マナが帰ってきました
ヒメにアンナから連絡が来て、すぐに俺たちは『悪の洞穴』を引き返すことにした。
まだ今日は一つ目の広場を制覇したところだったから帰り道でモンスターと遭遇することはなかった。少し離れたところにはモンスターの反応はあったがこちらに向かってくる気配はなかったしスルーして出口に急ぐ。
駆け足で通路から出てくる俺たちに、モンスターから逃げているのかと第四層に転移してきたばかりのパーティに警戒させてしまったが、早々に転移陣にたどり着き、ダンジョンをあとにした。
ダンジョンから出た後、さすがに駆け足はやめたがそれでも急いで館に帰る。アンナから俺たちがダンジョンに行っていることは聞いているだろうし、聞いたなら荷物の整理とか食事とかいろいろ時間を潰して待っているだろう。
「早く会いたいな……」
「まるで乙女のようじゃのお主」
「ユウカ様、そんなことおっしゃらず」
「いいだろ別に。戻った時に帰ってきていたのもうれしいけど、こうして連絡を受けて、もういるんだって思いながら戻ってるとまだかまだかって気がはやるんだよ」
「それは……そうですね」
「たしかにの。どこかの誰かさんはしれーっと帰ってきて寝ておったわな」
「……ごめんて」
「帰ってきた時の私たちがどんな気持ちだったかわかりましたか?」
「だからごめんて」
ついついこぼれてしまった言葉から自分で地雷を踏み抜きに行ってしまった。別に、これっぽっちも照れ隠しなんて気持ちはほんとにないが、俺は館に向かう足を速めた。
カルアの結界を越え、いよいよ館に戻ってきた。
「メイ! キャラビー! ユウカ! ただいま!」
玄関でアンナとともにマナとコルクが待っていた。こちらに気づいて声をあげながら両手をぶんぶんと振っている。
「マナ! 本当に無事でよかった。おかえりなさい」
「わしらは少し前に通信の魔道具で見てはいたが、改めて見ても元気そうじゃの。おかえりなのじゃ」
「おかえりなさいませマナ様!」
感動に思わず抱き着きそうになるが、つい先ほどまで大量のアンデッドとやりあっていたのを思い出して申し訳なさから全員が立ち止まった。「そんなの気にしないのにー」と言ってくれているが、マナのトラウマに触れる可能性もあるのだからここはやめておいた。ちゃんと『クリーン』は使ってあるんだけどな。
積もる話は色々あるが、玄関で立ったまま話すような内容でもない。順番に風呂に入ってから、飯でも食べながら話そうかとなった。
話が一区切りついたタイミングでコルクがこちらにやってきて膝をついた。何か様子が変だが、『ベスティア獣神国』にいる間に騎士に影響でも受けたのだろうか?
「主よ、ご無事で何より」
「ああ、お前もな。マナを守ってくれてありがとうな。また頼むよ」
トーチさんからの手紙でも少し書かれていたが、マナを守るためにコルクも無茶をやったようだから無事で何よりだ。マナがこうして怪我無く帰ってこれたのもコルクの助力があってこそ。後で好きなだけ飯でもなんでも食べていいからゆっくり休んでくれ。
「申し訳ありませぬ。耐えてくださいませ」
「へ?」
そこで初めてコルクの額にうっすらと冷や汗が浮かんでいることに気が付いた。何かに耐えていたのか?
コルクとのつながりが戻り、俺の魔力に戻ってくる。すぐに全身が暑くなり、たらりと目元と耳から赤い血が垂れ始める。
『バアルコングの要請に従い、スキル『ベルゼブブ』を強制発動します。』
『スキル:ファイアショットLvMAXを習得しました。
ウインドショットLvMAXを習得しました。
アースショットLvMAXを習得しました。
アクアショットLvMAXを習得しました。
アイスショットLvMAXを習得しました。
ファイアレーザーLvMAXを習得しました。
ウインドレーザーLvMAXを習得しました。
アースレーザーLvMAXを習得しました。
アクアレーザーLvMAXを習得しました。
アイスレーザーLvMAXを習得しました。
ファイア…
「ガァ!?」
大量の魔法が、魔力が、スキルが『ベルゼブブ』の発動によって俺に還元され始めた。そうかこれがなくならないように、そして暴発しないように必死に耐えていたのか。
『暴食の王』は俺もコルクも単独ではまだまだ制御しきれない劇薬。トーチさんが手紙に書いていたやばいのとはこれのことだったのだ。俺がキングデーモンズスライムから身を守るために使ったのと同じように、マナを大量の魔法から守るため、コルクは単独で『暴食の王』を使ったのだろう。
しかし、俺の時と違い、コルクは喰らいつくしたそれらを手放さなかった。『ベルゼブブ』がなければ『暴食の王』が喰らったそれらは消し去るしかない。喰らって喰らって喰らいつくして、大きくなって制御を手放した瞬間、使用者すら喰いつくそうとして、最後には消えてしまう。
俺との繋がりがないために『ベルゼブブ』をうまく使えない状況下で、下手に開放してマナたちを危険にさらすことを避けるために己の内側に留め、こうして戻ってきたタイミングで『ベルゼブブ』による還元を求めたのだろう。もしかしたら先のレベルアップは抑えきれなかった一部が何かしらの理由で切れたはずの繋がりを辿り、俺に流れていたのかもしれないな。
必死にそんなことを考えている間もまだまだスキル、そしてパラメータの習得が続き、内側から発生するダメージを『再生』や『リジェネレイト』が必死に抑えようとしてくれている。
しかし、目からあふれる血で視界が真っ赤に染まった頃、耐えきれなくなった俺は体のあちこちから血を噴き出して意識を手放した。
どうもコクトーです。
『刈谷鳴』
職業
『最大
ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)
盗賊 (50) 剣士 (50) 戦士 (50)
魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)
冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)
狂人 (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)
神官 (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)
龍人 (20) 死龍人(20) ローグ(70)
魔導士 (90) 精霊使い(40)舞闘家(70)
有効職業
聖魔??の勇者Lv26/?? 大鬼人 Lv29/40
上級獣人Lv20/30 魔人 Lv18/20
探究者 Lv47/99 狙撃王 Lv21/90
上級薬師Lv21/80 上級龍人Lv6/30
死霊術師Lv49/100 アーマーナイトLv14/99
剣闘騎士Lv14/99
非有効職業
呪術師 Lv1/80 死龍王Lv1/30
盗賊王Lv1/100 大魔導士Lv1/100
上級精霊使いLv1/50』
この気温の落差やめてほしいですよね…また風邪ひきそう…
ではまた次回




