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11話 孵化したパートナー


「は…ぁッ?! え、どういうこと!?」


 子供!? 何で子供が卵から孵って……ッ?!


 あまりの出来事に混乱する俺の目の前に、新たなメッセージウィンドウが表示された。



==================


【Congratulations!】

パートナーが孵化しました。


あなたのパートナーは、【天上族】と呼ばれる地上には存在しない幻の種族です。

系統:天使

タイプ:万能


==================



 て、天上族…? 地上に存在しない…?! 幻の種族!?


 極め付きは―――…系統が天使ッ?!



 ――――だ、ダメだ…。情報過多で頭パンクしそう……!


 俺は額に手を当てて、緩く頭を振った。その拍子に、目の前のメッセージウィンドウが消えてしまう。

 …………とりあえず、思わずスクショしたヤツを見ながら考えよう。

 システム内にある写真フォルダから、さっき撮ったスクショを目の前に表示する。それには、半透明のメッセージウィンドウと共に、キョトンとした顔の子供たちも映っていた。


「可愛い……」


 …って違う! いや、子供たちは可愛いけど、そうじゃない! そこじゃないっ!

 今は、まとめサイトの情報との違いを考える時だ!


 改めてメッセージを見る。

 パートナーが孵化したことへのお祝いのメッセージと、パートナーの情報が書かれている。けどその情報は、まとめサイトには載ってなかったものばかりだ。


 一体どういうことだ?


 系統の【天使】も、タイプの【万能】も、正規で新たに追加された? けど、初ログインした時に見たパートナーは、まとめサイトに載っていた通り、3系統だけだった。なら、系統が新たに追加されたとは考えにくい。

 だったら【天使】は、鳥類系……? いや、さすがにそれはないか。わざわざ系統に【天使】って書いてあるんだ。鳥類系なわけがない。


 あと考え付くのは、特殊クエストの文言だ。


 特殊な個体になる可能性を秘めている、と書いてあった。更には、あなたの行動によってすべてが決まる、とも。

 それを読んだ時、俺は自分の行動次第で、パートナーが特殊な(ユニーク)個体になるんだと思った。だけどあの文言には、他の意味もあったんじゃないか?


 例えば―――…、系統やタイプが決まってない状態だと、選択肢に含まれていない系統やタイプになる可能性がある、とか。


 初ログインした時、周りにはたくさんのプレイヤーがいたが、パートナーが卵だったのは俺だけ。

 つまりパートナーが孵化してない状況は、レアケースってことだ。

 その特殊性と、クエストの文言にあった『あなたの行動によって』って部分を合わせて考えると、卵状態(レアケース)になったことで、 3系統、3タイプしかなかった選択肢の枠が、取っ払われたんじゃないか?


 ………都合よく考えすぎか?

 でもそう考えれば、卵の鑑定結果にも納得がいくんだよな。3系統以外の系統になるかもしれないから、特記事項に【未知の卵】って書いてあったんじゃないかって。…とは言え、これはあくまで俺の推測でしかない。更に言うなら、都合のいい考えだ。


 取り敢えず、その考えで話を進めていくと、3系統という枠がなくなったことで、パートナーはAWOに存在するすべての種族が対象になった。当然系統も増える。増えた選択肢の中で、系統を決める方法だったのが、卵が孵化するまでのプレイヤーの行動だったんじゃないのか?

 だからクエストの文言にも、特記事項にも、『あなたの行動によってすべてが決まる』って書いてあったんだろう。…ん? すべてってことは、タイプも決まるってことか?

 じゃあ、レベルアップに勤しんでたら、攻撃タイプになっていたかもしれないな。…と言うか、俺は万能タイプになるような行動をしていたのか? ポーション作りと読書しかしてないんだが……?


 ――――基準! 基準がさっぱり分からん!!



「っくしゅ…」


 くしゅ?

 小さく音に思考に没頭していた意識を浮上させれば、銀色の髪をした子供がくしゃみをしたようだった。

 よく見れば、2人とも白身的なもので髪も体も濡れている。


 ――――わ、忘れてたっ!!


 生まれたらすぐに洗ってあげられるように、バスタブにお湯張っておいたのに!


「お風呂!」


 俺は慌てて子供たちを抱え、バスルームに向かった。




 ――――因みに、俺のパートナーは2人とも男の子でした。


 何故分かったのかって?

 男なら誰だって見慣れてるモノが、下半身に付いてたからに決まってんだろ!


 ……AWOは、細かいところまでリアルを重視したゲームだから、アバターでも裸になれば、体に見合ったサイズのモノが付いてるんだよ。まぁ、裸になれるのは完全なプライベート空間だけで、一緒にお風呂入ったりできるのは、パートナーとだけだけどな。

 …金的? お、恐ろしいことを聞いてくるな……。

 一応痛みはあるらしいが、モンスターから攻撃を受ける時と同じくらいの痛みらしい。


 あ、そう言えば……AWOの規定に、パートナーの性別はプレイヤーデータの性別に準ずるって書いてあったな。

 読んだ当初は、何でこんなことわざわざ書いてあるんだ?、って不思議に思ったけど、こういうことだったのか……。

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― 新着の感想 ―
[一言] パートナーまで性別固定というのはちょっと残念
[一言] 文字通り、二卵性双生児かwww
[良い点] パートナーを安易に女の子にしなかった点はグッジョブ。 [気になる点] この小説の方向性は、主人公特別あいつやべーな、俺なんかしました系になるんですか? それとも、全体的に見るとすごいけど他…
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