異世界白刃録・登場人物等まとめ(第六章最終話までの【ネタばれ】注意)
今回、本編の投稿はありません。第七章は、次回からの投稿になります。
今回から加筆のある部分に (New!) マークを付けています。
目次
◎Bランクパーティ【ブレイブハート】(New!)
◎帝国軍・政府関係(New!)
◎ギルド
◎Dランクパーティ【白銀の戦乙女】
◎Aランクパーティ【ブラックウルブス】
◎リゼット村(ミゼルの故郷)
◎シャルジェア自由軍(マトイ・ヤクサが代表を務める反体制組織)
◎その他(味方系)(New!)
◎魔物
◎Bランクパーティ【ブレイブハート】(New!)
〇ミゼル・アストール(Cランク冒険者)
我らが主人公。斬撃キチ。茶髪青眼のお侍さん。第二章でついに羽織袴を手に入れた。
成人するまでは月一で師匠が故郷の村まで修行つけにくる約束だったのに、急に来なくなったことで成人前年の十四歳で上京した。
初めて人斬りをした感想が、「ああ、弱すぎて何の足しにもならなかったなぁ」だったアブない人でもある。
転生者で前世の記憶もあるが、肝心の転生前後の記憶があやふや。重い病気で長期入院中だったので、病死したんだろうと納得してる。
ついでに、どこぞの覚えのない女神の加護のせいで、ファンタジー世界なのに、一切の魔法が使えない。
アルクスで特異個体と戦った際、『斬れない斬撃が、斬撃であるものか!』なる謎理論に至り、その一歩目に足を掛けてしまった、色々と突き抜けたバカ。
そんな自覚のない狂人は、第五章において、光を行くイサミではなく、ただ自分のために突き進むイサミの姉マトイと近い存在だとマトイに突きつけられ、答えを求めることに。
(New!)
第六章の事件を経て、自らの本質に関係なく、その思い次第で本質と違う道を行くこともできるんだと気付いたミゼル君は、第六章を通して空回って周囲に迷惑をかけ続けた結果、自らの剣の道を保留して師匠のところに当面は居ることにした。
〇イサミ・ヤクサ(【ブレイブハート】パーティーリーダー、Bランク冒険者)
我らがお師匠さん。リディの先生。漢字で書くと『八色 勇』。
ぼさぼさの黒髪を頭の後ろで適当にまとめ、袴姿で黒い目のアラサー。
義娘二人と三人きりのパーティで、Bランク昇進条件の討伐をやった=上位冒険者の下の方くらいのCランク冒険者を中心とした数十から数百人掛かり(平均的Cランクパーティの人数)で倒す敵を、事実上、一人で倒した。
第一章のミゼルがさらっと思い出してるが、実は中級魔法を平然と使えるので、純粋魔法職でも食っていける人。
一般的に、チートともいう。
自分の姉が弟子に目指すべき剣について投げかけたといは、決して誤っているとは言い切れないからこそ、弟子に掛けるべき言葉を模索することとなる。
(New!)
一応はミゼルが自分のところに残ると聞いて安心しているが、先のことを考えると、彼の胃が休まる日はくるのだろうか……。
〇リディエラ・ヤクサ(Cランク冒険者)
リディさん。貧乳。ヤクサ家三姉妹の長女。銀髪犬耳の姉貴分。しっぽもあるよ!
速さが命の戦い方なので、鎧は最小限。基本的に、その下に着てる冒険者向けの厚手の服に防御力を頼ってる。
脊髄反射で生きているので、間話を作るのがムズい。というか、思ったことを隠せないので、別行動でもないと作る意味がない。
手は早いが、ちゃんと謝れる(謝って済むとは言ってない)し、反省できる(反省を生かせるとは言ってない)。
爆発力はあるが、よく暴発する。
〇メアリー・ヤクサ(Dランク冒険者)
巨乳。でも、ヤクサ家三姉妹の次女。ミゼルとリディの一つ年下。ハーフエルフ娘。
孤児院にも拾われなかった野生の戦災孤児だったが、チョロそうなお兄さんにアホ娘を演じて近づいて金目の物をかっぱらおうと思ったら、義娘になっていた。何を(ry
今になって本性を出しても見捨てられないだろうとは思ってるが、いざとなると怖くて、仮面を被り続けてる。
イサミパパに迷惑ばっかりかけてるのに、自分よりも愛情を注がれてる(と思ってる)ミゼルを殺したいくらい憎んでたが、シスコン野郎(っぽい一面がある)だったことが判明して、何かもうどうでも良くなった。二番弟子としては受け入れることに。
仮面の下を知られたことから、仮面を被ってる時でもミゼルへの対応の仕方がちょっと変わってる?
〇ニーナ・アストール(パーティーのメイドさん)
ミゼルの妹。基礎スペックが高く、色んな所からうちに奉公に来いと大人気だった。
しかし、人さらいにあって救出された際、ブレイブハートが超優良会計な上に、兄が幹部という好条件に、迷わずメイドさんとして就職した。
ただ、ミゼルの羽織袴を作り、ルシアちゃん(ヤクサ家三女)の奉公先の高級服飾店で、非常勤のデザイナーとしてバイトしてる。
〇ルーテリッツ・フラウセルク(引きこもり魔女)
年上爆乳美少女。ただし、「精霊がー、精霊がー」とちょくちょく言いながら、理解しがたい奇行に出る。
実は、本当に精霊と感応することで、意思疎通が出来ている。
その結果、自らの意思に関わらずに他者の感情を、精霊の感覚を通じて無防備にぶつけられることに。結果、人とのかかわりを断って引きこもってた。
精霊と直接意思疎通できるので、詠唱なんて面倒な過程を挟まず、思い通りに魔法を引き出せる。ゆえに、現在発見されている詠唱では実現できない結果を引き出したりもできる。
名門の魔法学院在学時に、その能力を隠しながらも、効率の悪い詠唱に振り回される精霊を見ていられずに口出しをしたことで、数々の詠唱を発見・改良した天才として、業界内で名前だけは知られている。
人見知りだが、ミゼルにかかっている『女神の加護』が気になって見ているうちに、ミゼルの恐怖に触れて、彼がそれを乗り越える姿を見ることで、『目指すべき理想』を見出し、ミゼルと同じブレイブハートに加入した。
◎帝国軍・政府関係(New!)
〇アイラ・マクドゥガル(近衛軍七竜騎士団、黒竜騎士団所属騎士)
腰のあたりまでの黒髪の女性。ミゼルとイサミの間、ミゼル寄りの年齢。イサミに付きまとう、ストーカー女(リディ談)
若くして近衛騎士であり、部下もそこそこ率いる超エリート。闇属性の魔法をよく使う後衛職。
皇帝陛下の相談役曰く、イサミと浅からぬ因縁があるので、イサミの身内を害することはない。
第五章では、マトイに殺された父がイサミと共に戦っており、イサミとアイラは、共にマトイを討つと約束を交わしていたことが判明。しかし、仇を取ることは出来なかった。
〇ゴンベエさん(仮)(アイラの部下)
あるときは幼女、ある時は子持ちの未亡人。しかしてその実体は――!?
女性であることと小人族であること以外、一切不明。ゴンベエさんも、イサミが不便だからとつけたあだ名。
(New!)
どうやら、娼館ギルド長のライラ・マーレイとは随分と仲が良い(?)ようだ。
〇ハーミット(皇帝陛下の相談役)
帝国中枢のロリババアその一。ウン百年前の初代皇帝のころからロリな大精霊。一応、偽名。
ミゼル曰く、『空色の瞳に黒のロングヘア、マントを羽織り三角帽子のその姿は、『魔女』とでも評しようか。』
義務教育での歴史の教科書に載ってる人。
普段は決まった仕事はなく、必要とあらば適当に首を突っ込む。
ミゼルに、女神さまの加護のことを伝えた人。
第五章で、女神さまこと【破壊と再生の女神『ナズナ』】の前任で、勝手に仕事を放り出して初代皇帝のところに来た結果、大精霊クラスの力しか残らなかっただけと判明した。
〇エミリア・クラインツァーク(近衛軍七竜騎士団筆頭にして光竜騎士団長)
帝国中枢のロリババアその二。ミゼルにとっては、セミロングな金髪金眼のメイドさん。
ハーミット曰く、『叡智を守護するエセ幼女』。自称『みんなの団長ちゃん』。
神さまと戦っても一矢は報いれると豪語し、ハーミットもそれは認めている。
〇ヒュイツ・メルセン(帝都警備隊第三部隊長)
キツネ耳中年オヤジ。おう、しっぽもあるぞ。
第一章でアイラさんに誰何すいかして、肩書に黙らされるだけのお仕事で終わる予定だった人。
第三章で、ちょうどよかったので、イサミ冤罪騒動でお偉いさんが片っ端から居なくなった棚ボタで出世。今や、帝都警備隊内で上の立場なのは総司令官のみ。
急きょ、有能だが、コネ不足で中間管理職より上への出世は絶望的でやる気を失っていたが、やっと能力をまともに発揮する機会に恵まれたとの設定を生やした。
第三章の事件解決後に紹介状をくれた。ミゼル君的には、よく分からない人なので絡みたくないとのこと。
(New!)
紹介状は、第六章にて切り札になったものの、ヒュイツ個人へのミゼルの評価はさらに分からなくなった。
◎ギルド
〇ポーラ・ロワイソン(帝国冒険者ギルド帝都本部・財務部債権債務管理課課長代理)
いざとなったら『利息』代わりにイサミに捧げるため、上京したての受付嬢から一晩で課長代理まで出世したシンデレラガール(?)。ミゼルたちより少し年下。謎方言使いその一。
だが、わんわん泣くのに困り果てたミゼルの適当発言に心酔し、その尖兵(自称)としてギルド長執務室に何度も急襲をかけた。
『ギルド長が決裁できない=下が動かない』で、マジでギルド全体の業務を麻痺させかけた人。お蔭で、首謀者(推定)のブレイブハート(特にミゼル)は、必要以上に恐怖の象徴。
何が悪かったって、ギルドがイサミ冤罪騒動でヘタを打ったことによる大混乱の渦中だったので、本当にヤバいことになりかけたこと。
同郷の先輩や同僚など、友達はちゃんといる。まあ、友達以外との関係はお察し。ただし、課内では最近ようやく、ミゼルが絡まなければいい子だと気付かれ始め、マスコットとして定着しつつある。
〇アルクス支部の支部長さん。
一般的なエルフ族のお約束通り、見た目が年齢詐欺。
耳が良いと言ってるが、実際、間に三十人弱座ってる会議室でのミゼルとリディの内緒話が聞こえてた。
別に、この先何か重要な役割があるとかの予定は(今のところ)ない。
◎Dランクパーティ【白銀の戦乙女】
〇シルル(【白銀の戦乙女】パーティリーダー、Dランク冒険者)
ちんまい体に大人びた顔立ちで、身の丈ほどもある戦斧を軽々と持ち歩く怪力女ドワーフ。
イサミが冤罪で捕まってる間、メアリーの出稼ぎを受け入れ、色々と面倒を見てくれてた人。
曰く、イサミにはでっかい借りがあるらしい。
ミゼル君が羽織袴を手に入れるために虹色蜘蛛を狩りに行ったときに出会った。
アルクスでの特異個体襲撃で勲功第五位になり、第四章終了時点で、パーティメンバーともども金回りがとても良くなっている。
〇クレア(無事、Eランク冒険者になりました)
謎方言使いその二。赤毛を肩の上のあたりで切りそろえている、前衛系冒険者。
サムライ装備にテンションが上がりまくって誰にも止められない暴走状態だったミゼルを素の行動だけで落ち着かせるという快挙(?)をなした。
ミゼルとリディとヤクサ家三姉妹の末妹ルシアちゃんを見て、駆け出し冒険者だと勘違いして先輩風を吹かし、後で土下座することになった可哀想な人。
◎Aランクパーティ【ブラックウルブス】
〇ゲイル・ジュート(【ブラックウルブス】パーティリーダー、Aランク冒険者)
白い短髪で筋骨隆々の、浅黒く焼けた大男。『生ける伝説』。どんな伝説かは、作者に聞いてはいけない。本人か、冒険者としての教養を一通り身に着けたその辺の冒険者に酒でも奢って聞いて下さい。
彼が気を遣ってブレイブハートを『特異個体』討伐部隊の本隊から外さなければ、名高く金もある小規模パーティーに大将首を獲られてがっぽり報酬を持っていかれてはたまらないと、BCランクパーティから敵意を向けられまくる地獄を味わうところだった。
結局、ミゼルたち別働隊に手柄を取られ、どうやって高ランク冒険者を押さえるかを悩んでいたところ、ミゼルが低ランク冒険者のおごりで大宴会をしてフォローしてくれたお蔭で仕事が減った人。
全体では千人近い冒険者を抱える大手。『パーティー』の規模は悩んだが、五人とか六人でドラゴン狩りとかの物語の英雄クラスなことを当たり前にされてもなぁ、と思って考えてたら、上位パーティは数百人規模というそこそこの企業クラスになってしまった。
◎リゼット村(ミゼルの故郷)
〇家族
父方の祖父祖母に、父母と兄に妹。
じいちゃんは地元のギルド支部長相手になぜかタメ口な人。
◎シャルジェア自由軍
〇マトイ・ヤクサ(シャルジェア自由軍の代表)
主人公ミゼルの師匠であるイサミの姉。
剣にのめり込んだ結果、強者と見れば自分の親すら斬ってヤマト方面から更なる強者を求めて流れて来た。
黒竜騎士アイラの父親を殺した仇でもあり、そのころにリュゼから取引を持ち掛けられ、自分がより強い敵と戦う助けをしてくれると言うので、利害の一致から反体制組織である『シャルジェア自由軍』の代表となった。
自らの本質に気付いていなかったミゼルに、ミゼルはイサミではなくマトイと近い存在だと突きつけ、引き抜きを図っている。
〇サラ(シャルジェア自由軍の幹部)
『天剣使い』と呼ばれる存在で、魔剣の上位存在である天剣を扱う希少な才を持つ少女。
その才が原因で生じた事態からマトイに救われ、それ以降、マトイに心酔してくっついている。
彼女の持つ天剣の力は、事前の仕込みが必要とは言え、一時的に帝都内の『ほぼ』すべての存在の意識を奪うことができた。(女神だの精霊だのの加護があったり、存在自体が色々ぶっ飛んでるごく一部にはレジストされたもよう)
〇デリグ(シャルジェア自由軍の幹部)
第一章のボス。公開処刑で天寿を全うするはずが、その魔剣使いの素養が原因でマトイに目を付けられ、その誘いに乗って第二の人生を歩むことに。(なお、周囲で一番の大国である帝国でも、魔剣使いの素養持ちは百人も用意できないくらいには)
帝都を滅ぼしかけたとの武勇伝により、反体制派のシャルジェア自由軍内でかなり歓迎されており、またそのデリグを軽くあしらってぶっ倒して見せたマトイと並び、二枚看板と言えるほどに人気を集めた。
なお、本人は恩人のマトイを『姐御』と呼んで慕っており、自らの人気を利用してどうこうする気はないもよう。
〇リュゼ(シャルジェア自由軍の幹部、実務担当兼大口スポンサー)
少し少女らしさが残る男装の麗人。軍人でもお構いなしに片っ端から強者を斬りまくり、個人で国に喧嘩売ってるバカとして裏で名前が通るようになっていたマトイに取引を持ち掛け、シャルジェア自由軍を作った仕掛け人。
権力闘争に負けて先帝時代に取り潰された公爵家の最後の生き残り。
わざわざ男装している理由は、幼少期の公爵家が取り潰されるずっと前にあるようだが……。
〇ドライゼ(シャルジェア自由軍の幹部、技術開発総責任者)
細身で眼鏡をかけ、ヨレヨレ白衣で大体いる中年オヤジ。
大国でも百人も用意できない魔剣使いの素養持ちを人工的に作る研究を、帝国の国立の研究所でしていたものの、なかなか結果が出ないことで予算消滅。本命の研究が出来ないならと、エリート街道を捨てて研究所を退職してしまった。
そうしてアテもなく貯金を使いながら優雅な無職暮らしをしていたところ、リュゼがスカウトしてきた。
◎その他(味方系)(New!)
〇カルドラル・ツェリンゲン(ロリの守護者、傭兵)
「ロリの敵は殲滅である」
腰のあたりまである長髪を後ろで一つに束ね、眼鏡をかけた細身の男。その体についた無駄のない筋肉を除けば、学者にも見える落ち着いた雰囲気の若い男。
イサミの旧友。
〇ルシア・ヤクサ(服飾職人見習い)
ヤクサ家三姉妹の三女。小人族で、ミゼルの二つ下だが、それ以上に幼くみられる。
本人は、それを仕事に生かすすべを覚えた。
〇ナズナ(『破壊と再生の女神』)
ミゼル君に加護を与え転生させた、この物語の元凶。
自我を持たせると先代のハーミットさまのように勝手に仕事を放り投げられるかもと、他の神々に造られた際に名前も与えられず、ただ淡々と仕事をこなすだけの存在であった。
それが何の因果か、前世でただの人だったはずのミゼルが名付けを行い、感情豊か(すぎ)な人格を確立している。
ミゼルには覚えがないが、鍵は、失ったことすら気付けていないだろう、ミゼルが前世の『玲也』だったころにナズナと関わった記憶にある(ハーミット談)。
〇タリア(New!)
イサミ・ヤクサ行きつけの娼館の従業員。褐色美女で、ミゼルも色香に惑わされた。
弟を人質に、違法薬物取引に協力させられていたが、ミゼルに救われる。
彼女は、この件をきっかけに、十分な貯金も出来たからと帰郷することにした。
去り際に、仕事抜きで【お相手】する、などとミゼルをからかっていたが、本当にミゼルがお相手してもらいに行った場合……。
〇ペティ(New!)
イサミ・ヤクサ行きつけの娼館の従業員で、イサミのお気に入り。
アイラさんが第二章第一話で暴露した『胸は大きすぎず、垢抜けきってない感じのかわいい系』のイサミお気に入り娼婦とは、彼女のこと。
人脈の広さは異常なほど。
彼女の方はイサミに恋心を抱いている様子。イサミの方は……。
〇娼館の店長さん(New!)
恰幅の良い中年おばさん。
タリア曰く、初心な子を見たら、従業員だろうとお客だろうと問答無用でからかいにかかる人(ただしオーナー公認)。
〇ライラ・マーレイ(New!)
イサミ行きつけの娼館のオーナーで、娼館ギルドのトップ。
元娼婦で、父親の借金のせいで売られたが、数年で自らを買い戻して、娼婦としての経験と幼いころに学んだ一般教養を生かして娼館設立。
当時はマフィアの食い物にされていた花街からマフィアを追い出したバリバリの武闘派として名を上げ、経験豊富な他のオーナーたちを押しのけて現在の地位にいる。
黒竜騎士団のゴンベエさんと、随分と仲が良い(?)ようだ。
◎魔物
〇ゴブリン
数が多く、一般冒険者(Eランク上位からDランク)なら、倍の数までは戦えるポピュラーな魔物。
右手を持っていくと、一つ二千デルン(一デルン≒一円)になる。
〇オーク。
ゴブリンほどではないが、割とどこでも居る。一般冒険者なら、同数か少し多いくらいまでは戦える。
右耳を持っていくと、一つ七千五百デルン貰える。
〇虹色蜘蛛
レアモンスター。一般冒険者が十人くらいでは勝ち目薄いくらい強い。
しかし、人里にはまず来ず、一般社会への影響はなきに等しいので、討伐報奨金はタダみたいなもの。
ただ、その糸は高級素材だが空気に触れるとすぐに劣化することから採取には高度な特殊技能(高級服飾店の秘伝スキル)が必要で、冒険者にはまず持ち帰れない。
そこで、服飾業界の需要は常にあるが、低ランク冒険者は狩れず、高ランク冒険者は人里離れた森の奥で一日動き回って一匹であえるかの敵を探すのは割に合わず、中々狩られない。たまに、金に糸目をつけない発注があったときに高ランク冒険者が狩り、採取して持ち帰った服飾職人が余りを売るくらいしか供給がない。
〇ツノネズミ
主に森に居る温厚な魔物。発情期以外は群れない。ミゼルの故郷では、遊び場の近くに水を飲みに来たところで子どもたちがエサやりをしてる、そんな程度の危険度の魔物。
第二章では、【白銀の戦乙女】のクレアと死闘()を繰り広げた。
〇一角ネズミ
ツノネズミと種族的には近いが、生態は全然違う。ミツバチとオオスズメバチくらい違う(適当)。
基本的に常に群れていて、縄張りに入ったものには問答無用で一斉に襲い掛かる。
第三章では、帝都地下水道でメアリーを庇ったミゼルの左手を貫いた。
〇ダイアウルフ
見た目は、体長五マルト(≒5メートル)ほどの狼。
中堅以下の冒険者にとって、出会ったら最後、犠牲が出ることが確定の『中堅殺し』のうちの一体。無駄に生活圏が広いから、気を付けていても遭遇しかねないところも恐れられている。
速い、デカい、賢いと三拍子そろった、中堅以下の冒険者の悪夢。
ミゼルたちのレベルになると、そうでもない。
〇トロール
四、五マルトほどの大きさの巨体を持つ魔物。
怪力で鈍足であり、オーガの下位互換のような性能。
〇コボルト
二足歩行で犬頭の魔物。槍なんかの武器を持ってたりもする。
〇オーガ
『その怪力は脅威だったが、巨体に見合う鈍にぶさだったことから、完全にカモにしていた』とは、ミゼルの言葉。
ミゼルの数倍の巨体だが動きの遅い敵だったはずが、第四章で出てきた『特異個体』は、怪力と速さを兼ね備え、普通の攻撃が通らない高い守備力も相まってミゼルを苦しめた。
〇キラービー
大型の蜂のような外見。
その蜜は高級品で、お値段に見合うだけのおいしさがある。




