殲滅
この小説はフィクションです。実在する国家、団体、企業、個人、法律等とは一切関係ありません。
ボルゴグラードやクリミヤ半島で繰り広げられた激しい攻防戦に対し、オデッサに侵攻した異形群は異形カモメやツバメ、殺人トビウオ等比較的「軽い」レベルであり、他の地域への増援を牽制する目的があったのかもしれない。
オデッサに侵攻した20万の異形群は、オデッサ南方海上でNATO空軍を中心とした大部隊の戦闘機に迎撃され、アウトレンジからのミサイル攻撃と亜音速で交差する間際のバルカン砲になす術も無く、海上に骸を晒す事となった。
殺人トビウオ群も、NATO空軍のトーネード攻撃機やスホーイ25地上攻撃機のばら蒔いた小型爆弾で沸き返る海面に粉砕されて消えていった。
オデッサでの戦闘は、僅か二時間足らずで異形群を殲滅して終了した。
いち早く戦闘が終了したことにより、シヴァーストーペリー要塞沖で大損害を受けたG8連合海軍第2艦隊がオデッサ軍港に撤退する事が出来、クリミヤ半島防衛戦が水際防衛に円滑に切り換える事が可能となったのである。
2月1日朝の段階で人類側は、ボルゴグラードとクリミヤ半島に侵攻した異形群を退けて、掃討作戦に移行していた。
ロシア連合南部地方、黒海沿岸を中心とした3日間の戦闘で、人類側の死者は65000人余りであり、異形群は、殲滅個体170万を数えた。
アフリカ大陸からユーラシア大陸への異形侵攻は、人類側の多大な犠牲により、阻止された。
日本陸上自衛軍 特殊作戦群 PS大隊も13名の戦死者を出して、重苦しい沈黙の中、帰国の途についた。
ここまで読んで頂き、ありがとうございましたm(__)m




