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僕のお母さんは△▽女優  作者: kyonkyon
第23章 AV女優でも母親でもない私

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AV女優でも母親でもない私 5話

頭がガンガンする。

陽光が窓から差し込んできて、目を覚ますのだけど睡眠負債が極限まで高まってるのか、それともお酒のキャパシティを超えたのか……まあ、原因はいくつか想像はつく。


辺りを見渡すと、私はベッドで眠っていた。

誰かの体温が暖かく心地良い。

きっとエンドルフィンという安心するホルモンが脳内から分泌されたんだと咄嗟に言語化してしまうあたり職業病だと感じた。


「ん……。」


この人は……確か昨日飲み屋で知り合った若い男性だった。多分今の私より一回りも若い。


ああ……やってしまった。

なんとなく身体に快感と疲れが共存してるあたり、どんな夜を過ごしたのかは想像が着く。


「あ……おはようございます。」

「うん……おはよう。」


愛情もクソもない、ただの一時の間違えだった。

こうして見ると人間も所詮はただの動物なのかもしれない。


「昨日はごめんなさい、なんというか……かなり迷惑をかけたみたい。」

「いえいえ!そんな事ないです。」


男は少しモジモジしていた。

昨日は大人びたように感じたけど、やはり等身大の一回り若い子なんだなと感じる。


「あの……昨日は、俺も一緒に居て良かったです。」

「ええ〜私35のおばさんだよ。」

「全然!……あの、もしよかったら付き合いませんか?なんというか……遥香さんの芯が通ってるとことか、人に見せない弱みとかがあるなと思って、もっと一緒にいたいです!」


まさかの告白だった。

ちょっと私の中で戸惑いが生まれる。

正直20年ぶりに、人ではなく女として見てくれるのがなんとなく嬉しかった。

もう、直人くん以外には関係を持つつもりがなかったけど、今彼と密着してる時に来る快感はにいつまでも浸っていたいと感じた。


でも、結論を出すには早かった。

私は人を愛する権利があるのかわからなかった。


「……少しだけ、考えさせてもらってもいいかな。」

「はい!!大丈夫です!」

「来週には答えを出すから……ごめんね。」

「いえ、昨日で色々悩みとか聞いたんで尊重しますよ。」

「ありがとう。」


最後にこの男に甘えキスを交わす。

ほんのりとお酒の臭いがするけど、妙に心地よかった。


☆☆


私は男と別れ昨日のシーツの選択をしていた。

妙に生々しい臭いがする。


妙に満たされた感覚と罪悪感が共存したような変な気持ちだ。


休みの日なので何しようと思ってももう昼過ぎ。

とにかく私はいても立っても居られず外に出た。


常夏の陽光は強く目を差し込むようだった。

そして、突然電話が鳴り響くので散歩をすると、突然スマホから着信が鳴り出した。


「……もしもし。」

「天野先生!おつかれ〜っす!」

「山崎ちゃん、まだ飲んでるの!?」


清々しいまでの笑い上戸である。

そこまで飲めるのはむしろ羨ましいレベルだ。


「え、昨日はどうしてたの?」

「え〜〜はやっちと11時までパチンコして解散しました〜。」

「あ……解散だったのね。」

「え、そうに決まってるじゃないですか〜。あれ……天野先生はどうでした?」


それを聞いてギクッと居心地が悪い感覚がする。

どうしよう、初対面の男と交合る淫らな女だと思われないかしら。


「え、あ……あの……うん!家まで送っててってもらった!」

「………………。」


いや、何か言ってよ!

明らかに笑い上戸だったはずなのに声のトーンが下がってる感じがする。


「……やった?」

「な……ななな……なにを!?」

「えー?いやいや〜言わせないでくださいよ〜。えー、病院務めてから一切男なんて皆無の天野先生が?」


彼女におちょくられて頭に血が上る感じがする。

でも、昨日の疲れで頭がガンガンしていたので頭痛を感じて一気に冷めてしまう。


「……覚えてないけど、したわよ。」

「いいじゃないですか!相手結構カワイイ系のイケメンでしたよね!あ〜いいな〜、私もあの子狙ってたのに。」

「じゃなくて!……その、昨日は結構彼に甘えちゃったみたいで、告白されちゃった。」

「え、付き合えば?」

「無理無理!若すぎるわよ!」


思えば私が彼くらいの歳の頃には……えっと相手は9歳か。

ヤバい、そう考えるとなんか行けないことをした気分になる。


「いや〜愛に年齢っていります?」

「もういいわ!無事なら良かった、また明日職場で!」


そういって、私は普段気が舞い上がることはないのに電話を切ってしまった。

そして、芝生がお生い茂る公園があったので、そよ風に揺られながら照りつける太陽を浴びて私は公園の木陰に寝っ転がり空を仰いでいた。


「……どうしよう。」


35にもなって、久しぶりに恋をした。

でもそれが妙に私の心を苦しめて酷く悩ませていた。


二日酔いが徐々に落ち着いてくるのだけど、それと同時に私の中の守ってきた何かも流れ落ちてくるようでもあった。


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