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自力で帰還した錬金術師の爛れた日常  作者: ニキニキちょす
白波ホールディングス編

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神代⋯⋯君に決めたっ!

彼は狂っています。

安心してください。

 「あ゛ぁ゛っ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛!゛!゛!゛」


 「なぁ石田」


 「はっ、はい」


 「ん? どうした?そんな顔して」


 「ひ、いっ、いえ──ただ、アニキとの戦い⋯⋯本気じゃなかったんですか」


 「当たり前だろ。俺が本気でもだそうもんなら、そこに転がってる組長みたいになっちまうんだよ。

 

 いやー。可哀想に」


 石田を見る。

 うん。読めたぞ。


 「その顔は如何なものだろうかねぇ⋯⋯石田くん」


 「いや⋯⋯。じゃあそこで叫んでる人はなんなのか説明をお願いしますよ。伊崎さん」


 「ん?あぁ──コレの事?」


 そう。

 コレとは、ソファに座っている俺の足の裏が汚れないように下敷きになってもらっている神代力くんという人間だった物だ。


 「ずっ、ずみまぜんっっっ!! だっ、だか── ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!゛!゛!゛」


 「下敷きが声を出さないの、メッ!」


 うわぁ、みたいな顔しない!

 石田くん!


 「いやぁね?別に襲った事はいいのよ。

 それでこの映像も別にいいのよ。

 ただね、ちょっとふるーい懐かしい事を一瞬思い出してたら、気が抜けて霊力が回っちゃったのよねぇ」


 「急に頭が変になりました?」


 「うん。変になったの。多分一瞬──人が変わっちゃったかも知れないから、あそこに転がってるんだと思うの」


 「いつまで幼児みたいな喋り方してるんすか」


 んー、どうしよう。


 本来、俺はここまで強くないし、多分襲われていたら死んでいたのは間違いない。


 「ふ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛っ゛!゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛!゛!゛」


 処遇としては、多分金とか持ち株が手っ取り早いんだろうけど。

 それじゃあつまらんのよねぇ。


 だって──これから多分下手したら100億以上のキャッシュカードくれるようになるだろうし。


 あとは、家族や仲良くなるであろう人間達にも影響を与えて何かくれるようになるだろうし。


 別に金が急務じゃないんだよなぁ。


 「⋯⋯あっ」


 「どうしたんです?」


 師匠!

 そうだ!師匠の言葉を思い出した!!!


 「よし、神代、お前なんでもするって言ったな!?」


 「あ゛ぃ゛⋯⋯な゛ん゛⋯⋯で゛も゛⋯⋯し゛ま゛っ゛ず!だ゛か゛ら゛ぁ゛っ⋯⋯や゛め゛で゛ぇ゛く゛だ゛さ゛ぃ゛ぃ゛」























 

 「お前、今日から俺の処理係になろう!

 神代っ──君に決めた!!」


 「⋯⋯えっ?」

 「は?」


 「なんだよ、なんか変な事言ったか?」


 「えっ?いやいやいやいや! 伊崎さん!? まさかそっちの気が⋯⋯」


 「そんなわけ無いだろう? 

 いやよ、冷静に考えても見ろ石田ぁ」


 「へ?」


 「一人で弄くり回すのなんか恥ずかしいだろう?」


 「まっ、まぁ」


 「美味しいおかずは、ここにある」


 と、俺は神代からもらったこのカメラを石田くんに見せる。


 「だけど。これでも結局、一人で寂しくしないといけない。

 これでキたら、神代くんにお手伝いしてもらって、スッキリ一発っ!ってわけ!」


 我ながら師匠譲りの良い思考回路をしていると思う。



 『師匠、まさか⋯⋯』


 ーー何言ってるんだ!罪人に処理して貰えれば、得しかないじゃないか! 


 『ええ?』


 ーー男の快楽は男が一番知ってるんだから、調教してやればいいじゃないかっ! そうだろう?ケルビン!

 


 「いやぁ、さすがだなぁ⋯⋯」


 「いや何処がさすがなんですか⋯⋯ドン引きですよ」


 「さて、神代くん」


 「ぁ」






 「このビル、いくら位なんだろうな?」


 「ここは結構安めですよ。ただ、裏の人間がよく出入りするので、結局常人は出ていくだけですが」


 ビルを降りて、車の前まで来たはいいんだけど。


 「これさ⋯⋯どうする?」


 あまり話をしてもらえなかったので寝てもらった人達。


 「まぁ、そのうち目覚めるとは思いますけど、大和田組長を殺ってしまったので、伊崎さんもその周辺関係に気をつけ──」


 

 ーーバキッ!



 「ちょっ!」


 「ん?」


 一人一人の首を踏んづけていると、悲鳴混じりに走ってくる石田。


 「なんてことしてるんですか!?」


 「何が?」


 「いや、殺人──」


 「ん? コイツら、大和田組長の傘下、又は部下だろう? さっき言ってたじゃないか。

 

 俺が殺したってバレたら、周辺関係には気をつけないとって」


 「い、言いましたけど⋯⋯」


 「こういうのは放置すると厄介だ。

 ゴキブリも1匹いた時点でそこは数百匹いると考えて行動しないといけないのだから、目先の一匹ではなく、その巣を破壊しなければならない。


 だが、巣を破壊してしまえば、あとはそいつ等がやり返しに来ないように完全に叩き潰せばいいだけのこと。


 なーに。死を恐れるような人間が、裏稼業に手を出したらどうなるなんて痛いほど見ているくせに」


 こんな人間なんて腐るほど見てきた。

 分かりきってることだ。


 権力、富、地位。

 普通の人間なら正当なやり方でやろうとするのが当たり前。


 だがこういう人間たちは最終的な目標の為なら、手段を選ばず、かつ冷酷で残酷だ。


 そして、残念な事は──この人種は"反省"をしない。

 所謂サイコって奴だ。


 あれ?サイコで合ってるよね?

 カタカナ忘れちゃった。


 「いやいや!そこまでしなくても⋯⋯!」


 「そりゃしないほうがいいに決まってる。

 

 だが、裏の奴らってのは⋯⋯殺らないといけない。

 逃すと後で1000倍くらい地獄みたいなやり方でしっぺ返し返しってなるわけ」


 「うわぁ⋯⋯」


 バキバキ数十人の黒服の首を潰して回り、石田と共に車で秘密基地へと送ってもらった。

 

 

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