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僕のお母さんは△▽女優  作者: kyonkyon
第23章 AV女優でも母親でもない私

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雪と温泉とウィンタースポーツ 2話

「直輝ー!」

「ん……。」


いつもの母ちゃんの明るい声で少しだけ不快感を覚えながら目覚める。

そりゃあそうだ、今は丑三つ時を少し過ぎた頃だ。

普段ならまだまだ寝ている時間だ。


体が無意識にまだ寝てろと言っているようだった。


「早く起きなさい!もうみんな準備終わってるわよ!」

「いや早くね!?わかったよ……。」


そう言って、俺は身支度を整える。

そして、1階に降りると男性陣は既に身支度を終えて今すぐでも出れそうだった。


「起きるのおせーよ!なおっち!」

「いや龍……お前らが早いんだよ。」

「あ、レンタルの予約もしといたけど確か身長とか足のサイズこれだったよな。直輝!」

「飯田は相変わらず手が早いな、おい。」


2人の準備が良すぎてついていけない。

俺も一通り身支度を終えると家の最寄りの駐車場に向かった。


「おお……。」


駐車場には青一色のハイエースがあった。

人数にして8人は乗れそうな感じだった。


「えへへー!実は既にレンタカー用意したのでした!」


1番行動力ある人が身近にいたよ。

まさかハイエースまで借りるとは思わなかったけど、家にある車は5人乗りなのでサイズ的にスキーの板とか入らないのだから妥当といえば妥当である。


「あとは……舞衣か。この前見たくあいつの最寄りのコンビニに行けばいいのかな?」

「ああ、その件だが直輝。」

「ん?」

「佐倉が川崎と上原にも話をしたらしく、その2人も来るっぽいぞ。」

「……どんどんカオスになっていく。」

「じゃあ!行くわよ!」


「「「はーい。」」」


母ちゃんは少しなれない手つきだがハイエースのエンジンをつける。

若干無機質な内装と座り心地があって違和感を感じた。

そういえばハイエースって貨物車両って聞いたことある気がする。


「そういえば、龍と飯田はウィンタースポーツは?」

「俺は毎年スノボやってるよ。」

「飯田は相変わらず陽キャだな。友達とも行くみたいだ。龍は?」

「んー、ちっちゃい頃にスノボ乗ったことあるくらいだ。」


おっと……どうやら未経験の味方は居ないらしい。


「あー、そういえば直輝初めてだったわね。」

「母ちゃん!?恥ずかしいから言わないでよ!」

「あはは!ごめんごめん!」


全く、これだからデリカシーが無いんだから。


「ん?あれ……母ちゃんはウィンタースポーツできるの?」

「出来るよー!」

「いや、沖縄出身だったから雪に触れることほとんど無くね?ダウトだダウト!」


すると、飯田が真剣な顔で俺の肩にポンと手を置く。


「直輝……真面目な話をしよう。」

「な……なんだよ。」

「遥香さんはな、かつては人気ナンバーワンで百戦錬磨のAV女優として活躍してきた。」

「それはもう知ってる。」

「冬になると……なぜかこんな作品が出るんだよ。ファンにスノーボードで追いかけられる企画ものが」

「朝からそんな話するなーーーー!!!」


やめてくれ、朝から母親の出演作品の話なんてされたら胃もたれで吐いてしまう。


「……まあ、そういうことよ。」

「ほら!飯田……母ちゃんも気まずそうじゃねえか!」

「うるせえよなおっち。スキー場行くの楽しみなのはわかるけど。」

「おかしいのは俺なのか!?情報量が多すぎるぞ!」


そんなこんなで朝から母親の暴露をされたところで見慣れたコンビニに3人の女の子が待っていた。

すると……約1名ダッシュしてこちらに駆け寄ってくる。


ガシャーン。


「直輝くーん♡今日は誘ってくれてありがとうね。」

「あ……おはよう。舞衣。」


俺の彼女の舞衣だった。

最近受験勉強でなかなか時間を作れなかったのかまるで室内犬が3日ぶりに飼い主と再会したかのようにベッタリとくっついてくる。


誘ったというか……一方的に盗撮してやり取り聞いてただけなんだけどね。


「もう〜舞衣。TPOくらい考えてくれる?……って聞いてないか。」


続いて、オタク系ギャルの川崎彩奈さんも入ってくる。

今日も髪の毛がウェーブがかった金髪をしていて、高そうなコートに身を包んでいた。


「お……お願いします。」


最後に、上原瑞希。

140センチ代の小柄な体型にぴょこぴょことした挙動が可愛らしい女の子だった。

俺とマンツーの時は腕を組んで堂々としてるけど、みんなといると少しだけ猫をかぶるところも個性的で愛嬌があった。


「よし……これで全員ね。」

「この短時間でよくこんなに集まったもんだ。」

「じゃあ……行先は、野沢温泉スキー場ね!」

「あ、母ちゃん……今日もナビは俺が。」


そう言うと、飯田が俺の前に立つ。


「いや!今日は俺がナビしてやるよ。」

「なんでやねん。」

「お前な〜、彼女も来てるんだぞ。イチャイチャしてろよな。」

「いや、みんな見てる前ではやらないよ!」

「直輝くん……直輝くんが良ければ、いいよ?」

「舞衣はちょっと黙ってくれるかな!?」


「はい、じゃあ発進するね〜。」


そんな俺をスルーするかのように車は発進する。

最初は空席が目立ったハイエースはいつの間にか席が埋まり遠足のように賑やかになる。


時刻はまだ4時にもなっていない。

しばらくすると、俺の体は再び睡眠を促しちょっとずつ……ちょっとずつ気が遠くなっていった。

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