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【書籍化】高卒、無職、ボッチの俺が、現代ダンジョンで億を稼げたワケ〜会社が倒産して無職になったので、今日から秘密のダンジョンに潜って稼いでいこうと思います〜  作者: 砂糖 多労
第五章 ボッチ男とSランクダンジョンの島【後編】

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第39話 まぁ、ロマンがあるのはわかるんだが③

「どうかしたか?」

「いや、せっかくの休憩だから、完成した武器について話しておこうと思ってね」


 雅の元に向かうと、雅は自信満々に語りかけてくる。

 どうやら、すでに鍛治道具の手入れは終わったあとだったみたいだ。

 釜戸の火は落とされており、金床の上には出来上がった短刀が並んでいた。


(にしても、個性的な短刀だな。最新のやつは比較的まともだけど)


 雅が作り上げた短刀を見て、俺はそんなふうな感想を持った。

 一番最初に作ったやつなんで、作ってる途中で刃がまっすぐからギザギザに変わっていったからてっきり失敗したと思ったからな。

 雅はその短刀?を手に取る。


「まずはこれだ。『魔剣殺し・高電圧危険』」

「あ、やっぱりそういうコンセプトなんだ」


 その短刀?は刃の部分がかなりギザギザになっていた。

 ギザギザというより稲妻型と言った方がいいか。

 見た目的には短刀というより短いフランベルジュって感じだ。


「まぁね。見た目を似せたのはその方が効果が高そうだったからだよ」


 見た目の通り、魔力を込めると触れている相手に電撃ダメージを加えられるようになっているらしい。

 運が良ければ麻痺させられるのだとか。

 刀身部分に触れていると味方でもダメージを負う可能性があるので要注意だそうだ。


 最初は砦の外に作った有刺鉄線のようにただ、電流が流れる機構を付け加えるだけにするつもりだったのだそうだ。

 だが、作っている途中で、刀がこの形を取りたがったらしい。


「刀がこの形を取りたがったってどういうことだ?」

「こっちが力を加えていないのに勝手にこの形になっていったんだよ」


 どうやら、この形は雅が意図してやったわけではなく、勝手になってしまったものらしい。

 矯正しようとしたのだそうだが、そうすると短刀の力が明らかに落ちていったので諦めたのだそうだ。


「もっと僕の技術が高くなれば見た目は普通の短剣の形にできそうだから、もう少し待ってくれ」

「わかった」


 二つめ以降が比較的まともになっていったのは形を矯正するコツを掴んだからみたいだ。

 実際、二つめの短刀は刀身の峰側にあたる鎬地の部分に稲妻の紋様が描かれているが、形自体は比較的まともだ。

 それでも一本めに比べればかなり力は落ちてしまったらしい。


 魔力量が落ちてしまうとしても、形を短刀に寄せたのは使いやすさをあげたかったというのもあるが、短刀の情報を可能な限り相手から解らないようにするためだ。

 形から属性がわかりやすいということは、相手にもその短刀が何をしてくるかわかってしまうということだ。

 今回の敵である妖刀はかなり知恵が回るようだし、Cランク以降のダンジョンのモンスターはある程度知恵の回るモンスターが多い。

 相手に与える情報は可能な限り少なくした方がいい。

 確かに、わかりやすい高威力より、不意打ちの中威力の方が相手に与えるダメージは大きそうだ。


 今の雅の技術では完全に見た目から情報を消すことはできなかったみたいだが、鎬地の部分に紋様が出ている程度であれば相手に察知される可能性は低いと思う。


「そうは言っても、元々『魔剣殺し』が魔剣特攻みたいなのを持ってるから今回の場合、属性付加はほんとにおまけなんだけどね。雷や炎はまだしも、毒とかが効くかも解らないし」


 どうやら、『魔剣殺し』自体が呪いの武器、中でも刀型の呪いの武器に対して特攻効果を持っているらしく、雷での属性攻撃なんかはおまけ程度のものらしい。

 三本目は鎬地の部分の部分に炎のような柄があるから属性は炎なんだろう。

 この辺は追加ダメージって感じだから相手のHPを削るのには役立ちそうだ。


 だが、四本目は毒の属性を付加したらしく、刀身に蛇のシルエットが浮かび上がっている。

 おそらく、毒の状態異常を相手に与えるようなものなんだろう。

 確かに、明らかにアンデット系の今回のモンスターに効くかどうかは微妙なところだと思う。


(ゲームとかでもアンデットには毒が効かないイメージがあるよな)


 ゲームと現実は違うと思うかもしれないが、ダンジョンではゲームとかのイメージは重要だ。

 ダンジョン自体が人間の思念からできてるだけあって、イメージ通りの特性を持っている場合が多いんだよな。


 ということは、アンデットには炎が効くっていうイメージがあるから炎ダメージは効果が高かったりするのかな?

 それもあって雅は三本目の短刀に炎属性をつけたのかもしれない。


「そうなのか……。あれ? この最後のやつは普通の短刀なんだな」


 一本目と二本目が雷で三本目が炎、四本目が毒っぽい感じの見た目をしているが、五本目の短刀は見た感じ普通の短刀に見える。

 いろいろな角度から見てみるがなんの属性を付加したのか解らない。

 特徴といえばいつも雅が作ってくれるものより反りが少なくてまっすぐになっていることかな?

 切る攻撃より突く攻撃に向いてそうだ。


「あぁ。それは相手に深々と突き刺せば爆発するようになってるんだ。自分にもダメージが返ってくるから自爆用って感じだね」

「……」


 また自爆かい。


 相変わらず好きだな。

 自爆。


 まぁ、ロマンがあるのはわかるんだが。

お読みいただき、ありがとうございます。


おかげさまで6月20日に一巻が発売されます。

挿絵(By みてみん)

続刊につながりますので、購入してくださるとうれしいです!


発売日の20日まで毎日2話投稿していきます!

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