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【書籍化】高卒、無職、ボッチの俺が、現代ダンジョンで億を稼げたワケ〜会社が倒産して無職になったので、今日から秘密のダンジョンに潜って稼いでいこうと思います〜  作者: 砂糖 多労
第五章 ボッチ男とSランクダンジョンの島【後編】

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第26話 襲撃⑤

「HPが高くてもCランクのモンスターはHPを透過してダメージを与えられる。だが、外壁自体も石製の頑丈なものだからそう易々と突破はできねぇだろう」


 CランクのモンスターならHPを突破して本体にダメージを与えられる。

 それは探索者相手だけでなく、こういう砦に対しても同じだそうだ。


 だが、外壁自体も硬い石製な上、外壁を主に作ったのはBランク級の生産職の刀夜さんだ。

 少々の傷では全体にダメージが波及することはない。


 そういえば、内装や外のトラップとかは雅の好きに作らせてたけど、外壁だけは刀夜さんがしっかり監修して作ってたな。

 雅が外壁から内装の整備に移った後も外壁の整備を結構長い間やっていたし。

 あれには一番重要な外壁部分は刀夜さんが担当し、リソースを増やすという内装部分は雅が担当するという役割分担があったみたいだ。


 雅の方はそのことに気づいていなかったみたいだが、おいおい知っていって貰えばいいだろう。

 多分、隠れ里から帰ってくればCランク以上にしか教えていない大槌家の秘伝的なものも教えてもらえそうだし。


「……なんかモンスターたち、ダメージを受けてません?」

「どうやら、アイツらも親玉の妖刀と一緒で本体が武器の方みたいだな。本体で自分よりも硬い壁を殴りつけてれば、その分のダメージは跳ね返ってくるのは当然だ」


 モンスターたちは何度も何度も外壁に攻撃を加えているようだが、外壁には傷一つついていない。

 それどころか、モンスター自体がダメージを受けているようで、ところどころでモンスターが霧のように消えていく。

 あれはモンスターのHPがゼロになって消滅する時の現象だ。


 どうやら、モンスターの本体はあのゾンビみたいな体の方ではなく、その手に持った武器の方のようだ。

 つまり、武器で攻撃をしているように見えて、その実体当たりをしていたということか。


 そして、自分より固いものに攻撃を加えているため、攻撃のダメージが跳ね返ってきているみたいだ。

 最終的に、消滅にまで至っているのだから、やっぱり頭はあんまり良くないみたいだな。

 この調子なら、一時間としないうちにモンスターたちは勝手に全滅してくれそうだ。


「どうやら、奴さんは攻め手を変えてきたみたいだな」

「え?」


 思っていたより楽に戦闘が終えられそうだと思っていたが、そうは問屋がおろさなかったみたいだ。


 外壁の方を見ると、外壁の外でモンスターたちが山のように積み上がっていた。

 それも、死体がただ積み上がっているわけではなく、外壁に手をついたモンスターの肩の上に別のモンスターがのり、そのさらに上にモンスターが載るという組体操のようなことをしているみたいだ。

 モンスターの場合、死体は霧のように消えていくから、死体が積み上がるってことはまずないか。


 どうやら、外壁の破壊を諦めてモンスターたちは自分たちを足場とすることで外壁を乗り越えることにしたみたいだ。

 大量の敵が出てきた場合の鉄板戦法ではあるよな。

 特に敵がアンデット系だと良く見るやつだ。


「雅。あれをやってみてくれ」

「わかりました。サジタリウス! 砦正面。『雷壁』起動」

「了解」

「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」


 だけど、よく見るやつということは、対策だって用意しているということだ。


 雅がサジタリウスに指示を出すと、モンスターたちが取り憑いていた壁に電流が流れる。

 それによって外壁に取り憑いていたモンスターたちは弾き飛ばされた。


 有刺鉄線に電流が流せるのだから、外壁にも電流が流せるはず。

 そういう発想のもと、雅は外壁にも電流を流す機構を組み込んでいた。


「砦のMPの減り具合はどうだ?」

「全面で起動しても数時間なら持ちそうです」

「そうか。ならいい」


 もともと金属製の有刺鉄線とは違い、石製の外壁は電気を流しにくい。

 そのため、敵が接触すれば電気が流れる有刺鉄線と違って、外壁の電流は必要な時にだけ流す必要がある。


 それに、どうやら、砦にはMPのようなものもあるらしい。

 そのMPは、今みたいに『雷壁』を発動したり、さっきのアスレチックコースのギミックを起動したり、調理のためにコンロを使ったりした時に消費されるようだ。

 電気みたいに使えるってことだな。

 つまり、この砦はオール電化ならぬオールMPで動いているってわけだ。

 めちゃくちゃ便利だ。

 MPがなくなればただの置き物になってしまうっていう危険性も孕んでいるのだが。

 そうはいっても、この砦のMPはかなり大きいらしいし、気をつけていればそんなことにはならない。


 有刺鉄線の電流はMPの消費量が回復量よりも少ないので、何時間起動していても大丈夫だが、外壁の電流機構は起動している間は砦のMPが減り続けている。

 そのため、無限には使い続けられない。


 だが、この砦はかなりのリソースがあるため、外壁の電流機構も数時間くらいであれば起動し続けられるのだそうだ。

 それだけの時間維持できればモンスターたちを十分に撃退できる。


 ボスモンスターがわざわざ出張ってきてくれたのだから、ダンジョンの攻略だって可能かもしれない。

 少し希望が湧いてきた。

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