表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/35

お茶会=お見合いですか?(ご遠慮いたします~。)

うーん、見合いだ。

まごうことなき見合いだ。

失敗したよー。


どこぞのお屋敷の東屋で優雅にお茶会らしい。

うーん、この茶器はケイアス産の高級陶器だよね。


お菓子もケーキとかスコーンとかサンドイッチとか並んでるし。


なんて優雅なんだろう?

戦争が起こりかねないのに。


「セツラさんはイアルダス領をおつぎになるのよね。」

上品そうな奥さまが言った。


「はい、予定ではですが。」

昔は確定だったけど。

今はそんなに魅力を感じない。


どうしてだろう?


「では、私と結婚したら、イアルダスには代官をおかないとですね。」

一応美形らしいエラスラ公が言った。


この人、物好きだよね。

よく、私みたいないわくつきまくりの女に

ズバリ、結婚何て言えるよ。


ま、この国は国王陛下ですら、重臣に婚姻を求められて断れない、立憲君主制だからな…。


だから、引退して婿にはいるなんて、アースリース陛下が言い出すんだしさ。


「エラスラ公、ご冗談を。」

その線で逃げよう。


私は愛想笑いを浮かべた。

エラスラ公の視線が胸元を舐めるように

見ているのがわかる。


「セツラさん、私はあなたの過去は気にしません。」

優雅にお茶を飲みながらまだ、私の胸元を見ながら言った。


この変態!私の過去ってなにさ。


「イルーシア様、セツラは疲れてるようですわ。」

お母さんが言った。


ニコニコしながらもどこか不機嫌そうだな。


「あら、ハフィアさん、シーラントのどこがおきに召さないのかしら?」

エラスラ公の母親が言った。


うーん、多分、変態チックなところだと思うよ。


「うちの子に過去なんてありませんわ。」

お母さんが言い切った。


いや、間違いなくあるよ。

美形年下武人殿下とかカラさんとか、国王陛下とかださ。


別に何があったわけでもないけどね。


「あら、ねぇ、オズワルト殿下と、でしょう?それなのにシーラントはセツラさんがいいなんて…なんて優しいんでしょう。」

イルーシアさんが扇で顔半分隠しながら言った。


「ええ、気にはしません。」

エラスラ公がますます舐めるように胸元をみた。


わーん、気持ち悪いよ。


「このおはなし無かったことにしてください。」

お母さんが言い切った。


「あら、いいの?ハブータエ皇女殿下からのご紹介なのに。」

イルーシアさんが言った。


こ、こんなところでその名前聞くと思わなかったよ。


「次期王妃様のハブータエ皇女殿下ですわよ。」

イルーシアさんが言った。


まずい、それだとひっくり返るかも知れない。


「…セツラ、シーラント様と散策してきたらどうかしら?お花がきれいだもの。」

お母さんが言った。


「行きましょうか、セツラさん。」

エラスラ公が私の手を握った。


「お忙しいのにお手をわずらわす訳には…。」

私はゴニョゴニョ言った。


「行きましょう。」

エラスラ公は案外強引に引っ張って言った。


わーん、気分的に

売られていく子竜だよー。

竜輸送車に揺られて、キューキューなく。


ああ、誰か助けて…。

いつから、こんなに弱くなったんだろう?


私はもっと心は強いはずだよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ