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共洗い。

ボディーソープに包まれたゆみりをじっと見下ろして、しばしその白い背中に見とれる。…………いいなぁ、真っ白。触れてみたくなる。…………そうだ。

「ゆみり、背中洗おうか? 」

「え、いいの?」

「うん、それ貸して」

ゆみりが使ってたタオルを受け取って、ボディーソープをつけて折りたたもうとして……ふと気がつく。

(これ、ゆみりの身体に触れたやつ……)

二の腕に、足に、胸に、そして大事なとこに…………い、いけないいけない、そんなの考えちゃっ…………

「……してくれないの? 」

きょとんとするゆみり。

「ま、待っててよ、今するからっ……」

邪な考えを振り払って、ゆみりの背中にタオルを当ててスっと撫で下ろす。

「うひゃっ!? 」

ピクリと跳ねる背中、ドキリと跳ねる胸。

「へ、変な声やめろよっ!?」

「だ、だって、くすぐったいんだもんっ」

あーもうっ、やりづらいな…………

そのあとも背中を拭こうとするたんびに、ゆみりはクネクネしてやりづらくて、結局

「あーもう勝手にしろっ」

とタオルを投げ返す。

「ひどいよすずちゃんっ」

「ゆみりがクネクネするからだろっ」

「してないよっ!!」

なーんてアホな話をしていると、身体も冷えてきてくしゃみをひとつ。もう一回湯船戻ろうかな…………

「じゃあこんどは私がすずちゃんを洗う番ね」

と、泡を洗い流したゆみりがシャワー片手に迫ってくる。

「いやぼく身体はもう洗ったから……」

「な、なら頭を……」

「いや短いから自分で洗えるし」

「そ、そう………………」

しょぼんとするゆみり。…………ったくもう、手がかかるんだから…………

「はぁ、分かったよ…………ほら、始めて? 」

お風呂椅子を引っ張ってきて座ると、ゆみりの手が伸びてくるのを待つ。

「ま、まずお湯かけるね…………」

間髪おかずにザァザァ降りのシャワーの雨。それが終わると、両側から冷たいシャンプーが押し付けられて、僕の髪が掻き回される。

「痒い所ありませんかー」

シャカシャカとなすがままに掻き回されて、もはや痒いも痛いも感じるどころじゃない。

「ゆみり、気持ちいいけどさ…………髪の毛無くなりそうだからもうちょっと力抜いて…………って髪は抜かないで、力を抜いて……」

これ無事に終わるのかなぁ…………ハゲないといいけど。

「お湯かけるねー」

またもザンザラ降りの熱い雨。曇る視界が開けると、頭を振って水滴を飛ばす。

「もー、すずちゃんイヌみたい」

「いいじゃんか、こうするとサッパリすんだよ」

さーて、もう一度湯船に……ん?

ぼくの退いたお風呂椅子に、ゆみりがちょこん。「してくれないの? 」と訴えかける視線から、ぼくは逃げられなかった。

「……はいはい、それじゃあ髪濡らすね」

手を伸ばしてシャワーヘッドを掴むと、ゆみりの頭を容赦なく濡らしていく。……ずぶ濡れのゆみりも新鮮でなんかいいな、うん。

さてシャンプーは……げ、ゆみりの向こうか。手を伸ばして届くかな…………ん、届いた。

「ひゃあっ!? 」

「ど、どうしたのさゆみり? 」

「す、すずちゃんのおっぱいが当たった……」

「な、なんだよ脅かすなよっ……」

思わず下を向いたその視線の先に、揺れるゆみりの胸と、キュッと閉じた足の間に溜まる水。全体的に白なゆみりの中の、ほんの僅かな縮れた黒。その先にあるのは…………ほんとにぼくと同じもの?

「どうしたのすずちゃん? 」

動きを止めたぼくにゆみりがきょとんとする。弾かれたように動き出す時間と空の右手がシャンプーのボトルを掴んでツープッシュ。そのままゆみりの頭にがじがじと当てて馴染ませていく。

「わっ、すずちゃん、もっとやさしくっ」

「わ、わかってるよっ」

仕方ないだろ、ゆみりの色んなトコが視界に入って集中できないから、目をつぶってやってるんだし。

「はいお湯かけるよっ」

有無を言わさずザパーッとお湯で洗い流す。雑?んな事言われても。

「ケホッ、ケホッ、もう、すずちゃんのおバカっ!! なんでそんなに強引なのっ!? 」

「だ、だって…………」

「もう知らないっ! 」

とお風呂から出ていこうとするゆみりの腕を無意識のうちに掴んで引き止める。

「ゆ、ゆみり、まだお風呂入ってないじゃん、ね? …………一緒に入ろ?」

これは本心から。きっと2人で入ったら狭いだろうけど、でも…………ゆみりとお風呂とか、この先絶対無いだろうし…………

「…………そういうとこが強引なんだよ、すずちゃん……」

「はいはい、なんとでも」

先に浴槽に足を踏み入れると、続いてゆみりも片足を突っ込む。それだけで水面がフチのギリギリまで上がって、ゆみりの動きも止まる。

「なにしてるの? 早く入りなよ」

半分ニヤニヤしながらゆみりを誘うと、

「…………すずちゃんのおバカぁ…………」

真っ赤になりながら身体を湯船に沈めていく。


ゆみりの名誉のために付け加えておくと、お湯はそこまで派手には溢れなかったし、ぼくが入った時点でけっこうなみなみとお湯入ってたんだけどね。

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