は、斬属性の神霊金属、ハクムコウで出来た盾だ。
斬属性が無数に並んだ面性斬撃を放てる超攻撃型の盾で、正直盾使いの使う代物ではない。盾の形をした剣と言うべきだろう。
そして最後に、天空の調べだが……これはいつのまにか進化していた。
インベントリから大洋の調べと森海の調べが無くなっていたので、合体したのだろう。
名前は、星脈の調べ。
音魔術の強化効果がある訳だが……音魔術は基本的に軍団強化系の魔術なので、単体の強化には向かない。
……それを収束させる機構を作ればその限りでは無いがね。
取り敢えず音魔術系は僕の専門外なので、このオルゴールや他の音魔術系のアイテムは専門家達に預けよう。
音楽関係の仕事をやって音魔術系の力を持った転生者も何人かいるので、それらも専門家グループに纏めておく。
後は、報酬以外で入手した物だが……玄帝玉はベルツェリーアに合流させた。
ミシュカ・イコル化してしまった船のコアと、マレの口内に収まっていた迷宮核は黒霧の支配下に置かれ、現在整備中。
その他、森や湖の各地に落ちていた竜鱗や牙、殻は回収済み。
特に湖と火山にあった洞穴には、ニベルとガルナの鱗や牙が沢山残されていた為、実にうまうまだった。
彼等の部屋なのかとも思ったが、保存状態も良く、また隠される様に仕舞ってあったので違うのかもしれない。
或いはもしかすると、それらに狂信的に憧れる誰かが、その力を少しでも得る為に鱗や牙等を集めて寝床に置いたのかもしれないが、真実は謎のままだ……と言う事にしといてあげよう。
……見つかるとマズイ物はね、もっとしっかり隠すんだよ。
貸倉庫だと履歴が残るからさ、古めで地下室のあるセーフハウスを買って地下を隠すんだ。クローゼットを置いたりしてね。きっと皆知らないふりをしてたんだろうな。




