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異世界でゲームのシステムで最強を目指す  作者: 霧野夜星


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第三十六話 騎士団長リーナ

「はい。俺はトウガです」

「私はサキです」

「私はリンコ」


 冬雅達が、リーナの自己紹介に答える。


「Aランクモンスターを倒せるくらいだから、かなりの実力者とみるが」

「いえ、あのレッドワイバーンは、ここに落ちてくる前にかなりダメージを負っていたので、俺達でも倒せたんですよ」

「ははは! そう謙遜しなくていい。そうだ。君達にレッドワイバーンの討伐報酬をやろう」


 そう言ってリーナはレッドワイバーンの所に行き、胸部分を腰から抜いた剣で切り裂いて、そこへ手を入れて体内から血まみれの巨大な魔石を取り出した。


「うおっ、結構、グロい……」

「ほんと」

「近づいては見れないわね」


 冬雅達は、リーナがレッドワイバーンから魔石を取り出す様子を離れた場所から見ている。


「クリーン!」


 リーナは手に持っている血まみれの魔石を綺麗にして、冬雅達のいる場所に戻ってくる。


「これが討伐報酬だ。ギルドで売れば30000ゴールド(金貨三百枚)くらいになるんじゃないか?」

「えっ? いいんですか?」

「かまわん。レッドワイバーンは鱗とか爪とか肉とか、ほかにも高値で売れるからな。魔石くらいならいいだろう。それくらいの権限は持っている」

「そうですか。では遠慮なく」


 冬雅はレッドワイバーンの魔石を受け取り、アイテムボックスに収納する。


 レッドワイバーンの魔石×1


「では私はこれで」


 リーナは倒れているレッドワイバーンの周囲に集まっている兵士達の所へ戻っていく。


「30000ゴールドって凄くない!」

「三等分なら、ひとり10000ゴールドだよ」

「それでも凄いでしょ!」

「まあね。アイテムボックスの中にサソリとかほかのモンスターも入ってるから、全部売って三等分にしよう」

「やった! ふふふ、何、買おうかな。スキルブックも欲しいけど、服も買いたいし」


 凛子は大金が入ってきたので嬉しそうにしている。


「ああ、その前に喉乾いたから何か飲も」

「確かに、ちょっと休憩したいかな」

「じゃあ、そこのベンチで少し休もう」


 冬雅達は西門前の広場のベンチに座り、アイテムボックスから三人分の飲み物を出して休憩する。


「ぷはーっ! やっと一息ついた! 町に着いたと思ったら、モンスターとの戦いだもん」

「ほんと。精神的にも疲れたわ」

「そうだ。レベルが上がったから、スキルを確認しよう」


 冬雅達はステータスボードを表示する。


 上泉冬雅かみいずみとうが  17歳  人間

 職業 侍

 称号 魔族キラー


 レベル  25

 HP 2389/2389

 MP  249/294


 攻撃力  66(+43)

 防御力  58(+30)

 魔力   56

 速さ  128


 経験値  86146


 スキル

 言語理解 アイテムボックス 

 ゲートオブアルカディア 斬撃強化 

 異性運上昇 錬気斬 気配察知

 後の先 加速 罠看破 気配遮断結界

 クリーン 見切り 竜牙一閃

 剣速強化 マッピング 怪力


 仲間

 宮本サキ(みやもとさき)  レベル25 騎士

 佐々木凛子(ささきりんこ) レベル25 魔法使い


 装備

 魔鋼の剣   攻+38

 魔鋼の胸当て 防+25

 守りの指輪  防+5

 力の指輪   攻+5


「おお、レベルが3つも上がってるし、怪力を覚えた!」

「私は、竜麟斬りを覚えたよ!」

「私も! サンダーストームとバーストフレアだって!」 


 冬雅

 怪力

 使用者の攻撃力が十五分間20%上昇

 消費MP 15


 サキ

 竜鱗斬り

 竜族に攻撃力の4倍のダメージを与える剣技

 竜族以外には攻撃力の2.5倍のダメージを与える

 消費MP 25


 凛子

 バーストフレア

 巨大な鳥の姿の超高温の火を放つ火系上級魔法

 消費MP 35 


 サンダーストーム

 大量の雷を嵐のような激しさで広範囲に放つ雷系上級魔法

 消費MP 35


「やった! これで攻撃力も上がる!」

「私はレッドワイバーンと戦う前に欲しかった技だけど、まあこれからも出番はあるか」

「とうとう上級魔法を覚えた! これは絶対、強いでしょ!」


 冬雅達は新たなスキルを習得し喜んでいる。


「ん? そういえば、竜を倒したのに竜殺しの称号がない」

「そんな称号、私にもないよ」

「私も」

「ああ、そうか。たぶん俺達だけで倒したわけじゃないから、称号がもらえなったのかもしれない」

「確かに、リーナさん達が弱らせたおかげで倒せたからね」

「じゃあ、竜殺しの称号はもっとレベルを上げてから狙おう」


 ステータスボードの確認をして、飲み物を飲み終えた三人がベンチから立ち上がる。


「さて、疲れも吹き飛んだことだし、次は宿屋を確保して、それから冒険者ギルドに行こう」

「その後、買い物ね」

「新しい杖も欲しいし、おしゃれなマントも欲しい……」

「私は……魔道具屋であれを買おう」


 そんなことを考えながら、冬雅達は辺境の町ベールの西門の広場近くの宿屋に行って二部屋確保し、その後、大通りにある冒険者ギルドに行く。するとそこは、グライン王国の王都ニルヴァナにあった冒険者ギルドと同じような建物と内装だった。


「中もグライン王国のギルドと同じ配置みたいね」

「国を渡って活動する冒険者達にわかりやすくそうしてるんだよ。じゃあ、買取カウンターへ行こう」


 冬雅達は冒険者ギルドの一階の買取カウンターへ向かう。するとそこには眼鏡をかけた若い女性の職員がいた。


「いらっしゃいませ! モンスターの素材の買取ですか?」

「はい。でも量が多いんですが」

「では解体場へご案内します。こちらへどうぞ!」


 冬雅達は冒険者ギルドの裏口から出て、となりの解体場の倉庫内の広い場所に行き、そこで冬雅がアイテムボックス内のモンスターの死骸をすべて取り出す。


「これはデススコーピオンですか。ほかのは……ホーンラットにグリーンアントですね。解体費用がかかりますが、よろしいですか」

「はい。お願いします」

「あとこれも買取、お願いします」


 そう言いながら、冬雅はアイテムボックスからレッドワイバーンの魔石を取り出す。


「こ、これは……」

「レッドワイバーンの魔石です」

「確かにそのようです。状態も良さそうですし、これだけで30000ゴールドで買い取れます」

「はい。それでお願いします」

「では査定をするので、みなさんはあちらでお待ちください」


 ギルド職員と解体職人達が査定を始め、冬雅達は倉庫の中にある椅子に座って査定を待つ。そして数十分後、


「解体費用を差し引いて、全部で48000ゴールド(金貨四百八十枚)で買取になりますが、よろしいですか?」

「はい」

「では買取カウンターへ戻りましょう」


 冬雅達は女性のギルド職員と共に買取カウンターへ戻り、冒険者ギルドカードを渡して手続きをする。


「みなさんはDランクだったんですか?」

「ああ、登録して日が浅いので」

「そうなんですか。ではランクアップポイントをカードに付与します。あっ、ランクアップポイントがたまってますね。みなさん、Cランク試験を受けることができますよ」

「えっ? もう?」

「確か半年くらいかかるって言ってなかった?」

「たぶんレッドワイバーンの魔石のおかげですよね」

「はい。Aランクモンスターの魔石ですからね。もらえるポイントが桁違いなんです」

「なるほど」

「それでみなさん、Cランク試験を受けますか? 一番早い試験の日は三日後です」

「はい。お願いします」

「では三日後の午前十時にギルド裏の訓練場へ来てください。ギルドが指定した試験官と三対三の模擬戦を行います」



 次回 Cランクアップ試験 に続く

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