表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/350

99.実戦テスト

 鉄人が相変わらず壁にしか見えない扉を開け、横道に入りその後ろをぞろぞろとついて行く。


 何しろ今回のパーティは、ビエーラ、カヴァリー、ブラックフェニックス、カーチ、モグラちゃん、モーちゃん、鉄人、自分と大所帯だ。


 正直これだけの数でも大人数に感じるのに、いざボス戦となれば100人だの1000人だの集めて、戦うというのだから戦闘職と言うのは理解できない。


 横道はヒト一人通るには十分な広さで、モグラちゃんやモーちゃんも難なく通れたのは良かった。


 キャタピラ移動の2体はちょっとサイズがヒトよりあるので、場合によっては崩落の中を穴あけて突き進む案もちょっと考えていたのだが、そんな危険で不確かな方法に頼らずに済んだのは幸いだ。


 太い格子状の床は一歩踏み出すたびに高い金属音を鳴らし、それが通路内に反響してどうにも不気味な雰囲気を醸し出す。


 格子状の床の下は地下水が流れて、やはり通路に水が漏れないような造りになっているのだろう。


 幾らか進み、鉄人が一また壁の一部を開いて、元の通路に戻るのかと思いきや、扉の中には滝が有った。


 よく見ると上から降る水を何かの機械が受けてゆっくり回転しているのが分かる。


 「ココガ 動力部ノ 一ツデス 以前クラーヴン技師長ガ 疑問ニ シテイマシタノデ 立寄リマシタ」


 「そうだったのか、それは何か遠回りさせちまって悪かったな。ところで、コイツは金属で出来てるように見えるんだが、何で全く朽ちる気配が無いんだ?」


 「水精適性ノ 金属ヲ 使用シ 更ニ 負荷ガ カカル部分ニ ツイテモ 金属同士ガ 触レ合ワナイ構造ト ナッテイマス 更ニハ メンテナンス用ドローンガ 適宜 修復ヲ シテイマス」


 「住む者が居なくても動き続ける無限動力ってのにはなんか虚しさを感じるな」


 「なんだ?ブラックフェニックスは地底の科学文明風のヒトについて何か知ってるのか?」


 「いや、ただ第10機関長からこの地底の施設にせよ何にせよまったく使い方が分からんって聞いてるから、消えた文明なんだろうなってさ」


 「まぁ、このゲーム邪神の化身に勝てば行けるフィールドや使える技術が増えて、負ければ減るんだもんな」


 「そういう事、逆に言えば例の邪神の化身を倒した事で、こうやってこの機械文明復活クエストが出たんだろうがな」


 地下道の動力がどこから出てきたものか知り、その動力発生装置を横目に通路を抜けていく。


 今度こそは元の道へと戻り、広い輸送路を空中に浮いたドローンがコチラに向ってきた。


 ビー!ビー!ビー!


 といつもの警告音を発し、少し方っておけば勝手にどこかにいくのだろうと思ったのだが、


 ビーーーー!!!!!ビーーーーーー!!!!!


 何かムキになったかのようにどんどん音が大きくなっていく。

 

 「うるさいの」


 言うが早いか、止める間もなくドローンを撃ち落すビエーラ。


 「あれって確か、他のドローンを呼ぶ子じゃなかった?」


 カーチの確認を証明するかのように、ぞろぞろとこれまで地下道で出てきたドローン達のパレードが始まった。


 「おいおい、どうすんだよこの数」


 「丁度いいの、モグラちゃんとモーちゃんのテストをするの」


 あっさり勝手な事を言うビエーラだが、既にカーチはやる気らしい。


 「ようーーし!いっけーーーー!!」


 気合と共に、モグラちゃんは土に潜り、モーちゃんは重機関銃での掃射を開始する。


 更に鉄人も電束放射器を使い、次から次へとドローン達が爆発炎上、機能を停止する様をブラックフェニックスはポカーンと棒立ちで眺めて、


 「ロボってのはやばいんだなぁ」


 と一言感想を漏らす。


 面倒そうな射程の長いドローンを狙ってビエーラが次々トドメを刺していくので、全くと言って危なげない。


 ちなみに自分とカーチは、モーちゃんの排土板の裏に隠れて、様子を窺っている。


 結構な数のドローンの山が築かれ、ここから素材回収面倒だなとちょっと思った所に、ギアの軋む音と、何かが高速回転する音が鳴り響く。


 ドローンの山を弾き飛ばすように現れたのは、右手がドリル、左手に盾の多足ロボ。


 身長は明らかにモグラちゃんやモーちゃんより大きく、まさか輸送路のボスか?


 右手の突撃槍のような大きなドリルを振り上げた瞬間、地面からもっと大きなドリルがボスを貫いた。


 どんな攻撃が来るのかと、モーちゃんの影に身を潜めたのだが全く意味がなく、そのままその場に倒れこむボス。


 モーちゃんの無慈悲な重機関銃の連射が降り注ぎ、モグラちゃんの追撃でバラバラにされていく。


 鉄人の電撃砲が地面を走り、ボスに当たるとどこかの回路がショートしたかのように爆発が連続し、そして動きを止めた。


 何の苦戦もなくボスと思われる敵を倒し、お互い顔を見合わせつつ、倒したドローンから素材回収タイム。


 霊子分解装置が修復できたとは言え、作れる部品は限られている。


 少しでも回収しつつ、今後のロボアップデートやキジン修復に使って行きたい。


 ちなみにボスからはメモリボードが手に入った。


 鉄人曰く、格闘プログラムの入ったものなので、近接戦闘が得意なロボに使うといいとの事。


 それにしてもロボに盾を持たせる案は考えていたが、地面からの攻撃にあんなに弱いとなると、もう少し考えた方がいいかもしれない。


 モーちゃんの排土板は攻防一体で、前面固定だから、大きく外してはいないと思うが……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ