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47.改造人間改造計画

 「心して、答えてくれ。ドリルは好きか?」


 「え?あ、いや……」


 ライダーマスクはカーチと目が合い、これが自分の運命を決める質問だと気が付いたのだろう。


 姿勢を正して、もう一度慎重に答える。


 「ドリルは男のロマンだ!」


 「その通り!一つ回れば一つ進む!何でもかんでも手を出して中途半端になっちまったお前に、今一番必要な相棒はそんな地道な武器なんじゃないか?」


 「確かに言われればそうかもしれない。いきなり壁の上に登って目立つのではなく、時間がかかっても分厚い壁をぶち抜く覚悟が俺には足りないのかもしれない」


 「ならば決まった!今の俺にはロボを一から作る技術はないが、ドリルだけなら作れる!そしてドリルならお前の攻撃力不足も必要以上に補える事だろう」


 「ドリルってのはそんなに強いのか?」


 「私のモグラちゃんは何でも穴あけちゃうくらい強いよ!」


 「これがドリルを相棒とする者の言葉だ!ドリルに対する絶対的信頼こそが、その回転力を無限の力に変える事が出来るんだ!」


 「無限の……力!そんな物……俺に制御できるのか?」


 「制御しようとするんじゃないの!ドリルと一体になって、壁の先にある未来を掴み取るんだよ!」


 マスクの下の見えない目に火が灯ったのが分る。見えなくとも自然と感じるものだ。


 ドリルに心奪われ、ドリルと共にあることを選んだ者の覚悟がひしひしと伝わってくる。


 「それじゃ具体的な案だが、お前さんのその短いランスの刀身部分を丸ごとドリルに変えてしまおう」


 「なっ!それじゃ回避する時に地面に突き立てたりする場合、どうなるんだ?」


 「地面に潜る事になるよ!」


 「いやいやいや、闘技場に穴あけたら駄目なんじゃ?駄目だよな?」


 「それは知らん!俺は生産職だ闘技場のルールは分らん!だが、今迄お前の攻撃を軽いと見て平気で突っ込んできた連中は、軒並みビビリ倒す事だろう。ドリルにはそれだけの威圧感がある!」


 「確かに~~~!!触れれば弾き飛ばす回転力があれば、防御がそのまま攻撃にもなるし……!そうか!地面に突き立てたらその回転力で俺が回ってキックの威力に転化すればいいのか!」


 ただランスをドリルに変えると言っただけで、この想像力!やはりコイツはドリルに選ばれたヒーロー!


 「そこまで、気に入ったならヘルムもいっそ変えるか?ドリルランスが似合う近未来風ナイトに」


 「出来るのか?」


 「まぁ、最近その手のデザインも色々調べているからな」


 「ネーミングセンス以外はクラーヴンに任せても大丈夫!」


 「そういう事なら頼む!俺にこの壁をぶち破る力を貸してくれ!」


 「よし分った!武器とヘルムは受け持とう。問題は蝙蝠問題だな」


 「コイツとは何だかんだ長いし、手放したりはしないぞ?空を飛ぶのは自由自在とは行かなくても、超音波攻撃で、牽制してくれたりとか、戦闘ではいつも助けられてるんだ!」

 

 「まぁ、落ち着け。俺だって鬼じゃない、他人の相棒をいきなり手放せなんて言わない。ただ、折角の<騎乗>が死んでるだろ?だから、バイクを作ろう!」


 「な!やっぱり作れるのか?バイク!」


 「分らん」


 「分らんのか……」


 「だが、車輪付きのドローンはある。問題はエネルギーの供給問題だ。そしてカーチのモグラちゃんはヒトの相棒として作られた精神力動力の機械人形だ」


 「……?つまりどういう事だ?」


 「ただでさえ中途半端な所に追い討ちをかけるようだが、カーチに習って、人形使い系のスキルを取ってくれ」


 「それを取るとどうなるんだ?」


 「分らん」


 「それも分らんのか……」


 「もしかしたら、俺達がやってるロボ系クエストに参加できるか、近いクエストが出てくるかも知れん」


 「つまり、俺も機械人形が手に入る可能性がある?」


 「あくまで可能性だ。出ないまま、俺がドローンの動力問題を解決するかもしれん。そうなったら骨折り損だ」


 「でも、出れば俺もロボが手に入るし、場合によってはバイク型にする事も?」


 「可能性はなくない」


 「それなら、俺はやる!そもそもが全部中途半端で目立てなかったんだ!今更それ位!もし、バイクを作れたら、俺の蝙蝠と併走してみるのも格好いいしな!」


 「その時は名前も変えなきゃな!」


 「そうか!そうだな!どんな名前にするか!」


 「FFマンだな!」


 「なんだそりゃ?」


 「蝙蝠マンだから、フライングフォックスマンだろ?」


 「……」


 「ネーミングセンスだけは駄目だって言ったじゃん」


 「じゃあ、取り合えずドリルランスは任せてくれよ。既に頭の中に図面はある」


 「そ、そうだな!頼む!絶対に大事にする!」


 「大事にしないでもいいから、思い切って使ってやってくれ。使われない道具ほど哀れなものはない」


 いい感じに締まった所で、店の奥から親方が現れた。


 「なんだ?ずっと深刻そうだったのに、上手く行きそうなのか?そりゃ良かった。ところでクラーヴン大変だぞ?」


 「なんだよ?大変って割りに、焦ってもないじゃないか?」


 「まあ、俺もどうなるのか先行き分らないし、今から焦ってもしょうがないからな。何でも内乱になったらしいぞ?」


 「「「内乱?」」」


 「ああ、宰相が皇帝を追い出したってさ」


 「そりゃ大変だな?」

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