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311.対装甲邪生物分体

 案の定と言うべきか、悪い予感は当ると言うべきか、通常ヒトサイズの邪生物分体の中にもドローンと同化する個体がチラホラ現れたらしい。


 現時点の情報ではまだ敵は武器を使う頭脳を持たないらしく、硬い装甲に詰まった邪生物分体でしかないとの事だが、それでも今までよりは一体倒すのにも時間がかかるとの事で、生産職チームは対装甲邪生物用武器の開発を急いでいる。


 そもそも邪生物自体が適応変化で形態が変わるごとに攻撃手段を持っているし、武器が無いからと言って油断できる物ではない。


 ただ強いて言うならば、遠距離攻撃を行って来ないので、こちらのロボ達に遠距離武器を持たせるという選択はなくはない。


 消去法で考えるなれば、まず銃は駄目だろう。


 何しろ精神力武器の為量産型自動機械人形では弾のチャージができない。


 量産型自動機械人形の所有者の精神力を術士の石に溜めて使用する事は可能だが、それなら生命力吸収範囲外から自分で撃てって話になる。


 というか、そういう話をしたら、それなりの距離を撃つ事の出来るライフル需要が高まったものの、元々射撃スキルを持ってたり、手先が器用な者でないと使いこなせなかった為、計画はお蔵入りとなった。


 じゃあロボに物理射撃手段を持たせようと、ロボでも使えるクロスボウなんかを作ってみたが、ドローンの硬い装甲にはいまいちだったので、これもマイナーとなってしまった。


 なんとかロボ達が少しでも邪生物に対して優位に立てるようあれのコレのと試作するが、いまいち状況は芳しくない。


 そんな中、絶好調なのは自称発明家サイーダだ。


 「できた!出来てしまった!やっぱり私は天才か?そうだろうクラーヴン!」


 「一体今度は何ができたって言うんだ?」


 「コレを見ろ!ベトベトンアブラーZだ!」


 「いや、何の事かさっぱり分からん」


 「いいか?このベトベトンアブラーZは、なんと床に撒くだけで車輪型のドローンは足が止まるし、二足歩行型のドローンはスッテンコロリン、コロコロリン!ってなっちゃう訳さ!」


 どうやら足止め用の道具を作ったらしい。消耗品のようだが、確かに敵の足が止まればそれだけこちらの被害は減らせるし、確かにテンションが上がる程度には有用な気がしなくもない。


 「確かにそれは使えそうだし、早速量産を……」


 「まぁ、落ち着けクラーヴン!まだ慌てる時間じゃない!しかもこのベトベトンアブラーZは危険物レベルの可燃性だ!そう!足止めした上で敵を燃やしてしまおうって訳!コレなら硬い装甲に包まれてる敵だってひとたまりもないさ!さぁ!褒め称えろ!」


 本当に有用な道具のようだが、どや顔が一々ムカつくのでちょっとカマかけてやるか?


 「それってどう考えても<錬金>で作ったろ?じゃあサイーダじゃなくてブラックフェニックスの発明品だな?」


 何しろ強力な火精が乗るのに道具として使えるなんて、それ以外考えられない。


 「ちがーう!確かにブラックフェニックスもちょっとは手伝ったけど、コレを液体の状態で保管して、さらに床に撒き散らすのって大変なんだよ!本当にベタドロ系の塊だから、そんな綺麗に撒けないのをうまーく希釈してあげたのは私なんだから、実質私の発明……いやブラックフェニックスとの合作で手を打とう!」


 やっぱりか……まぁ別にいいんだがな。この二人の合作は何だかんだ役にたつ。


 そもそも精霊の力を生活レベルで使えることを目指す<錬金>は精神力を持たない量産型自動機械人形と相性がとてもいい。


 そこに来て、更にそれを便利に使いこなすアイデアを持つ自称発明家が手を加えるのだから、相応の一品がどんどん出来るし、中には量産できるのもあるので前線で何だかんだ使われているはずだ。


 道具を使えるというのはこちらサイドの量産型自動機械人形の強みではある。


 このまま二人には突っ走ってもらって、自分はとにかく武器開発だな。


 敵は金属の装甲を身につけているんだから、それを破壊する物理的手段といえば、まずは鈍器か?


 何しろこちとらハンマーで金属成形する事、何年目かも分からない。


 何だかんだパワーのある量産型達にデカイ両手持ちメイスでも作ってやるか……重すぎて移動が遅くなる?すまん。


 こうなりゃ回転エネルギーしかなかろう!チェーンソーを……思ったほど切れない?当てて置く時間が長いのでもう一工夫か……。


 こうなったら、自分が最も得意とする武器の一つ!ドリル製作といこうじゃないか!


 とにかくまずは丈夫である事!更に柄は少し長めで敵の攻撃がとどかないのがベターだ。


 さぁ!唸れドリル!結局ドリルこそ正義であり、正義こそドリルなんだ!


 時代の閉塞感に風穴を開けろ!


 きたきたきたきたきた!あらゆるドリルの設計が思い浮かんできたぞ!


 「……クラーヴン煽りすぎたかな?」


 「いやいつもの病気だろ?楽しそうにしてるんだし放って置こう」


 何だかんだ、量産型の標準装備にドリルが追加され、カーチの手伝い要員が増えた。

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