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最奥の主です4

後半は青龍視点です。ご注意ください



「……よろしい。お主が目的を果たした後、玄武のことを忘れないでいてくれればそれでよしとしよう。それで、まずはどうするつもりだ? 仲間がおる拠点に戻るとは言っておったがそのまま探すのではだめなのか?」


 俺の想いが伝わったからか納得してくれた青龍から本拠地に戻ったらどうするのかと尋ねられた。

 エンシェントエルフ様が進めてくださっている手続きが完了し次第俺はこの国から出てグリムの町へ戻る。それは既に決定しているが、その後というのは明確にこうするという具体案はない。


 キャラビーとユウカ、この二人は今もあの町にいるはずだ。みぃちゃんに頼みキャラビーはあの場から逃がしたし、ユウカは日本人の血を引いているとは言えどあの場において魔王のターゲットにはなっていなかった。であればあの渦によって飛ばされていることはないだろう。

 一方でヒツギに目の敵にされていた真那はあの場には残れないと思う。俺と違って魔法に精通する真那であれば転移先の座標をいじって生き抜く程度のことはできるだろう。というかきっとする。ヒツギによる追撃から一時的に身を隠す意味もあるかもしれないし、そうだとしたら次に渦使いの色欲(ラスト)と敵としてまみえる時には完封して見せるだろう。もし隠れているのなら俺の力では隠れる真那を探すことはできそうにない。俺がグリムの町に戻ったと向こうが情報を得たのであれば帰ってきそうではあるが、簡単に身動きがとれない状況だったらSランク冒険者としてのユウカの力に頼らせてもらおう。情報を集めるのにも俺とユウカでは集められる情報の範囲が違いすぎる。


「真那が大事なのは間違いないんですが、二人も大切な仲間ですから。安心させてやりたいと言うのはありますね。それぞれ従魔達をつけてはいますが今はリンクが切れてますし、そのあたりも心配ですから早めに回収しておきたいのもあります。かなり特殊な奴らなのでほんとは切れる方がおかしいような気もするんですが」


「白虎と同様の状態であるか? お主の魔力より練られたモンスターがお主から解き放たれる。別にそれほどおかしいということもあるまい。ダンジョンからモンスターが溢れることと変わらんではないか」


「だから心配なんですよ。アンナ、アンセスタークイーンアントはもともとは白虎の眷属でした。でも一度独立してダンジョンを作ってる。館の周りには東西南北に『チューチエ』とそれを守る8つのダンジョンで計8つもダンジョンがあるからさすがにダンジョンを作り出したりはしないと思うけど……何もしないとは思えないんで」


 アンナが、というよりアンナが生み出したアントたちがと言った方がいいか。アンナ自身はさすがにヒメの利にならないことはしないだろうが、アンナが生み出したアントたちはアンナに忠誠は誓っていても俺やヒメには忠誠を誓っていない。もしかしたら俺たちが知らないところで反乱でも起こされて速攻で鎮圧している可能性すらある。『お伝えする必要があるとは思いませんでした』とか平然と言いかねないからなあいつ……。


「ならば早く戻ることだな。配下の反乱というのは潰す側にもなかなかくるものがある。時間がかかればかかるほどにな」


「……ここでも過去にそんな跳ね返りが?」


「龍というものはどいつもこいつも自身こそが最強であると疑わぬ。ここで生まれし龍は我という存在を前にすればその傾向も薄れるが、絶対というわけではない。我を前にする前にすぐ隣に並ぶ数多の龍たちのいずれかによってその鼻っ柱はへし折られるのが常であるが、それを越えてくる例外がいる。あやつもその例外の一体だったよ。我に成り代わるべくまずはとそこのに攻撃を仕掛けて消し飛ばされたのだがな」


 青龍の視線が若と呼ばれていた龍の方へ向く。照れたように表情を崩してへにゃりと笑うその龍からはあまりすごみを感じられない。だが、大蛇龍のあの慌て様に、青龍の話の通りであれば数多の龍たちがその鼻っ柱をへし折ることができなかった強者()を軽々と消し飛ばしたほどの能力を秘めているということか。


「その笑い方を見ると気が抜けるのだがな。それで侮るような雑魚であればそもそもこやつの前までやってこれぬ。それくらいには我は信頼しておるよ」


「もったいなきお言葉」


 青龍の言葉に恭しく頭を下げる若。その様子を子や孫を見守るように見つめる青龍の様子はなかなか絵になるな。


「そういえば、黄龍がここの上? の龍たちに世話になっているみたいなんですが、それは問題はないんですよね? 余計な恨みを買うのはごめんなので問題があれば謝罪したい」


「何もないんじゃないか?」


「一度若いのが見学に行っていましたよ。ただ、大したことは何もなかったと聞いてます」


 これは一回黄龍に聞かないといけないな。多分鍛えてくれている龍たちか、黄龍自体かはわからないがやらかしてる気がする。


 その後、ヒメと若を含めた4体で話を続け、しばらくした後で守護龍様の下まで直接転移で送ってくれることになった。




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 若き蒼龍がその男と手をつないで転移で帰っていく。我が悲願をかなえられる可能性を秘めたその男が。


 あの白虎が地に堕ちた。

 それを知ったあの時、最初に考えたのはあの愚か者どもが再び表に出てきたのかと我が感覚を疑った。すぐにかの地の龍脈の制御を抑えにかかり、封印への影響が出ぬように全力を尽くした。しかし、かの者共が得意とした呪術の要素はもとより龍脈への影響はまるで出てこなかった。

 それからすぐに偵察を飛ばし、その原因を探った。だが人の世には『タイラン』というダンジョンの情報は元から出ていない。だからこそ直接現地に向かった個体がかの地で何かを見つけてくることを祈っていた。しかし、案外あっさりと人の世より情報が手に入った。

 上の森林龍王が仕入れてきた幼き白虎を連れた冒険者の話だ。その白虎はオーガの異常個体を従えるという。そのような白虎など一体しか知らぬ。そしてその冒険者について調べさせ、その男が『タイラン』を攻略し、白虎の守護者となったと言うことを突き止めた。老い、飯を断ったことにより弱っていたとは言えどあの白虎を倒してのけたその男。もしもチャンスがあるのであれば一度見てみたいとは思っていたが、森林龍王が仕掛けた試練なる連戦に上のやつらがちょっかいをかけたのに気付いて我も便乗させてもらった結果、いずれは我にさえ届きうる力を持っている存在であることがわかった。


 我が元へやってこさせたものの、残念ながらアンデッドと化した玄武の元へ向かう確約は得られなかった。だが、己がやるべきことを定めている男は強くなる。1000年も待ったのだ。あと数年程度であればあの保留という回答で十分だ。


「ああ、玄武よ。もう少しだけ待つがよい。その呪縛を解く男がそなたの元へ向かうぞ」


 その時を楽しみにしつつ、蒼龍の帰りを待ちながら体を横たえた。

どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50) 剣闘士(60) 重戦士(70)

 龍人  (20) 死龍人(20) ローグ(70)

 魔導士 (90) 精霊使い(40)舞闘家(70)

有効職業

 聖魔??の勇者Lv23/?? 大鬼人 Lv26/40

 上級獣人Lv18/30   魔人  Lv15/20 

 探究者 Lv42/99   狙撃王 Lv15/90

 上級薬師Lv10/80    上級龍人Lv4/30

 死霊術師Lv24/100   アーマーナイトLv1/99

 剣闘騎士Lv1/99

非有効職業

 呪術師 Lv1/80    死龍王Lv1/30

 盗賊王Lv1/100    大魔導士Lv1/100

 上級精霊使いLv1/50』

今週はちゃんと書けました。青龍視点短すぎないか? ナンノコトカナー


ではまた次回

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