表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
385/400

2度目。ーー伯父様からの召喚状・2

予告通りに執筆出来て安心してます。

今回は短めです。

さて。瞬く間に3日が過ぎてデボラ達の謹慎処分明け。学園には欠席届けを出していた私は、デボラとガリアとアレジを連れて魔術師団を訪れた。伯父様の召喚状の封筒を見せた途端に案内される。伯父様の執務室には、既にクルスが居た。


「お嬢様」


「お疲れ様、クルス」


なんだろう? クルスって、こんな感じだったっけ? 私を見た途端に幻のケモミミとシッポが見えた気がしたのは……気のせいだと思いたい。いやだって、クルスだからね。クールで常に一歩下がって見守る男だからね。うん、私の見間違いだ。幻覚が見えるなんて、私、疲れてんのか?


「良く来たな」


「伯父様」


机から顔を上げた父に良く似た人。きっと、セイスルート家に長らく出て来なかった魔力持ちで生まれて来た事で、その苦労とか苦悩とか家族とも分かち合えなかっただろう。伯父様の苦労は私には計り知れないけど、それでも私を拒絶しないこの方のために、私は私で伯父様と交流を続けたいなって思う。……帝国の中枢部は嫌みたいだけどねー。


「それで?」


「うむ、結論から言おう。全てが終わった」


私は机からソファーに移動した伯父様に促されて対面で腰を下ろし、召喚状の理由を問うた。対して伯父様は……そう言った。


いやいやいや。

ちょっと待って。ちょっと待ってっ。結論から言うにしても、簡潔過ぎない⁉︎ 全てが終わったって何⁉︎ どういうこと⁉︎


「ええと……伯父様? 簡潔過ぎてさっぱり解らない。どういうこと?」


「そのままだ。クルスを少し借りただけで協会のトップが動いた。さすがに予想外で、此方としてもまさか……と思ったのだが」


私の問いに伯父様が先程よりか、詳しく喋ってくれたけれど、やっぱり解らない。えっ、私の理解力が足りないの? 困った私に、私の背後に控えたクルスが苦笑して説明を始めようとしたけれど、その前に、とばかりにデボラ・アレジ・ガリアの方を向いた。


「お前達」


おや。珍しくクルスの声が怒っているわね。3人が肩を竦めたのも珍しい。


「アレはやり過ぎだ」


あー、やっぱりクルスの耳にも届いていたわねー。何の事を言われているのか解った3人が途端に猛反論始めた。


「やり過ぎなんかじゃないわ、クルス!」


「そうですよ! お嬢がお花畑令嬢とか嘘付かれているんですよ⁉︎」


「そうです! お嬢を悪女とか、どこをどう見たらお嬢が悪女なんですか! どっちかって言うと野山を駆け回る野生の猿でしょ⁉︎」


おい! さすがに失礼だぞ、ガリア。あんたの私に対する評価を理解した……って、なんでそこでクルスもデボラもアレジも頷いてんのよ! そこは諫める所でしょー!

お読み頂きまして、ありがとうございました。次話は月曜日(20日)更新予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ