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23.反抗期?

 結局、皆のアイテムバッグいっぱいまで使わせてもらって鉄人の改造用素材の数々を持ち帰り、値段のつけ様もないそれらをかなり格安で譲ってもらった。


 何しろ現在その使いみちを知っているのは自分だけ、もしかしたらどこかで秘密裏に他のロボを発掘してるプレイヤーもいるかもしれないが、日頃の誼もあって、あっさり譲ってくれた。


 やはり、大事なのはコミュニケーションだ。


 人は一人じゃ生きられない。面倒くさがらず一人一人誠意を持って対応する事が、信用を築く第一だと実感する。


 そして素材取得地と言うのは、また少し離れた所にある様なので、一旦鉄人の改造が完了してからと言う事で、一旦解散。


 てっきり兵器倉庫が素材取得地なのだと思っていたのだが、アレは兵器情報の方だった。


 素材と言うのはどうやら、金属を初めとした本当に素材の事らしい。


 と言う事で、鉄人のアップデートだが、まず足は是非つけたい!


 何しろ現在の移動仕様では、雪や水面のようななだらかな場所を滑るか、硬くてなだらかな地面を車輪で移動するかの2択。


 次の場所が坑道の様な場所だと思われるので、ここは段差に強く歩行可能な脚部を付けたいというのは自然な流れの筈。


 幸い射撃用ドローンと思われる両腕が射出機になっているタイプのドローンが、歩行足なので、コレをくっつけようと思っている。


 歩行プログラムに関してはこのドローンから吸い出したデータで十分足りたので、何の問題もない。


 一応場所は【帝国】内らしいので、現地まではホバーで滑りたい。


 スキー板は雪上で移動する時の補助用だし、いっそ取っ払っちまうか?歩きとホバー浮遊と車輪の三つを如何に同居させるか、腕の見せ所だな。


 装甲に関してはデコイ用ボディが幾らか秀でているし、補助用ボディの内部の物を詰められる機構も悪くない。


 何しろロボの回復手段として〔IRM〕が手に入ったのだから、セットしておいて必要に応じて鉄人自信でも使えるようにしたら便利だろう。


 取り敢えず左腕には空中ドローンから剥ぎ取った空気圧銃を装備する。


 セットできる弾が小型化した事で、20発積めるようになったのだが、逆に弾の小型化に伴ってクロスボウより威力が減少してしまった。


 空気圧銃なので、溜められる空気とその圧縮で威力が変わるのだろうと、多少サイズを大型化したところ、威力も十分となったので、当分は主力射撃武器となるだろう。


 更に榴弾射出機だと思った砲口の広い射撃型ドローンの肩にセットできる2連装装置は、水圧銃だった。


 相変わらず元になるエネルギーは不明なのだが、水精も使用可能の様で、結構えぐい威力の水流発射機だった。


 消防車の消火ホースより更に圧縮された水流がぶつかり、近距離でくらった場合、かなりの重量でも吹っ飛ばせるし、水精ダメージもしっかり入る。


 最後に近接攻撃武器だ。


 何しろ鉄人が格闘プログラムを手に入れたので、近接武器の使用も可能となった。


 取り敢えず現状は<格闘プログラム☆>らしいのだが、単純な鈍器のみ使用可能という事なのだが、パイルバンカーでも別に威力的には悪くない。


 と言う事で、パイルバンカーの先端に丸い鉄球バージョンを作り、振り回して殴ったり近距離射出して敵を破壊できるようにしてやった。


 また壁を壊す時は尖ったものに換装すればいいし、降りるときはワイヤーフックにすればいい。


 いずれにせよ自分が一緒にいれば、換装できるのだから、この機構はまだ当分使っていこうと思う。


 「こんにちは……どうしたんですかコレ?」


 鉄人を改造してたら【商人】のマリーが訪ねてきた。


 「いや色々手に入れたんで、改造とか諸々な」


 「そうですか、でも店頭でやらなくてもいいのに」


 「ま、まあなどうせ誰も来ない店だしよ」


 「だからと言って、散らかしていいわけじゃないと思いますけど?」


 「分った。すぐ片付けるから!それより何か用があったんじゃないか?」


 今まで弄っていたものが、分からなくならないように整理してアイテムバッグにしまいつつ、マリーに尋ねる。


 「そうだ。カーチが来てませんか?最近こちらのロボットに夢中なのは知っているんですけど、ちょっと武器作成の依頼が有ったので、依頼人に会いに行こうと思ったんですけど、カーチと連絡が取れなくて」


 「そうなのか?ここ何日かは見てないけどな?今度一緒に古代の素材取得地に行く約束はしてるがな」


 「それも聞いてます。何か珍しい素材が手に入るかもしれないって、言ってました」


 「そうなのか、じゃあ今日は何でどこに行くかも言わずに行方不明なんだろうな?」


 「それが、分らなくてこちらに来てみたんですけど、ここじゃないとなると、どこに行ったのかしら?」


 「さあな~まあ年頃の女の子なんて、大人に何も言わずに色んな事をしてみたくなるものなんじゃないのか?」


 「私もそういう年頃はありましたけど、学校や何かでは普通に遊んでるので、ちょっとそういうんじゃなさそうなんですよね」


 「つまり、ゲーム内だけの事か……。まあゲーム内なら最悪死に戻っても、別に何が困るでもないし」


 「それはそうですけど……」


 「心配なら、今度ちょっとつけてみるか?」


 「え……?」


 「嫌なら、まあ信じて放っておいても別にいいと思うが」


 「いえ!やります!カーチが何か怪しい動きを見せたら、すぐに報告しますので、クラーヴンさんも」


 「分ったその時はすぐに連絡を入れる」

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