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国潰しに取り掛かろうか。

遅くなってすいません。

家の諸事情でネット禁止になってました。


復帰したので大丈夫です!!

さあ、頑張って投稿していきましょう!

俺は神様に嫌われた人間だった。

人に忘れられ、世界を強く憎んだ。

それだけで良かったのに、神様は俺から父と母、故郷を奪い去って行ったんだ。


神國(シェンロン)》という国が俺の故郷だった。そこまで大きくはない島に建つ国だったが、数年前に《涅槃(ニルヴァーナ)》のシルバーという男の拳一撃で消滅してしまった。


だが、俺は生き残ってしまった。

海岸の波打ち際にいた俺は、消滅した瞬間の爆風で遠い彼方の海へ飛ばされてしまった。


このまま消えてなくなってしまうのならそれでもいいかもしれない。

けど、俺には一人の友達が居た。


そいつは消滅神(ロスト)

影も形もない奴だったけど、俺を唯一忘れないでいてくれた存在。

ロストのお陰で国が消滅した後も立ち直ることができたし、楽しかった。


そして、消滅神は俺に一つの魔法を教えてくれた。

それが《消滅魔法(ロスタリア・マジック)》だ。

消滅魔法はこんな腐り切った最悪の世界を音もなく消し去ってくれる素晴らしい魔法。《涅槃(ニルヴァーナ)》という国のシルバーという男がしやがった國の報いを世界で行って知らしめてやる。




俺は、自分と同じような境遇を受け、世界を破滅させたいと願う存在を探した。


すると、約一年間で50名程のメンバーが増えた。

そこから段々強くなって、色んな都市を消滅させていくと、目的の男に出会うことができた。

見るからに強そうで屈強な肉体と尋常じゃない魔力を秘めているように見えた。


此処で俺がこの男を倒すことが出来れば、

消滅の報いは行われるかもしれない。

でも、"それだけ"じゃ足りない!!


俺は《涅槃》のシルバーとグレースという男と戦い、負けた。



そこからは記憶が薄っすらとしか覚えていない。

恐らく、記憶を書き換えられたのはその後。


この世界の創始者にして、神國(シェンロン)を再構築させ、死んだ人を蘇らせることをしようとしなかった元老院という輩によって!



この世界は俺が終わらせる。


"絶対に!!"



_______覇滅龍にて。

シルバーとキルス、チト、サディはミスティアの口から出た言葉を全力で疑おうと頭の中で葛藤を続けていた。



「……嘘だ!!

ミスト、テメェ、エゼルを仕立て上げようってんならテメェを俺がこの手で殺す!」



「嘘じゃないわよ。

ねぇ……?黒の王?」



すると、彼女の背後に現れたのは黒いローブを身に纏い、頭までフードを被った黒い仮面の少年だった。

彼の白い髪と身長の其れは、シルバー達にとって見れば簡単に気づくレベルの変装。


少年は下を向き、黒い仮面を取るとミスティアの方へ笑顔を輝かせた。



「久しぶりだな〜、ミスティア!

二、三年ぶりくらい?


いや、もっとか!!

でも、会えて嬉しいよ!」



「あ〜ら、嬉しいことを言ってくれるじゃないのよ〜!


本当に久しぶりね、私は貴方が涅槃にいるとき、写真を撮ってアルハイトと笑い話をしてたのよ〜!」


彼女の言葉に彼ら奇しくもニヤリと微笑んで。


「じゃあ、後でアルハイトにも同じ屈辱を!」


「ふふふ、元気そうで良かったわよ!」


彼らが目の前で楽しく会話をしている時、シルバーは力を拳に貯めて怒りを抑えていた。



「……無駄だよ。

シルバーさん、もう前の俺じゃない。


その力、抑えておかないと隣に居る全員殺しちゃうよ?」



「エゼル……何故だ!!」



「三人なら0.5秒あれば倒せる。


……何故って何が?」


彼は呆れたような表情でシルバーに視線を向けた。



「……」


_______刹那。

シルバー達、四人の間を一つの風が通ったような気がした。



「四人でも0.5秒あれば倒せるね。


ところでシルバーさんが言いたいのって、なんで裏切った?とかそういうくだらないことでしょ?


ふっ、笑わせないでよ。

俺はあんたが死ぬほど憎い。


涅槃ごと消してやるよ、全部な。

ミスティア、行くぞ!!」


四人の首筋、急所の部分には赤いバツ印が描かれ、まるで挑発しているかのようにエゼルは彼らに視線を与えず、去っていった。

去り際にミスティアがサディに一言。



「……そろそろ時間よ」


その言葉が彼女にとってどんな影響を及ぼすのかは分からないが、彼女の中で何かが切り替わったような気がした。



「……クッソ、反論も反応も出来なかった。

彼奴、本当に世界を消滅させようとしてやがる……!!


……涅槃に戻るぞ。学園長に報告だ。」




_______彼らと少し離れた場所。

中心部の広場にて。


ミスティアと並んで歩くエゼルは立ち止まると、彼女に傷を見せろと一言言って。



消滅魔法(ロスタリア・マジック)-傷消滅」


ロストの負った傷を消滅させ、完治させた。



「……オイ、これはどういうことだ?」


_______最悪の状況が出来上がってしまった。

吸血鬼覚醒状態のリグルスが赤く鋭い眼光で黒いローブを被ったエゼルとミスティアに問いかけた。



「……エゼル、どういうことだ?

お前が黒の王だって話、マジだったのかよ!


どうして……どうしてだぁぁあ!!」


彼の動きはエゼルにとって、止まって見えるような遅い動き。

リグルスが足を強く踏み出して、彼に殴りかかった最中。



「……本当に弱いね。

かける言葉も見つからないな」


素早く、彼の背後に回り込むと足を引っ掛けて転ばしては彼の腹部を強く踏みつけた。

その絶大な威力は、近くの地盤を割り、中心部分を崩壊させてしまうほど。



「ぐはっ………!!!」



「雑魚は黙って死んどけ。

視界にすら入って欲しくねえわ」


リグルスは手放してしまいそうな意識を強く保とうと必死に最後の力を振り絞って、歩き去ろうとする彼の右足を掴んだ。



「……ミスティア」


「王のお通りよ。

黙って跪いてなさい!!」


何もない空間を消滅させると、空間の中に乱れが発生する。

それは巨大な穴となって、空気をも吸い込もうと必死に抵抗している。


彼は地面に這い蹲る少年を無視して、空間の中へと消えた。

ミスティアも、ハイヒールの硬い尖った靴底でリグルスの腕を強く踏みつけては貫いて、彼の右腕の骨を折ると、空間の中へ消えていった。



「……エ、エゼル!!」


去ってしまった仲間に哀しみの表情で別れを告げると、閉まっていく空間の穴から視界をそらして、彼は意識を手放した。




_______黒闇の本拠地。

空間の中を繋ぎ、黒闇の本拠地に戻ってくると、彼は玉座の上に堂々と腰を下ろした。


ミスティアは地面に足をついて跪く。



「ミスティア、アルハイトとティアを呼んでくれ。今日はアルハイトの部屋で寝ていいよ、多分戻らないから」



「おっけ〜〜!

んじゃ、また明日ね、おやすみ!」


玉座から手を振り、彼女が去っていく様を見届けると、彼はアルハイトとティアが来るまでの間、リグルスとシルバー、チト、キルス、サディのことを頭の中で考える。


今まで戦ってきた仲間、数々の思い出が蘇るがそれでも許せない。

今は大切な仲間もいる、記憶を取り戻してくれたアルハイトに感謝をしなければ!!


_______と、考えている間に彼らが来たようだ。

扉が静かに開くと、二人は玉座の前に跪いた。


「……どうされたんですか?

エゼル様」


「私に出来ることがあれば何なりとお申し付けください!

私達は貴方様にある!」


二人が強い志を俺に与えてくれた。

だから、俺も安心して彼らに告げることが出来る。

これから、俺がやろうとしていることを。



「……涅槃を潰すぞ!!」


ッッ!!

彼らに戦いの旋律が流れる。

旋律は長く続き、儚く消えた。



「ですが、涅槃を潰すと言ってもあそこは鎖国した国。他の場所と連合を組んで攻めてこないでしょうし、あと後でもよろしいのでは?」


「アルハイト、今日、今から俺と一緒に堕天王(ルシフェル)を潰しにいく」


アルハイトは言葉を疑った。



「え?そ、それは……?」


「朝まで掛かれば俺はともかく、アルハイトは腕が落ちたってことだよな?

つまり、朝までに堕天王の王を殺し、頭をここに持ってくる。


ティア、お前も一緒に行くぞ!

実力を図りたい」



「御意!


アルハイトさん、何をモタついてるんですか?!

王が行くと言ったら我々は動くんです!」


ティアが嬉しそうに肯定すると、

アルハイトに牙を剥く。

だが、彼の眼には涙が溜まっており。



「そ、そんなことは分かってます!!


そ、そうじゃなくてぇぇぇえええ!!

純粋に嬉しいんですよぉぉおおおお!!」


涙が溢れて滝のように地面を濡らした。



「……最近よく泣くなお前。

サッサと支度しろ、出るぞ」


「ひ、久しぶりにエゼル様とご一緒!!

しかも、堕天王の消滅なんて燃えますねェ!!絶対に朝まで掛からせませんよ!」


"この人絶対アホだ"

ティアは心の中で思った。



_______三人が黒いローブを頭にまで被り、自分らの仮面を装着した時、空間にポッカリと穴が空いた。

それだけでアルハイトの仮面からは涙が溢れてきていたが、ティアも空間が割れる様は見たことが無かったようで歓喜の声を上げた。


そして、到着したのは堕天王。

空の上に浮かぶ浮島は現在の堕天王の長の能力で浮き上がっているらしい。



「なんていうか拍子抜けですね。

簡単に此処から入り込めちゃうなんて、空の上の国は永遠に行けない場所だと勘違いしてたけど……普通に行けちゃいました」


「まあ、そうだな。

堕天王の支部はあるのか?」


アルハイトは悲しそうな表情で答えた。



「……それが、前はあったのですがここ最近連絡がつかなくて……!!


見に行きましょう!」


「だな、案内しろ」


アルハイトが先陣を切って案内をしてくれている最中、エゼルはティアに話を持ちかけた。



「なんで、黒闇に?

お前の死んだとされているところまでエトから話は聞いてるんだけど、どうもそういう点は見つからないんだが……」


「嗚呼、それは、ルナールに殺されたとされた俺を事故死として殉職させた涅槃に恨みがあってですね……。


まあ、そんな大層な恨みでもないかもですが力が欲しくて……!!

こんな曖昧な理由でも王に命を捧げる気持ちと兄さんを殺す覚悟は出来てます!」


やや食い気味の彼に疑問を抱きながら、彼の感情を受け取る。

すると、アルハイトが立ち止まった。


「……不味いですね〜〜。

何故かわかりませんが、我々の動きが敵国に知られてしまったようです。


隠密に行動をしていたはずなのですが、やはり堕天王は警戒心の強い国ですか」



「敵の数は?」


アルハイトは耳を澄ませ、敵の現在位置、敵の数、動きを把握しよう。



「数は20といったところでしょうか。

五人ずつに分かれて我々を挟み撃ちするように動いています。


ですから……」



「……それだけ分かればいいよ。

ありがと、アルハイト」



"そんな、滅相もございません"と歓喜に満ち溢れた言葉を吐きながらあたふたしているアルハイトを素通りして、エゼルはナイフを取り出した。



身体能力強化魔法(ストレング・スニングス)奥伝-能力譲渡!」


彼が普段使っていた魔法。

身体能力強化魔法で強化出来る力を全て、ナイフに乗せ、アルハイトが出した位置を狙い、一ミリの誤差も許さず軌道を作り出す。



「……彼奴らは何者なのか分からないが、

国が殲滅しろといえば、俺らは殲滅するべ……」


放たれた刃物は加速し、相手の頭を貫通して確実に仕留めていこう。

20人近くの小隊であったが、実力はかなりのモノ。だが、彼らですら反応が出来ないレベルの速度。

瞬く間に全滅した。



_______堕天王の王室にて。


「な、何事だ!?」


慌てて寝室から出てきた王は王座にて鎮座し、跪いている六人の男達を睨みつけた。



「三名の侵入者です。

この国の作られている場所が浮島であるにも関わらず、彼らは空を飛んだ形跡もなし。

島の下部にある監視魔法陣にも引っかかりませんでした。


迎撃が不可能な侵入経路による侵入。

既に、20名の兵士がやられました……」


国王は顎の髭を触りながら、顔をしかめた。



「なんだと……たった三人で20名を?

こうなれば、全兵士で迎え撃て!


兵士の指揮は、お前らに任せるぞ!

天空の覇者(チエーロ)》!


もし兵士で歯が立たなければ、

お前らが三人を殺せ!生け捕りじゃなくて構わない、害虫どもを嬲り殺しにするんだ!」



「御意!!」


王室にいた6名は残像を残すようにその場から消えた。



_______エゼル一行は。

アルハイトが危険察知能力で敵の数を調べているところ。



「敵の数は……五万弱ですね。

その中で我々の脅威になりうる存在は、一人のみです。


あっ、恐らくこの国全体の中でど真ん中に位置する王宮に鎮座していると思われるので脅威になる敵と言ったら……国王ですね」



彼らはこの絶望的な状態で妙に落ち着いていた。


強者は国王一人のみ。


群がる五万の雑魚を無視し、

高みにいる存在だけを見据えて、


突き進もうか。



前書きにも投稿した通り、数日休ませていただいてました。

申し訳ございません。

ツイッターでは告知をしたのですが、こちらでは出来ませんでした。


これから投稿していくのでお楽しみにしていただけたら光栄です(゜∀゜)

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