2度目。ーー報告はしてますよ。連絡?相談?ハテ何の事ですか?・3
短めです。
ええと。まぁお父様の気持ちを知って反省してますよ、これでも。……少しですが。いやだってどうしてもこういう性分ですからね。報告はしても相談なんて返事待っていられない。突っ走りますよ。それでもお父様の気持ちは嬉しいので、頭の片隅に置いときます。
「それで? 報告は以上か?」
コッネリ公爵の元に乗り込んで行った事を話し終えた私は、頷きます。コッネリ公爵がお父様を目の敵にしている理由もついでに話したら「なんだそりゃ。あの陰険も大概アホだな」と呆れてました。……ですよね。
「話は分かった。ケイトは報告をもう少し増やせ。それと“お帰り、ケイト”」
「はい。ただいま、お父様」
「少し休め。王家から手紙が来たんだろう? あの坊ちゃん王子か?」
坊ちゃん王子……。まぁそうですね。
「ええ。ヴィジェスト殿下がお茶会しようって。きっとロズベル様の件について、でしょう」
「それまでは時間があるだろう。休め」
「はい」
退室して自室へ戻ればデボラがお茶を準備してくれていた。それと、薬包。
「コレは、まさか。未だ飲むの⁉︎」
解毒薬を数日飲んだ後、滋養薬を私は飲まされています。毒が効果を発揮しないように王城へ連れ去られた日から数日は解毒薬を飲み続けていた。それでも万が一が無いとは言い切れないけど。
「よくお分かりに。そうです、滋養薬ですね。身体を労わらない主人なので、私が代わりに労わります。これを飲まれたら休んで下さいませ」
至れり尽くせりでありがとうございます。……でもこの滋養薬は。
「途轍も無く苦いですからよぉく効きますよ! 良かったですね!」
笑顔が鬼にしか見えないデボラに「はい……」と大人しく頷くしかない。そして相変わらず滋養薬は苦かった。毎日飲まされているけど慣れない苦さ。前世で女子高生やってる時カカオ90%以上のチョコとかって食べた事があるけど、あれ以上の苦さです。毒を飲むより死にそうな気がする……。
デボラは私がしっかり飲んだ事を見届けて「寝ていて下さいね」と晴れやかに笑った。
うう……苦い。苦いよぉ。口の中が苦いよぉ。泣きたい。でも仕方ないから寝るけどね。デボラは私を心配しているだけ。この状況を招いたのは自分。解っていてもやっぱり苦い……。
文句を内心で吐き散らしながらも、私は睡魔に抗えず眠りに引き込まれた。
お読み頂きまして、ありがとうございました。




