王家の真実?(私に関係ないじゃん!)
オズワルト殿下だ…。
本当にオズワルト殿下だよー。
美形年下武人殿下がそこにいたよ。
「父上、いい加減にしていただきたい、チエアイス武王国が友好条約を申し出てきたのですよ!」
美形年下武人殿下が言った。
は?助けに来てくれたんじゃないの?
「オズワルト、お前…セツラを助けに来たのでは無いのか?」
国王陛下がため息をついた。
「もちろん、そちらがメインイベントですよ、策略家の父上。」
カラさんまで顔を出した。
いったいなんなのさ!
「策略?なんの話だ?」
国王陛下が起き上がった。
わーん、いつの間にかボタンが全部とれてます~。
「まあ、華やかにセツラちゃんを奪っていきましたからね、イグサ老がすぐ来ましたよ。」
カラさんが言った。
「オズワルトのところにだな。」
国王陛下が言った。
今のうちに逃げたいんだけど。
押さえられてて逃げられない。
「ついでにアーウィング副団長を動員したので、ハブータエ皇女殿下に知られてますよ、あそこの懐刀はその辺を探ってたようですし。」
カラさんが言った。
「メーイセント・キリヌア・チリアエシか?有能らしいな。」
国王陛下が笑った。
「ええ、だから、目立つ行動でこちらに引き付ける必要があったのでしょう。」
カラさんが言った。
「いったい、どういう訳だ?兄上。」
美形年下武人殿下が聞いてくれた。
うん、そうだよね。
「父上は、オーレウス帝国の権威がこの国で大きくなるのを警戒している、違いますか?」
カラさん…カーラアスト王太子殿下が言った。
「ハブータエ殿をめとるのはよいが、仮に子供が出来たとき、その子を王太子にと言われるの困る、カーラアストが継ぐのがよい。」
国王陛下が言った。
そうか、子供のことまで考えてたんだ。
「せっちゃんを狙ったのは、ロリコンの噂で撃退ですか?」
カラさんがニコニコ言った。
なんか怖い、確かに話聞く限りロリコンだよ。
「セツラは元々、私の物だ。」
国王陛下が少し怖い目でみた
く、狂ってる?
「正確には、シキがお前の許嫁の世代だろう。」
じいちゃんまで来た。
「イグサ老…シキは男です、カオラ夫人にいくらにていても。」
国王陛下が笑った。
「まあな、先代との約束でわしとカオラの間の子が王妃になる予定だった。」
じいちゃんが言った。
また、食べ物でつられたのかな?
「ええ、カオラ夫人は、オーレウス帝国の先代皇帝陛下の妹ぎみでしたから、父上の許嫁だった。」
国王陛下が言った。
…ばあちゃん、そんな高貴な出だったんだ。
「実際は、わしと恋の落ち、わしらは先代に死ぬ気で直訴した、わしは、カササダ竜騎兵団の…傭兵団の代表だったからな、敵に回すわけにいかなかっただろうよ、渋々、オーレウス帝国もかげでは認めたが…おさまらないのが先代国王ジーラスアトだ。」
じいちゃんが言った。
カササダ竜騎兵団って、傭兵団だったんだ…だから、竜騎士団じゃないんだね。
今、アイルパーン竜騎国の主戦力なのに。
「父上は、カササダ竜騎兵団の服従と子供世代の結婚を請求した、私ともしも、シキが女なら結婚していただろうな。」
国王陛下が言った。
あと、イザキ叔父さんだよね、じいちゃんの子ってみんな男だよ。
「だが、シキは男だ。」
じいちゃんが言った。
「それで、諦めるとでも?シキはいりません、セツラをいただきます。」
国王陛下が笑った。
「だから、王家にやるって言っただろうが、オズワルトのところにな。」
じいちゃんが笑った。
うすら寒いのですが?
「オズワルトはチエアイス武王国に婿いりするので、私がもらいます。」
カラさんが言った。
「セツラ、大丈夫か?」
美形年下武人殿下が私を国王陛下から引き離して、マントを羽織らせた。
「…………いい加減にして…。」
なんか、ムカついてきた。
「セツラ?」
美形年下武人殿下が言った。
「私は犬や猫の子じゃないんだからね!」
私は叫んだ。
「セツラちゃん?」
カラさんが言った。
「じいちゃん、私、帰るから!」
私はそう言って歩き出した。
なにが王家やるだよ!
私の気持ちも考えずに!
私は物じゃ無いんだから!
もう、知らない!
美形年下武人殿下なんて
チエアイス武王国にお婿に行っちゃえばいいんだ!
私は仕事に生きるもん!




