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ある日、子どもが不登校になりまして  作者: 千東風子


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16 中学三年生の三月


 中学三年生の三月

 卒業



 娘にとって中学校生活は一言では言い表せない三年間だっただろう。

 きっと、十年たっても二十年たっても、気持ちの整理ができる日は来ないのかもしれない。

 だから、忘れてもいいと思う。

 仲の良い友達以外は同じ中学の子がいない学校に進むことで、一旦リセットしたつもりで学校生活を楽しんでほしい。


 胸に花を挿し、「写真撮って!」と友達の手を引いて私のところにやってきた娘の笑顔に胸が締め付けられた。

 卒業、おめでとう。


 私も仕事を卒業。

 すべてに感謝。


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