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《6,5周年ですよ! &120万PV大感謝! これからもよろしくお願いします!》 ギャルゲー転生 ヒロインたちを攻略しようとしたら俺が攻略対象でした!?  作者: mask
さくらルート編

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さくらルート42

「止めてッ!」

 少女の声を遮ったのはさくらちゃんだった。

「お願い! りっちゃんだけには言わないでッ!」

 さくらちゃんが少女に追い縋る。

 少女は煩わしそうに手で払おうとしたが、何かを思いついてニヤリと笑みを深める。

「タダでお願いするなんて礼儀がなってないな、神崎は」

 そうだそうだと取り巻きたちもさくらちゃんを囲む。

「何でも、します。だから、お願い……」

「お願い"します"だろ? 敬語も使えないんじゃあどうしようかな~」

「……お願い、します」

 今にも泣き出しそうな声。

 跪いて頭も床につきそうなほど下げている。

「そうだよ。神崎は中学から私のパシリだもんな! だっていうのによ。頭の良い高校に入って逃げやがってよ。でも、まあ。これからよろしく。なあ、神崎?」

「……はい」

「ふざけんな!?」

 声をあげたのは麻衣。

 目尻をつり上げている。

「アンタはまたお姉ちゃんを裏切るつもりなの? お姉ちゃんを苦しませ続けるの!?」

「ごめんなさい……」

「何がごめんなさいだ! この裏切り者ッ!」

 麻衣の足が動いた。

 その動作はさくらちゃんを狙ってる。

「クソッ!」

 俺は少女の手を振り払ってさくらちゃんの前に出る。

「痛って!」

 麻衣の蹴りが俺の脛に当たる。

 弁慶の泣き所は本当に泣きそうなほど痛かった。

「何で? 何で、お姉ちゃんはいつもソイツを庇うのよ!?」

 麻衣の瞳にも涙が溜まり出す。

 それを見てしまったら脛の痛みなんて感じられない。

 大好きな、大切な女の子を二人も泣かせてしまった。

 男として最低だ。

 恥ずべきことだ。

「あははッ! もっとやれ!」

 俺たちを馬鹿にする声が聞こえる。

 ウザい。

 イラつく。

 頭がガンガンする。

 相島 立花が怒っている。

 さくらちゃんと麻衣の涙を見て怒っている。

 ああ、ダメだ。

 暴力じゃ根本的な解決は出来ないと思っているはずなのに。

 今すぐ二人を助けるために俺は怒っている。

 相島 立花たちを苦しませた元凶を排除しようと身体が動いてしまう。

「てめえッ!!」

 ガッと少女の胸ぐらを掴み、壁に押しつける。

「さくらちゃんに謝れ! 麻衣に謝れッ!」

「うぐッ!」

 女子高生の身体とはいえ本気を出せば関係ない。

 俺の手から逃れようとする少女。

 爪が俺の手に食い込むがどうでも良い。

「止めて、りっちゃん。もう良いの」

 さくらちゃんの苦しげな声が耳に届く。

 それだけで怒りがスーっと引いていった。

「本当に苛立つな、お前らはよ! 仲良しこよしがうざってえんだよ」

 ドンと身体を押されて俺はよろめく。

 少女は苛立ちの混じった煩わしそうな瞳でさくらちゃんを見る。

「ああ、冷めたわ。もう良い。神崎、お前も要らないから」

 俺たちは呆ける。

 そしてーー

「相島、お前を階段から突き飛ばしたのは神崎だよ」

 絶望の底に叩きつけられた。

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