表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/35

歓迎会きついです。(ああ、しらばっくれたい~。)

歓迎会の用意で体力使い果たしたよ。

貴族の女性って半端ないと思います。


「セツラ、大丈夫か?」

美形年下武人殿下が心配そうに言った。

「オズワルト殿下、そこは綺麗だとかでございますわ。」

ローレン女官が不満そうに言った。


まあ、この人たちの力作だしね。


「セツラ、綺麗だ。」

美形年下武人殿下が取って付けたように言った。


「いいんですよ、無理しなくても。」

そうだよ、美人じゃないもん。


「心配だ、抱えていこうか?」

美形年下武人殿下が言った。


そんなに疲れてるように見えるんだ。


今日もカササダ竜騎兵団、団長の正装か…。

羨ましい、わたしももっと簡素なかっこうしたい。


今日はエメラルドグリーンのアンダードレスにうす紫のオーバードレスなんです。

いつになく気合いはいってるんですけど、

髪は銀のユリの花型の髪飾りです。


ああ、仕度に半日ってなに?


「エレガントにエスコートしてくださいませ。」

ローレン女官が言った。


その時はもうお姫様ダッコってなに?


「べつに良いだろう?」

美形年下武人殿下が不満そうに言った。


「エレガントに!エスコートしてくださいませ!」

ローレン女官が主張をした。


「下ろしてください。」

恐ろしいないな、慣れてきたよ。


「セツラ、無理するな。」

美形年下武人殿下は下ろそうとしない。


「で、ん、か!セツラ様が笑われるのですよ!」

ローレン女官が慎みをすて叫んだ。


そうだね…笑われるかもね。


「そうか、だが私は離したくない。」

美形年下武人殿下が言った。


「きちんと習ったのではありませんか?」

ローレン女官が冷たく言った。


「ほかの女ならいくらでも離せる、セツラは信用できない。」

美形年下武人殿下が言った。


逃亡防止かい!


「あのさ…美形年下武人殿下~、私は今さら逃げないって。」

どうやって逃げるのさ。

「分かってる、だがセツラは転ぶに決まってる。」

美形年下武人殿下が言った。


そっちの心配か…たしかに…。


「行こうか。」

私は諦めた。

「ああ、そうしよう。」

美形年下武人殿下が嬉しそうに笑った。


「諦めないでくださいませ!セツラ様!」

ローレン女官が叫んだ。


自分自身はよく分かってるよ。


「オズワルト、見せつけかい?」

途中で合流したカラさんが言った。

「セツラは私の許嫁ですので。」

美形年下武人殿下が言った。


「お姉さま、きちんと歩いてください。」

アサギが言った。


カーラアスト王太子殿下のパートナーはアサギらしい。


「アサギ嬢に頼んだのですね。」

美形年下武人殿下が笑った。


アサギならいいんかい?


「アサギ姫が押しかけていったんだ、セツラちゃんと自分は似てお買い得だって。」

カラさんが言った。

「だってお姉さまだけじゃ心配なんですもの、私単独では招かれていませんし…。」

アサギが言った。


そうなんだ…なんてお姉ちゃん思い…なのかな?


「未来の王妃様に覚えめでたくなっていただかなければ!」

アサギが言った。


「もう、ダメなんじゃないかな?」

国王陛下のせいで…。

「私もそうおもうが…。」

美形年下武人殿下が私を抱えたまま言った。


「…さっさと、父上には引退してもらおう。」

カラさんが黒い事言った。

「父上はまだ、若いですよ、兄上。」

美形年下武人殿下が言った。


歓迎会の会場は麗しいハブータエ皇女殿下…。

そして、会場に名前を呼ばれて入ったとたん、予想通りガン見されました。

今もひそひそ噂話されてるし。

抱き上げられてるなんてはしたないとかね。


「…あれ、聖騎士団の団長盛装?」

私は美形年下武人殿下に聞いた。


どう見ても、騎士服に長いスカートな盛装なんですけど。


「オダーウエ聖騎士団の盛装のようだ、見合いはそれでいいのか?」

美形年下武人殿下が答えた。


その隣に不本意そうな顔をした、

国王陛下がいる。


「セツラ嬢ですわよね。」

ハブータエ皇女殿下が笑った。


でも、目は笑ってない。


「オズワルト、セツラ嬢が可哀想だ、おろせ。」

国王陛下が言った。

「父上こそ、ハブータエ皇女殿下を、未来の義母上(ハハウエ)を抱き抱えなくて良いのですか?」

美形年下武人殿下が臆面なく言った。


「未来の義母上(ハハウエ)だなんて、オズワルト殿下は素晴らしい方ですわ、許嫁がオズワルト殿下につりあわないのではなくて?」

ハブータエ皇女殿下が言った。


目の上のタンコブですか?

まあ、たしかに。


「セツラ嬢とオズワルトはたしかに釣り合わないな。」

国王陛下が言った。


ハブータエ皇女殿下がわが意を得たりと満面の笑みを浮かべた。


まあ、たしかにふさわしく有りませんよ。


「セツラ嬢はこの国の王妃にこそ、ふさわしい。」

国王陛下が爆弾を投下した。


会場が騒然となり、大臣たちが慌ててる?


「やはり、あなたがライバルなのは分かりましたわ、決着をつけないとですわね。」

ハブータエ皇女殿下が笑った。


義母上(ハハウエ)、セツラは私の許嫁です、父上の妃になど、なりません。」

美形年下武人殿下がフォローした。


「ライバルはかんぷなきまでに叩き潰す、それが私のポリシーですわ。」

ハブータエ皇女殿下が言った。


そんなポリシーいらないです。


「じゃ、負けでいいですよ。」

うん、べつに王妃何てなりたくないし。


「そういうわけにいきませんわ。」

ハブータエ皇女殿下が華のように笑った。


ああ、迷惑だよ、私は普通に

イアスダスの直売所店主だけで十分なのにさ。

まったく王妃なんて興味ありません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ