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ジョーさんとの夜話です


 昨日『死の草原』で討伐し、今日の昼間に解体したモンスターの素材をギルドに売りに行くと、ジョーさんたちが町に戻ってきたという話を耳にした。いろんな噂が出回っているからどれが本当かはわからないが、大きな怪我はしていないという噂が多く少し安心した。

 全部で金貨42枚とかなり高額で買い取ってもらった俺たちは、ちょっと食材をなどを買ってから、館に帰った。黄龍(ちびっこ)へのご褒美にお肉をあげながら、俺達も果物なんかをつまんでいたら少なくなってしまったのだ。両頬をぱんぱんに膨らませて、幸せそうにサイコロ状に切った土竜のお肉を頬ばる姿がかわいくてついつい食べてしまった。もちろんもう一体のちびっこ(ヒメ)には野菜をあげておいた。最近になってキュウリだけじゃなくてニンジンにも拒否反応を示すようになってきたあのちびっこには野菜生活をさせる必要があるかもしれない。


 夕飯を済まし、風呂に行った女性陣を待ちながらリビングでのんびりとしていると、誰かが館を訪ねてきた。武器こそ取り出さなかったものの、いつでも魔法を放てるように準備だけして玄関に向かった。


「誰だ? こんな時間に」


 扉越しに来訪者に声をかけてみた。アンナの配下たちやカルアが結界を貼ったりして防いでくれているが、常に張り続けているわけではないはずだし、以前に来たような宿なしの冒険者の可能性は否定できない。下手に玄関を開けて押し入られるのも嫌だしな。


「久しぶり、というか数日ぶりだな。俺だよ」


「俺という名前の知り合いはいない」


「なんじゃそりゃ。ジョーだよ。こんな時間に来たのは悪かったと思ってるけど、こっそり抜け出してきてんだ。あけてくれねえか?」


「わかりました」


 初めの声でわかってはいたが、扉を開けてみるとちゃんとジョーさんだった。


「ご無事で何よりです。上がっていかれますか?」


「いや、ここで結構だ。結果を伝えたかったってのと、情報を交換したかったってだけだからな。下手にユウカたちが来るより、お前が来てくれてよかった」


「と言いますと?」


「『皆殺し』の異名を持つ鬼人族、ヴァンハルトを倒したってのはお前だったよな? そいつは本当にヴァンハルト本人で間違いないか?」


 ジョーさんが情報交換と言った時になんとなくわかってはいたけれど、やはり聞きたいのはそこだったようだ。


「今回の闇ギルド討伐で、ヴァンハルトのクローンが出たんですね?」


「なんでそれを知ってる? もうギルドから話がいってるのか?」


「ジョーさんたちが出ている間にこっちでクローン体の情報を知ったんですよ。ヴァンハルトの他にも闇ギルドの実力者が何人も実験素体になってるみたいです」


「そんなことがあったのか……。貴族の館で起きたアンデッド騒ぎの話か?」


「ええ。ペルモ、ガナバン、ローゼン、ヘイクにゴルグ。聞いたことありませんか?」


「前の3人は見なかったが、後の2人は何体か倒したよ。クローンって言っても感情も、抑揚も、自意識すらねえ、ただの人形だったがな。強さ的にはオリジナルとは比べ物にならないだろうが、それでも何人か犠牲が出た。ジルビダの爺様が参加してくれてなきゃもっと死んでたかもしれねえ。完全に戦力を見誤った」


「クローンなんてものが出てくるとは思いませんから」


「ああ。だが、あれらのオリジナルが出てきてたら今回の数倍、下手したら帰ってきたのが数人ってレベルの犠牲者が出てたかもしれなかったから、助かったと言えば助かったよ。倒しておいてくれて助かった」


「俺たちは誰も認識なかったんですが、その2人も有名な賞金首だったんですか?」


「ヘイクはより相手を殺す武器を作るために、水の代わりに人の血を使うっていう血打ちの鍛冶師。ゴルグは所属した闇ギルドを7つ、全員を食って壊滅させた爆食の悪魔。どっちも全国的に有名ってわけじゃねえが、一部の地域で名が売れてた殺人鬼たちだよ」


「それにしてもよくあれを殺せましたね」


「爺様がスライムを直接体内に送り込んで内からな。俺は直接出会ってないからどうなったのかは知らん」


「オリジナルですが、ユウカの斬撃すらほぼ通らない相手でした」


「爺様の部隊が出会ったのは運がよかったっぽいな。腕に自信のある連中を連れてっていたが、ユウカより強い奴ってのはさすがにいなかったから」


「ユウカより強い人ってピンときませんがね」


「センガ殿やリエーフ、アーカイブ大司教様。お前もかな」


「Sランクばかりですね」


「それだけあの女が強いって話だ。だからこそ、あいつが入ったお前さんのパーティは今注目されてんだぜ?」


「その話はやめといてください」


「まだまだ周りは騒ぐぞ。覚悟しときな」


「……」


「そう露骨に嫌そうな顔をするな。って、まあお前からしたらこうして俺がここに来てるのも嫌なのかもな」


「ノーコメントで」


「それは肯定って意味なんだろうな。ま、そろそろ失礼するわ。あの闇ギルドだけじゃなくて、闇ギルド全体にクローン体が出回っている可能性があるって情報が手に入っただけで十分な収穫だ」


「クローン以外にも、アンデッドの強化実験も行われていたみたいです。町にあった研究設備は破壊されましたが、どこかで研究が続いている可能性は否定しません。いつかは強化クローンなんて厄介な存在が出来上がるかも」


「厄介そうなやつらはまだまだいるからな。今回潰した闇ギルドでも、クローンが作られてたら厄介な能力のやつがいたよ」


「どんな能力なんです?」


「物の色を変える特異魔法を使う女だよ。そういう意味では今回オリジナルを潰せてよかった」


「メイー出たよー。って、あれ?」


 話していると、リビングの方からマナの声が聞こえてきた。


「また近いうちに爺様もつれてくるわ。じゃあな」


 そう言ってジョーさんはダッシュで町に戻っていった。




「誰か来てたの? また泊めてほしいっていう冒険者?」


 リビングに戻ってくると、皆が濡れた髪を魔法で乾かしているところだった。


「いや、ジョーさんだった。犠牲は出たけど、無事に闇ギルドは潰せたそうだ。その報告っていうか連絡に来てくれたんだ」


「こんな時間にわざわざ来てくれなくてもよかったのにね」


「まあ今の私達の状況的に上がってもらうのも困るけど」


「また近いうちに来るそうだ。その時に詳しく聞けばいいよ」


「それにしても無事でよかったー」


「だから言ったじゃろう? あやつをなめすぎじゃと」


「そうだったみたいだね」


「怪我も特になさそうだったよ。それじゃ俺も風呂に行くわ」


「後から行」


「来なくていい」


「背中」


「自分でやる」


「泡風」


「やめろ」


「ご主人様の奴隷としてお世話を」


「しなくていい!」


 俺は『小規模ワープ』で風呂場まで行き、『全方位結界』と『クエイク』で二重に壁を貼り、風呂でのんびりとした時間を過ごした。


どうもコクトーです。


『刈谷鳴』

職業

『最大

 ビギナー(10) 格闘家(50) 狙撃手(50)

 盗賊  (50) 剣士 (50) 戦士 (50)

 魔法使い(50) 鬼人 (20) 武闘家(60)

 冒険者 (99) 狙撃主(70) 獣人 (20)

 狂人  (50) 魔術師(60) 薬剤師(60)

 神官  (50)

有効職業

 聖???の勇者Lv17/?? ローグ Lv46/70

 重戦士 Lv62/70   剣闘士 Lv49/60

 龍人  Lv10/20  精霊使いLv17/40 

 舞闘家 Lv29/70  大鬼人 Lv11/40 

 上級獣人Lv7/30  魔導士 Lv23/90

 死龍人 Lv1/20

非有効職業

 魔人  Lv1/20 探究者 Lv1/99

 狙撃王 Lv1/90 上級薬師Lv1/80 』

少し間に会いませんでしたがまあ10分ならロスタイムですよね(メソラシ)。


来週は土日とも出かける予定が入ってまして、書けなさそうです。

投稿は再来週かなぁ…


ではまた次回


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