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時間を聞かれた時に答えるやつ

春も近づき少しずつ暖かくなってきた季節。

そんな中いろいろ作っているようでもある理津子。

今回作っているのは丸めたやつが結構あるらしいあれ。

今何時と聞かれたらこう言い返そう。


「またいろいろ作ってるんかね」


「みたいだな、肉を買ってきてたみたいだが」


「何を作ってるんだろう」


そんな中出来たものをもってくる。


今回作っていたものはどうやらソーセージのようだ。


「お、ソーセージじゃん、いい匂いがするね」


「うん、いろいろなタイプを作ってみたよ」


「お前本当にいろいろやるんだな」


「まあね、材料が揃うなら作りたくなるってものだよ」


「とりあえず食べようよ」


ソーセージをいろいろな種類で作ってきた様子の理津子。

ハーブソーセージやフランクフルト、ブラッドソーセージなんかもあるようだ。


それを香ばしく焼いて食べるのが理津子の好きな食べ方なのだという。


「んー、美味いね、こりゃいいわ、ビールが欲しくなるわね」


「だね、あたしはソーセージは焼いて食べるのが好き派だから」


「お前は焼く派なのか、僕は圧倒的にボイル派なんだが」


「でも一番美味しい食べ方はボイルと焼きを両方やるとも言うよね」


「両方やるっていうのはどういう事なの?」


ソーセージはフライパンに薄く水を張りそれでボイルしつつ焼くみたいな事も出来る。

だが理津子は焼いてパリッとしたのが何よりも好きらしい。


その一方でロザリオはボイルで食べるのが好きなのだという。


「好みがあるねぇ、あたしは洗い物の手間とか考えるとボイル派かね」


「ソーセージっていうとあれだよね?今何時って聞かれた時のあれ」


「なんだそれ?何かの遊びか?」


「今何時?ほらあの、肉をケーシングした、ウインナー?そこはソーセージって言えってね」


「リツコの世界ってそういう遊びがあるの?」


今何時と聞かれたらソーセージと答えるやつ。

そこはウインナーと答えるまでが定番でもある。


なお異世界にウイーンはないので、ソーセージかヴルストと呼ばれるのが基本だ。


「でもこんなたくさんの種類のソーセージを作れるなんて大したもんね」


「あたしの世界だと西側の国はご当地ソーセージがあるぐらい種類があるんだって」


「ご当地ソーセージって事は、有名なもの以外にも無数に種類があるのか」


「そうらしいよ、だから数がたくさんあるのは知ってるけど、何種類かまでは知らないし」


「ソーセージの歴史っていうのかな?なんか凄いね」


ヨーロッパの方にはご当地ソーセージレベルで種類が無数にあるという。

ドイツのイメージが強いソーセージだが、実はヨーロッパのほぼ全域にあったりする。


なのでイタリアのチーズよろしくな把握しきれないぐらいの種類があるのかもしれない。


「でもソーセージって確か元々は保存食なんじゃないっけ?」


「ソーセージは防腐剤として塩漬けにした肉を使うものでもあるからね」


「そういえば塩って防腐剤にもなるんだもんな、干し肉なんかはそれこそ塩漬けの肉だし」


「そうそう、発色剤でもある亜硫酸ナトリウムは防腐剤として添加されてるものだしね」


「防腐剤として塩を使うんだね、ソーセージって」


ソーセージに使われている発色剤こと亜硫酸ナトリウム。

それは要するに防腐剤としての役割をしているものでもある。


昔の人の知恵でもあるのか、塩漬けの肉は保存食としては鉄板である。


「でもソーセージにそんな種類があるなんて、りっちんの世界は凄いわね」


「ブラッドソーセージは大体の地域にあるっぽいし、血を食べる事に抵抗はないのかもね」


「この黒いソーセージの事だよな?ブラッドソーセージって」


「うん、肉と同じ生き物の血を使ってるんだよ」


「へぇ、動物の血って食べても平気なものなんだね」


ブラッドソーセージは大体は肉の動物と同じ血を使っている。

ヨーロッパの方にはブラッドソーセージは意外と種類があるという。


なので血を使う事にはそこまで抵抗はないのだろう。


「でもソーセージってスープの具材とかにもなるし、割と万能よね」


「うん、おでんの具にしたりもするし、ホットドッグとかもあるしね」


「ソーセージは保存食の一種でもあるしな、調理が簡単なのは前提なんだろ」


「かもしれないね、ソーセージはそのままでも食べられたりするし」


「使ってる肉がそもそも加熱加工したものを使ってるものだもんね」


ソーセージやハムやベーコンなどの塩漬け肉は加熱してある事は多い。

その上で保存食として燻製にするような感じなのは日持ちさせるための知恵だ。


塩は防腐剤というのは先人達から受け継がれる知識である。


「ふぅ、んまかったぜぇ」


「それはどうもね、また今度も作ってみようかな」


「種類が食べられるのは僕は好きだぞ」


「ソーセージも面白いね」


そんなソーセージにも多様な種類がある。

ヨーロッパの方にはご当地ソーセージレベルで種類があるのだとか。


それは保存食の歴史だとも言えるのかもしれない。


塩漬けの肉は定番の保存食なのだから。

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