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成る程。では、お互い不干渉といきましょう。  作者: 夏月 海桜
2度目のやり直し人生は8歳
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2度目。ーーとうとうきました王家との婚約話。

お父様から隣国の王族との婚約話を聞いてから10日余り。ついに。ついに来ました我が国の王家との婚約話が! 王家の使者だって事を示す馬車が辺境の地に来れば何事か⁉︎ って話ですよねぇ。何故前回の私は気づかなかったのかしら、こんなに騒がしい状況に……。取り敢えずお父様には王妃・王子妃に興味は無いことを伝えてありますからお断りして下さるでしょう。……って思い出しました! お父様は学園生時代に何かをやらかして陛下にご迷惑をおかけしたのでその借りを返して欲しい、ということで私は王家との婚約を受け入れたのでしたー! お父様が何を仕出かしたのか知らないといけないのかもしれません。いえ、知らずともそれを引き替えに婚約を受け入れなければいいのです。


……そういえば、私、この婚約話でロズベルさんをウチの養女にすれば良いって考えたんでしたっけ? そうだ! この際です。お父様に話すよりも直接王家からの使者さんに提案した方がお父様も養女話に乗り気になりますよね。というか養女にせざるを得なくなる。それなら私はヴィジェスト殿下の婚約者にならなくて済むし、ヴィジェスト殿下とロズベルさんは相思相愛なんだし。何の問題もないんですもんね。


この婚約、私がヴィジェスト殿下のお相手じゃなくてもいいんですから。それこそお姉様だって構わないし、なんだったら男爵家の双子姉妹がウチの養女になって“セイスルート”家を背負って王家に嫁ぐ事も可能です。その提案はしませんけど。お友達をあんな大変な王子妃教育に巻き込む気はありません!

つまり王家は我が“セイスルート辺境伯家”の忠誠が欲しいだけなのですから相手は誰でもいいんですものね。これが私でなければ絶対嫌だ! とか言われたら厄介でしたけど。


あー、でも養女である以上、ロズベルさんに何かがあればウチが後ろ盾になっているわけですからウチが出て行かないといけない? いや寧ろ出て行く必要がありますよね。それだとセイスルート辺境伯家の教えを何一つ知らないロズベルさんがまずくないですかね。ウチは王家には忠誠は誓わず国と民を守ることを幼少期から叩き込まれます。何かの際には男女を問わず自らが戦いに赴く事を教育されています。


あの儚げな可憐なロズベルさんじゃあ何かの際に自ら戦地に赴く事は出来そうもないです。文字通り戦争の際だけでなく、政も狐と狸のバカしあいというか……魑魅魍魎の世界というか……社交界だって百戦錬磨の御夫人方相手に足の引っ張り合いですからね……

あれですよ。白鳥は優雅に泳いでいるように見えて水面下では優雅さゼロっていうそれと同じですよ。……そう考えるとロズベルさん、王子妃教育にも耐えられるんでしょうか?

私、簡単にロズベルさんを養女にすれば良いって考えましたけど、そういうわけにはいかない……? どうしたらいいんでしょうね。

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