表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

キチガイ令嬢に目を付けられた私

リシー(ヒロイン)視点

学校で優秀な成績を出した私は、お貴族様が通う学校に行くことになった。

王城で働く人材に、優秀な庶民を取り入れたいらしい。

その実験として、私が選ばれました。

報酬は、学費と学園生活における生活費。

制服はもちろん、授業に使うノートや鉛筆も。

とりあえずは、貴族の中で働くに当たって私の学生生活で貴族の中で働けるのかというのを見極めるため。

勉強をすると言うことと働くと言うことは違うのに、そんなので見極めれるのかな?


私が行っていた庶民の学校よりも、お貴族様の学校は立派だ。

お金がかかっているって、スゴイ。

でっかい校門を通ると、校舎とそのもっと先の奥に寮があるのです。

お金のかけ方、ハンパない...!


お貴族様の学校の制服ってすごいんですよ。

生地とか手触りが良いし、上等な物を使ってるのがすぐ分かる。

ノートの紙も白い。

なんとなんと、食堂が無料利用できます。

(注:リシー以外は、無料利用できません)

明日は、何を食べようかな~♪


選ばれたからには、お貴族様の学校に馴染まなきゃと頑張っていたら、同じクラスのディーナ様が色々教えてくれた。

なんと、デザインキィット公爵家の令嬢様なんだって。

お貴族様に必要なマナーを手本を見せて教えてくれるの。

教えてもらってるからには、頑張らなきゃ。


クラスで仲が良い令嬢様たちに、勉強を教えてもらって『これなら、頑張って卒業まで通えるかも』なんて思っていると、ある日突然、第一王子様の婚約者であるヘイデン・ゲパルト公爵令嬢に目を付けられたのです。

私、なにもしていないのに...

そのことをディーナ様に相談すると、「あの、キチガイに目を付けられてしまいましたの? 大変、第一王子様にご相談しないと!」と、慌てて教室を出て行かれました。

それを見ていた、リンジー様とマッケンジー様にどうしたのかを聞かれました。

事情を説明すると、リンジー様とマッケンジー様は顔を引き攣らせました。

なんでも、私がこのお貴族様学校に転校してくる少し前に、第一王子様がこのクラス全員に頭を下げて、

ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢による被害を防ぐ協力を願ったそうです。

第一王子様によると、幼い頃から国王陛下や王妃様、家族、そして国の偉い人たちにはいい子ちゃんを演じて騙して、それ以下の身分のどうでもいい人たちには、ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢による被害が蔓延っていたそうです。

ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢による被害は年々増加して、第一王子アイザック・ルクス様は個人で得た財産を使って、やっとこさ被害を防いでいたそうです。

クラスのみんなに協力を願ったのは、高位貴族の令嬢と令息がそれなりに多いからだとか。

第一王子様が、ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢による被害に個人で得た財産を使ったのは、この国の神様からの呪いを避けるために国の公式の記録に残さないようにしたためだそうです。

法律の抜け道を使ったという感じかな?

ちなみに、ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢に第一王様が渡す贈り物は、第一王子として与えられる国からの

予算で出しいているそうです。

それを、ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢は『私のことを愛しているのね♪♪』と勘違いしているのだとか。

国からの予算(税金)を使っているのは、いざという時のために国の公式の記録に残しておくため。

どこまで、ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢は第一王子様に嫌われているの?

第一王子様の側近たちによると、『(頭が湧いているため)嫌う要素しか存在しません』なのだとか。

う~ん。 王族って、大変ですね。

王族に婚約者がいるのって、まさか国のために婚約者の尻拭いをするためのお仕事じゃないよね?


ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢に目を付けられて大変な日々なんだけど、クラスのみんなが助けてくれるの。

私の身分だと泣き寝入りするしかないので、みんなは気にするなって言ってくれるわ。

そして、気が付いたら私は第一王子様とその側近たちを筆頭とする『ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢(キチガイ女)から逃げる会の会員』になっていたの。

会員特典は、他の会員からの情報でヘイデン・ゲパルト公爵令嬢から高確率で逃げることが出来るわ。

見てなさい、キチガイ女...もといヘイデン・ゲパルト公爵令嬢、私はキチガイ女から見事逃げてみせるわ!


...なんて、思って決意したことがありました。

どうやら、神は私を見捨ててキチガイ女から逃げられなくするようです。

学園の長期休暇に入る前の集会で、キチガイ女はアラがありまくりの自作自演だと誰でも分かる罪で私を断罪するつもりです。

「リシ―様。あなたは私に数々の嫌がらせをしました。その責任をとって、今すぐこの学園をお辞めなさい!」と言って。

『それなら、クラスのみんな(私を含む)の精神的苦痛と精神的ストレスと精神的負担の慰謝料としてあんたが学園を辞めれば』と思わず言いそうになった。

まぁ、キチガイ女が頑張って自作した私の罪(笑)が、『ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢(キチガイ女)から逃げる会の会員』によって、すべて反論できないくらい完璧に否定されたのは言うまでもありません。

それにしても、自分が思うような展開にならないと顔を真っ赤にして涙を浮かべて悔しそうに下唇を噛みしめてみんなを睨付ける姿に『王妃教育ってなにをするの? 成果を出さないものなの?』となんともいえない気持ちになってしまった。

これ以上、キチガイ女に関わりたくないという空気が流れる中、国王陛下が英断を下されました。

キチガイ女を拘束し撤収、その他の生徒たち(私を含む)は集会の続きを。

まだ、休暇の間の連絡事項が残っているのよね。

キチガイ女を国王陛下の側にいた兵隊さんたちが拘束するのを見て、ものすごくものすごーく安心した。


学園の長期休暇の間に、キチガイ女は監禁願望男(?)に監禁されたらしい。

これ以上、この国の英雄カイリー・ゲパルト様を貶めないようにするためです。

まさか、神様たちもカイリー・ゲパルト様の血筋から精神的におかしな人が誕生するとは思わなかったと思います。

とある事件で、隣国の神様とお友だちになったんだけど、その隣国の神様によるとこの国の神様が他の国の神様たちに土下座行脚をしている最中だそうです。

神様でも、ちゃんと『ごめんなさい』をしないといけないようです。

キチガイ女は、迷惑かけた人たち(私を含む)に『ごめんなさい』できるかな?

きっと、できないんだろうな。

だって、それがキチガイ女クオリティ。


学園の長期休暇が終わると、元第一王子様とその側近たちが辺境の地エッグリモーネに旅立ったと知ら

されたの。

ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢が犯した数々の非道な行いの責任を取って。

その結果、特例として元第一王子様とその側近たちは学園を卒業済みとなったそうです。

同士『ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢(キチガイ女)から逃げる会の会員』なのに...!

これには、クラスのみんなも吃驚。

同士『ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢(キチガイ女)から逃げる会の会員』の筆頭に置いて行かれるとは...!

もう、これは追いかけるしかない!!!

辺境の地エッグリモーネって、結構大変なんですよ。

私の魔力属性があれば、力になれるはず。

待っていて下さいね、同士『ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢(キチガイ女)から逃げる会の会員』の筆頭。

卒業前に、両親を説得して卒業したら辺境の地エッグリモーネまで追いかけていきますから。


この時、私と同じ思いをしたクラスのみんなは、両親を説得できた人たち全員で辺境の地エッグリモーネに向かうことになります。

優秀な弟(妹)がいた人だけ、家督を譲れたみたいです。(数人は、無理だった)

お貴族様の義務って、大変。

もちろん、私は庶民なので大丈夫でした。

王城から王宮魔術師団への採用の書状が家に来たのだけど、ヘイデン・ゲパルト公爵令嬢による被害者と言うことを全面に出して、元第一王子様を追ってエッグリモーネを任地にして欲しいと頼みました。

私は将来有望な人材らしく、王宮魔術師団の担当採用者に渋られたんだけど『おうひきょういくってなに?』と死んだ目をして引き攣った笑いで疑問をぶつけたら、なぜか国王陛下直々に『息子の力になってくれ』と言うような書状を頂きました。

(もともとは、もっと真面目で長い文章です)

私、頑張る。


色々準備をしてから、エッグリモーネに向かう人たち(私を含む)を待っていたのは、今までのストレス解消とばかりに魔物退治をして、ハッスルする第一王子様とその側近たちがいました。

私、負けられない!

この地を人が安全に住める都市になるように、微力ながらお手伝いさせていただきます。

そして数年後、安全に住める都市になったエッグリモーネは王太子様のための『特別なお薬』を元第一王子様と隣国の第三王女様が全力で力(頭脳)の限り、開発するのでした。

さあ、私は私で今日も魔物退治を頑張ろう♬


全力で魔物退治に精を出している私は知らない。

エッグリモーネ住民の間に『リシー嬢を怒らせるな』などと言われていることに。

知ることはないと思いたい(願望)。


これにて、完結です。

読んで下さって、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ