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僕のお母さんは△▽女優  作者: kyonkyon
第13章 メイド長と優男シェフの慰安旅行

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メイド長と優男シェフの慰安旅行 7話

※100日チャレンジ71日目

ここは宇奈月駅、木々に囲まれた渓流地帯で辺りには温泉施設が至る所に存在する。


もちろん目玉としてはトロッコ列車で渓谷を電車で進むのがかなり人気となっている。


私たちはロードスターを降りて伸びをしていた。


「んー!着きましたね!」

「大丈夫?ことねさん疲れてない?」

「全然大丈夫です!」


私たちは今回泊まるホテルの駐車場に車を停める。

山々は豊かな自然に包まれていて、マイナスイオンのようなスカッとするような空気の美味しささえ感じていた。


時刻は17時、もう夕方なのでトロッコ列車は明日乗り込むことになる。

ということで、今日は温泉に浸かって明日を待つことにした。


「いらっしゃいませ。」


ホテルに入るとスーツを着た女性が出迎える。

以下にもホテルのフロントって感じだ。


「予約していた神宮寺です。」

「神宮寺様、お待ちしておりました。こちらの部屋ですね。チェックインは明日の10時になります。」


そういって私たちはカードキーを受け取った。


「いや〜、いいホテルだね!ことねさん、ナイスチョイスだよ!」

「いえいえ……それほどでも!」


そう言って私たちは部屋に入る。

予約したホテルは和洋折衷のようなところで、畳があるのにベッドがあるのが特徴だった。


日当たりもよく、景観は自然を一望できる。

ベランダも用意されていて、ここでタバコを吸ってみたいという欲求に駆られてしまう。


そして、他のところも畳の敷いた洋室のような感じなので私たちにとっては過ごしやすいところであった。


「あの……ことねさん……これは?」

「あ……あれ?」


少し大きいベッドがひとつしかないことを除いては。


「あ……あれ?ベッドはダブルにしたはずなのに!?」

「え、ことねさん……ダブルの意味わかってる?」

「え……ダブルって2つってことじゃないんですか?ほら……アイスだってシングル、ダブルとかあるじゃないですか。」

「あ〜……。まあいいか!」


しまった、どうやらかなり見当違いをしていたらしい。


「すみません、ご迷惑をおかけしました。」

「いやいや!初旅行だし気にしないで!ほ……ほら、温泉いってとりあえずゆっくりしようよ!」

「そうですね。」


私たちはとりあえず各々温泉に行ってみる。

途中でフロントに間違えた旨をお伝えしたのだが、どうやら他の部屋は全て埋まっているとの事で徒労に終わった。


ああ、今日はソファーで寝ようかな。

そんなこんなで私は温泉に行く。

かなり広めの大浴場であり、何人か観光客で溢れていた。


1面がタイル張りになっていて、石のいろがそれぞれ違っていた。

温泉の少し硫黄の交じったような香りもどこか心地よい。景色は湯気でぼんやりとしていた。


私は湯船に浸かると、普段ほとんどシャワーで済ましていたこともあり、それだけで身体がとても軽くなるように気持ちよかった。

いけない、なんか身体の奥底にお湯がしみるようだった。

歳を取ればとるほど……温泉が身にしみる。


私は、もうそれほど若くは無い。

28歳のアラサー女である。

貯蓄もなければ、恋人もいないし家はボロアパート……。

尾崎さんは、私の事をどう思ってるのだろうか。


ツインベッドとダブルベッドを間違えるほどポンコツだと思われてないだろうか。

一気に気分はリラックスと同時に何も無い私は自信を無くす。


とにかく私は余計なことを忘れようとぬるめのお湯に長く入っていたのだが、どうにも落ち着かなかった。

そして、諦めて私は自室へ向かうのだった。


せっかく温泉に来てさっぱりしたのだけれど、ここに来て私はまだ自分の失敗を引きずっていた。

でも切り替えないと……。尾崎さんに連れてってもらってるんだしめんどくさい女と思われないようにしよう。


とりあえず、化粧し直して尾崎さんに少しでも見て貰えるようにしよう。

そう思い、自室に忘れた化粧ポーチを求めて早足で歩いていた。


しかし、タイミングは最悪そのものだった。


「あれ?ことねさんもあがったんだ。」

「お……尾崎……さん。」

「どうしたの?顔なんか逸らして。」


尾崎さんも同じタイミングでお風呂を出ていて、廊下にで鉢合わせをする。


私は、尾崎さんにすっぴんを見られてしまったのだった。


「それにしても、ことねさんすっぴんでも美人なんだね!浴衣も似合ってるよ!」

「え……ほんとですか……?」

「ほんとほんと!」


私は恐る恐る尾崎さんと目を合わす。

尾崎さんは散歩中の柴犬のように好奇心旺盛な目をしていて、後ろにはしっぽが見えるようだった。


対する尾崎さんはサウナに行ったのか普段より肌が透き通っていて、少し浴衣から筋肉が露出をしていて色気があった。


「ん?どうしたの?また顔逸らして。」

「い……いえ、その……ご馳走様でした。」

「なにが!?」


いけない、また言葉を間違えてしまう。

あんまり感じたことの無い感情が奥底から芽生えてるような感じがした。

なんというか、身体の奥底が火照るようなそんな感じだった。


「まあいいや、この後料理もあるみたいだし、めっちゃ美味しいから楽しみにしてて!」

「そ……そうですね……あ、でもメイクしないと。」

「いや、俺そのままのことねさんでもいいと思うよ?顔さっぱりしたあとのメイクめんどくさくない?」

「いいんですか?」

「もちろん!変な気遣いとか無しにしよ!」


少しだけ……不安な感情が和らいだような気がした。

きっと尾崎さんは、ありのままの私がいいのかもしれない。


アラサーでヘビースモーカーでお金が無くて恋愛経験皆無でも……いいのかもしれない。


私はゆっくり彼の後ろを歩いていった。


「じゃあ……たっぷり食べて飲みましょう。」

「うん!今日はたらふく食べて英気を養うとしますか!」


私たちは食事をするために廊下をゆっくりとあるく。

ホテルの廊下は音がよく反響をしていて、夜の不気味さを出していたのだが、そこが好奇心を駆られるようなそんな感覚が私の背中を押してくれるような気がした。

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