結末
この小説はフィクションです。実在する国家、団体、企業、個人、法律等とは一切関係ありません。
サドベリー婆が引き起こした、地球圏における進化を巡る"訪問者"同士の争いは、人類の大半を巻き込んで再び人類滅亡の危機を迎えていた。
しかし当時の記録によれば、その結末は多少の異常な天体同士が衝突して太陽方面に彗星となって飛び去った、と非常に省略された物となっている。
これは、人類がその場に居合わせて居なかったのが原因である。
米国NORADやムーン・ベースの観測システムが、「浮遊山地」に『月の番人』と幾筋もの流星が激突して、浮遊山地が太陽へ向かう軌道に乗ったと結論付けた頃には、G8各国の"訪問者"の消息は途絶えていた。
人類の宇宙連合軍が、最終決戦を浮遊山地に挑むべく準備を急いでいた矢先の出来事だった。
NASAの全天観測システムとハッブル宇宙望遠鏡が4月3日、浮遊山地と『月の番人』が融合した成れの果てである彗星が太陽付近で溶けるように消滅したのを観測した。
"訪問者"からのメッセージは一切無かった。
しかし、G8首脳を始めとした全世界の人々は"訪問者"の過去の言動から大方の事情は理解していた。
4月4日、米国大統領のマイケル・F・ペンスは地球圏の再統合と宇宙進出の加速を全世界に提案した。
2023年5月、G8が中心となった『地球連合』が発足した。これは、旧国連の進化発展型である。
地域によってはあらゆる格差が残っているので、当面は緩やかな連邦制の政治形態だが、復興が終わった暁には国境は過去の遺物となっているだろう。
2023年12月1日、ムーン・ベースから火星に向けて『第二次火星移民船団』と地球連合軍火星派遣艦隊が発進した。
火星派遣艦隊に日本PS特殊作戦群の天城大尉と林軍曹が搭乗していたのは言うまでもない。
あと一月後には、先遣隊の光太郎と夏乃が火星に降り立つ筈だ。
人類はようやく、地球圏を統一して宇宙への確たる一歩を踏み出したのである。
最後まで読んで頂き、ありがとうございましたm(__)m
やはり、自分の限界を思い知りました(>_<)
特に、人間模様をお話の中に取り込んで進ませるのがとっても不得手でした。人生経験が足りないのかな?
しばらく、筆を取ることはないでしょう。
一人でもこの駄作を読んでいただけた事に心から感謝いたします。
皆さん、さようなら♪




