さくらルート28
さくらちゃんと別れて家に着いた俺。
「ただいま~」
俺が帰ると、ドタドタと現れたのは麻衣だ。
「やーっと帰ってきた! 大丈夫? 変な人に声かけられたりしなかった?」
「大丈夫。何ともなかった」
少し過保護な麻衣だが、俺のことを本気で心配してくれていると思うと愛らしい。
「そう? なら良いけど。 ……ん? お姉ちゃん、首のところ何か赤いよ?」
「首?」
何だろうと首に触れるが何ともない。
「どこ?」
「ここだよ、ここ……」
仕方ないな、と麻衣が俺の首に触れて凍りついた。
「お、お姉ちゃん……!」
「ど、どうした?」
わなわなと震え出す。
「おかあさあああああああん! お姉ちゃんがキスマーク付けてきたッ!?」
来たときと同じようにドタドタと去っていく麻衣。
え、ていうか。今何て言った?
きすまーく?
あれか?
リア充にだけ顕れるっていう伝説の紋章か?
え、マジで。
え、いつ?
「……あ」
さくらちゃんとトイレでイチャイチャしたときか。
キスマークって確か相手を独占したいときとかに付けるとか噂で。
それをさくらちゃんが。
ヤベエ。嬉しいと思っちゃうのは俺がそういうのが好きってことか。
まったく~。さくらちゃん、可愛い顔をして大胆なんだから~。
「立花」
「何?」
ニヤニヤが収まらない俺に声をかけたのは、いつの間にかに目の前に立っていた母さん。
「立花、訊きたいことがあるから。家族会議しようと思うんだけど」
……マジかよ。




