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大会が始まります

 コロシアムの広場に出た俺は軽く周りを見渡す。360度全部人、人、人、人だ。それでも時間がたつにつれてまだまだ増えている。この大会がいかに注目されているのかよくわかる気がする。

 観客席を見てみても、いかにも貴族といった格好のやつらがあちこちにいる一方で、皮鎧を着てたり、癖なのかわからないけど普通に鎧を着込んでいる冒険者らしき人影もけっこういる。


 出場者の方も色々なやつがいる。

 少し周りを気にしながら素振りしてるやつとか、同じ参加者と談笑してるやつらとか、俺みたいに周りのやつらを観察してるやつとか、座り込んで瞑想…あ、あれ寝てるだけだ。

 一際目立つやつが俺とは反対の方にいた。身長がおよそ10m前後。巨人種という種族のやつだ。今は座り込んで肩に乗せた男と仲良く話している。場所をかなりとってるが、立っていても邪魔だしな。

 他にもちらほらと強そうなやつらがいる。こっそり鑑定すると、魔剣や聖剣を持ってるやつが少しいる。今はいってきたのも魔剣を持っている。想像以上にこの大会やばいんじゃないの?




ゴーーーーーーーン

ゴーーーーーーーン

ゴーーーーーーーン


『ただいま8時の鐘が鳴りました。現在受付の列に並んでいる方までで受付を締め切らせていただきます。すでに受付を済ませている参加者はいましばらくお待ちください』


 大きな鐘の音が鳴ってすぐ、アナウンスが入った。ようやく始まるらしい。


 それから五分もしないうちに入ってくる人はいなくなった。今ここにいるので全員ということか。


『お集まりの皆様、大変ながらくお待たせしました。ただいまより、今季の武闘大会を開催します!』


 そのアナウンスがかかると、コロシアムが揺れるほどの大歓声が起こった。なんか興奮してきた。


『まずは、ここの領主たるクライン・アライエ様のお話です』


『あーここに集まった諸君、クライン・アライエだ。今季も無事この大会が見れることになって大変嬉しい。とまぁ俺の話を長々と聞く気もないだろ? ならさっさと始めようぜ!』


 再び大歓声が起こる。俺もつい「うぉー!」とはしゃいでしまった。いや、あの状況でのらないのは無理だよ?


 それからアナウンスで改めて一般の部の説明が始まった。ルールと今大会における、各試合の決勝に進む人数とかだ。今大会には招待状を持ってきた人は3人いたらしい。そのため、第1試合から第5試合までが2人、第6試合から第8試合では1人決勝に進むことができる。そんなことが説明されていた。

 そして、ようやく説明が終わった。


『ではこれより第1試合を始めます。第1試合の参加者はそのまま広場に残ってください。それ以外の方は、自分の試合の2つ前の試合の間には控室に集まるようにしてください』


 2つ前となると俺はもう控室に向かわないといけないな。てか2試合分の参加者を全員入れられるってずいぶん広いんだな。

 そんなことを考えながら広場から控室に向かった。





 控室には、大きなモニターが5つ天井から下げられていた。これは、コロシアムのフィールドを向いている、撮影の魔道具から送られてくる映像をリアルタイムで映し出す魔道具だ。そのモニターでは、現在行われようとしている第1試合の様子がいろんな角度から見られた。


『えー、準備が終わったようなので、早速第1試合スタートです!』


 ピー!と、笛が鳴らされると同時に試合が始まった。

 それからそんなに時間もたたず、すぐにあちこちで斬りあい殴りあいが始まった。その中でも目を引くのが2人いた。一人は例の巨人だ。大きさを活かして近寄ってくるやつを片っ端から叩き潰している。コロシアムの広場でやられた者は光の粒子となって別室に転移されることになっている。状態は試合前の状態になるのでけがなどは残らない。巨人の攻撃を受けるやつの中には1発2発と耐えるような奴もいるが、そんなやつには巨人の攻撃が集中し、最終的にはやられてしまっていた。

 そしてもう一人、次から次にというわけではないが、確実に1人1人倒していっている。さっきからちょいちょい傷を負ってはいるが、別に無視してもいいレベルの切り傷しかない。 周りの連中と比べるとどうしてもレベルが上に見える。

 でも、俺が注目していたのはそこではなかった。


『さぁて、盛り上がってきました! ここで今回の試合の参加者の中から一部、優勝候補と言える選手を紹介しましょう!』


 アナウンスが始まる。


『まずはこの男、巨人種のアブサーラム! 見た目通りの剛力で圧倒的な攻撃力を誇る男。前回大会では準決勝で敗退してしまいました。今回こそは優勝なるかぁ!?』


 アナウンスに合わせてモニターの1つがアブサーラムの戦いを映し出す。声にこたえるようにまた一人叩き潰して光の粒子にして、それを見た観客が一気に歓声を上げる。

 その後も決勝進出経験のあるやつが2人紹介された。どちらも1回戦で敗れているらしく、モニターにアップで表示される戦い方を見てもとても強そうには見えない。


『そしてそして、第1試合最後の紹介だ! 王都から自分を鍛えるためにわざわざ推薦をもらわずに予選から参加、現在、あちこちのダンジョンに挑みまくり、すでに4つのダンジョンクリアを果たした超新星(スーパールーキー)の一人、冒険者ランクA-、デルフィナの地に召喚された勇者(・・)!』


()()()()()だぁああああああああ!!!!』


 観客からこれまでとはけた違いの大歓声が上がる。モニターも、全体を映し続ける1つを除いてすべてがやつのアップになる。

 正直な話、やつにはこれといって恨みがあるわけではない。しいて言えば顔面を殴られたがそこまで恨んでいるわけではない。


 でも、やつがこの大会に出ているというのは俺としては非常にまずい。

 正確に言えば、俺自身よりは真那がまずい。マナという名前の冒険者として動いているが、真那は王都で召喚された存在であることに違いはない。俺は死んだと思われてるだろうから厄介ごとに巻き込まれるだけで済むかもしれないが、真那は王都に強制的に連れていかれたり、もしかすると逆らえないように奴隷としてあいつ(天上院)のパーティに入れられてしまうかもしれない。

 さすがにないと思うが、その可能性がないとは言い切れない。マナもローブを買ってあるはずなのでなんとか顔がばれないようにしていると思うけど心配だな…。俺の試合になったら速攻で終わらせてマナたちのとこに行こう。

 俺が刈谷鳴だとわかるのは、2人を除けばたぶん天上院と王と騎士団長くらいだ。騎士団長はあいつと一緒にいるらしいからたぶんこの大会に出てるんだろう。

 …………大会で戦う機会があったら思いっきりぶん殴っておこう。ゴーグルとローブをしっかりしておけばばれない…はずだ。

 こっそりと決意を固めながら考え事をしていると、気づけば1回戦が終わっていた。勝者はアブサーラムと天上院古里の二人。


 それから20分のインターバルを挟み、第2試合が始まった。

どうもコクトーです


『刈谷鳴』

職業

『ビギナーLvMAX(10)

 格闘家 LvMAX(50)

 狙撃手 LvMAX(50)

 盗賊  LvMAX(50)

 剣士  LvMAX(50)

 戦士  LvMAX(50)

 魔法使いLvMAX(50)

 冒険者 Lv69/99

 武闘家 Lv47/60

 薬剤師 Lv35/60

 鬼人  Lv18/20

 ????の勇者Lv10/??

 狙撃主 Lv32/70

 獣人  Lv8/20

 狂人  Lv1/50

 魔術師 Lv1/60

 ローグ Lv1/70

 重戦士 Lv1/70

 剣闘士 Lv1/60 』

大会が始まりました

メイの試合は第3試合なので次回になります

どんな感じになるかは見てのお楽しみで


ではまた次回

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