34話 地下水路
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【お知らせ】
特殊クエスト【地下水路に潜む者】が発生しました。
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地下水路に侵入したと同時に、目の前に特殊クエストの発生を知らせるメッセージウィンドウが表示された。
――――は? 特殊クエストの発生?!
軽い気持ちで地下水路に来た俺は、思いもしなかった展開に、メッセージウィンドウをまじまじと眺めてしまった。
「まま?」
「どーしたの?」
不自然に動きを止めた俺に、ルシエルとミシェルが不思議そうに見上げてくる。
「…あ、えーっと、何か……危険なモンスターが棲み着いてるみたいだ」
特殊クエストが発生したってことは、それが発生するほどの強いモンスターがこの地下水路に棲み着いたってことだ。
クエスト内容を確認してみれば、地下水路の奥に棲み着いたモンスターの討伐だった。
え、これって……ボス討伐のクエスト?
クエストには,ボスについての詳細は何も書かれてない。ただ、【地下水路に潜む者 0/1】と書かれているだけだ。
「あぶないの?」
「やめる?」
「う〜ん、どうしようか?」
一応装備は一新したし、《調合》のレベルアップも兼ねて、ポーションや丸薬、状態異常薬をたくさん作ったから、いけなくもない。……と、思う。多分。
不安要素を上げるとすれば、俺たちのレベルが7しかないことだ。クエストには推奨レベルが書かれてないから、ここに足を踏み入れれば、誰にでも発生するクエストなのかもしれない。
「……探索してみてもいいか?」
死に戻るかもしれないけど、せっかく発生したクエストを無視するのは勿体ない。どんなボスモンスターか、見てみたいしな。
「ままはぼくたちがまもるから、だいじょうぶ」
「あんしんして!」
2人はぽんっと自分の胸を叩いて、ニッコリと笑った。
……うん。実に頼もしい言葉だ。
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地下水路ではモンスターが出現した。
出現するモンスターはすべてアクティブモンスターで、見付かると問答無用で襲い掛かってくるから面倒だ。とはいえ、地下水路にいるモンスターは大して強くない。ほとんどが★1〜3のネズミ型モンスターで、時々★3のムカデ型モンスターが襲ってくるくらいだ。
ネズミ型のモンスターは、複数体で襲い掛かってくることもあったけど、ルシエルとミシェルが絶妙なコンビネーションで、まともな攻撃1つできずに爆散してしまう。なので俺も、手出しできずに見ているだけだ。……見ているだけで何もしないって、俺クズすぎないか?
「ここも行き止まりか……」
目の前には、侵入を阻むように設置された鉄の柵。何度目かの行き止まりに、俺はハァ〜、と溜め息を吐いた。
地下水路は予想以上に入り組んでいる。分かれ道や脇道があり、まるで迷路のようだ。
「みちまちがえちゃった?」
「ハズレ?」
「そうみたいだな。戻ろうか」
見上げてくる2人の頭を撫でて、俺たちは来た道を戻った。
地下水路は迷路のように入り組んでいて、マッピングなしでは迷ってしまいそうだ。
…マッピング? してないよ。
まさかここまで入り組んでるとは思わなかったし、マッピング道具も用意してなかったしな。
一応迷子にならないように、分かれ道や脇道に入る時には目印を置くようにしてる。それを見ながら、進んでいる状態だ。唯一の救いは、地下水路には一定間隔で灯りが灯ってることだ。おかげで歩きやすいし、見通しも利く。
「こんどはあっち」
「こんどはあたりかな?」
「当たりだといいな」
元気一杯な子供たちに手を引かれながら、俺は地下水路を進んでいった。




