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83.モーちゃんパワーアップ

 「クラーヴン!用って何?」


 「悪いな呼び立てて、モーちゃんに重機関銃を装備しようと思うんだが……」


 都内の重機関銃設置は、射線に民家や店が入らないように設置しようとすると沢山は据えつけられなかった。


 逆に【古都】を防衛するアグレッシブな気持ちのある店主さんの好意で、店の屋根から撃ち降ろしで街路を狙えるような形での設置依頼はいくつかあったので、快く応じさせて貰った。


 まだまだ有り余る重機関銃を合法的に設置出来る方法と言えば、やはりロボだろう。


 剣と術でやり合っているヒトに重機関銃を持たせて戦わせるには、まだそこまでこの国は発展してない気がする。


 筋肉が異常発達したNPCはちょくちょく見かけるので、重機関銃を持ち歩く分には全く問題ないだろうが、何しろ術扱いの武器で、大量の精神力を食う代物だ。


 隊長は割りとバランス型で、生命力も精神力もまあまあ以上にある筈だが、それでも散弾銃を扱っていた。


 そうなると仮にNPCが重機関銃を持ち歩けたとしても、それでぶん殴ると言う結論に至りかねない。


 射撃武器でぶん殴らせるとか、鍛冶屋としてちょっと許せん。


 その点、ロボに射撃武器を載せるのは何か悪くない気がする。


 ロマンと言うのだろうか?一気に未来感が増すが、それでも精神力で動かしている事には変わりないし、ヒトが戦うほど器用にも動けない。


 何ならボディの硬さで、ダメージを耐えながらそれ以上のダメージを与えるしか戦い方がない。


 そして今回重機関銃を載せるモーちゃんは、盾持ちタンク寄りの能力だ。


 排土板型の鉄板は自分謹製の極厚硬強度盾だし、足回りのキャタピラは押し合い能力において相当な物だろう。


 基本は戦えないカーチを守る為の機械人形だが、遠距離から機関銃で前線のモグラちゃんを援護すれば面白い事になるだろう。


 例えばモグラちゃんが、前線をガンガン走り回るタイプのロボなら誤射もありえるし、ちょっと迷う所だが、モグラちゃんもキャタピラで足遅めな上、いざ射線を開けたければ土に潜らせれば全く問題ない。


 つまり現状モーちゃんに重機関銃を搭載装備するのは、我ながら悪くない選択だと思っている。


 そしてその旨をカーチに伝えると、目を爛々と輝かせて、すでに良いも悪いも聞く必要がない様だ。


 「モーちゃんに重機関銃着けられるって本当?」


 「ああ、重量的には多分行けると思うんだが、問題は重機関銃が大量の精神力を食うってところなんだ」


 「ふーん、確かに私はあまり戦闘とかしないし、精神力は心許ないかも」


 「そうなるとやっぱり、モーちゃんに直接接続して、術士の石に溜めた余剰精神力を利用するしかないが、次の問題として<射撃>スキルが無いと碌に当てられない可能性があるんだが……」


 「私は勿論全然持ってないけど、モーちゃんは?」


 カーチが相変わらず物を言わぬ機械人形に尋ねてみると、割りとはっきり回答があった。


 モーちゃんが何を指示された訳でもなく、正面排土板を持ち上げたので、何となく大丈夫と言っていると理解した。


 「モーチャン モ 射撃プログラム ヲ 取得可能デス」


 そしていつの間にか隣にいた鉄人がちゃんとモーちゃんの言葉を通訳してくれたので、間違いなさそうだ。


 「よし、それなら重機関銃をモーちゃんの操作で撃てる様に搭載してみよう」


 「問題は弾数だよね。やっぱり沢山撃つから強いんでしょ?重機関銃」


 「まあ、とにかくばら撒く武器ではあるよな。やっぱりエネルギー問題の解決は必須だな。鉄人は何か良い案持ってないか?」


 「アリマス」


 相変わらず、秘密主義と言うか、聞くまで答えない奴だ。


 まぁ、偶に言葉の端々にこちらの能力やロボ理解度がある程度進む事を前提条件としている節が見られるので、本人なりの基準があるのだろうし、うるさく言うつもりもない。


 「ねぇ!鉄人ちゃん!どうやるの?」


 「魔素反応炉ヲ 使用 シマス」


 「また新たな装置が出てきたな。炉なんか機械人形に搭載できるのか?」


 「可能デス」


 「それで?それはどこにあるの?」


 「霊子分解装置 ヲ 修理 シテクダサイ ソノ上デ モーチャン モグラチャン ノ スキャン ヲ シテイタダケレバ 情報ガ 閲覧可能ト ナル 筈デス」


 「筈ってのは、修理して正常に霊子分解装置が動けばって事か?」


 「ソノ通リ デス」


 「多分だけど、精神力で今動かしてるのってクラーヴンが強引に改造しちゃった結果で、本来はそのロ?で動いてたんじゃないの?」


 「ソノ通リ デス」


 「うん、追い討ちかけやがって……俺だって分からないながらに手探りで何とか動かせるようにしたってのに、何でそんな事言われるんだ」


 「十分ナ 成果ダト オモワレマス」


 「そうだよ。クラーヴンは頑張ってるよ」


 少女とロボに慰められてしまったが、これは中々考えどころだ。


 何しろ、精霊の力を使ってるんだから精神力で動くだろうと思っていた機械人形に、別の動力があったという事だ。


 その名も魔素反応炉。


 いや物騒だろ?魔素ってのは基本敵性の物質と言うか、物質と言ってしまってもいいのか。


 世界を構成する霊子を捻じ曲げてしまう性質を持つ上、大量に発生するとNPCにとって毒になる瘴気と言う物になる。


 まぁ、そういう危険なものだと知っていても利用はするのだが、大昔のロボを作ったヒト達も同じだったのだろうか?


 まだまだロボの秘密は深そうだ。

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