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16.ロボ?魔物?

 古くなったと言って正確な表現が出来ているとも思えないが、大昔のリフトはやや不安な音をたてながら下へと向って動いている。


 少し落ち着いて考えてみると、結構な大型のリフトだし、動きもゆっくりだ。


 と言う事はきっとこのリフトは地下基地へ物資運搬するのに使ったものなのだろう。


 どこかにヒト専用通路とかもあったんじゃないか?等と思うが、現状案内人は鉄人だし、下手をするとこのあともロボ専用通路を歩き回らされるかもしれない。


 まあ、諦めよう。相手はロボなんだから、こちらの常識なんて通じなくても仕方ない。


 そんな覚悟をこっそりと決めていると、ゆっくりと勝手に下まで辿り着く。


 上方には【帝国】らしい曇天が見えるが、結構な深さまで降りてきたようだ。


 足元には常夜灯のようなうっすらとした小さな光が等間隔で灯っているのみで、


 「暗いな」


 思わず呟いてしまう。


 「現在 基地機能 ノ 大半 ガ 不能 先ズハ 基地機能 ヲ 正常ニ 戻シテ 隔壁解除 ヲ オススメシマス」


 ふむ、何らかの理由でこの基地は非常電源しか通っていない状態になっちまったのか~。


 んなアホな!!!


 大昔の遺跡だよな?それとも誰か住んでてさり気なくメンテナンスでもしてるってのか?


 その割りに全くヒトの気配を感じないんだが!


 一体どれだけの時間基地機能が最低限とは言え、機能してるってんだ。


 あっ!機能不全だったわ~とかそんな話じゃなくてな!


 「ねぇ、クラーヴン?行かないの?」


 カーチが心配してこちらを見てくるが、もう大丈夫。


 この基地は大昔からあって、何故か機能不全ながら最低限のエネルギー源で起動してるんだ!


 いつの間にかタイヤモードで、キュルキュル音をたてながら進む鉄人の後ろを全員でついて行くと、大きな隔壁の前で止まる。


 やはり、相当なサイズの物や物資を通したのだろうと分る隔壁だが、どうやら用があるのはその横の小さな部屋だ。


 隔壁が大きすぎて小さなとしか表現できないが、ヒトが入り込むには十分なサイズの扉。


 例によって取っ手も何もない、自動ドアと思われる扉だが、今回はバールを突っ込む必要はない様だ。


 扉横の壁の一部を例によってパイルバンカーで破壊し、プラグを差し込んで操作すると、あっさりと扉が開く。


 中はコンソールが幾つも置いてあり、きっと大昔ヒトが操作したのだろうと予想できるつくり。


 何しろロボはプラグを差し込めばそれで情報交換できるから、コンソールなど手で叩くものは必要ない。


 幾つもモニターらしく物があるのは、外の様子でも監視していたのか?


 何なら守衛室とも見えなくない。


 周囲を観察している内に、何の迷いもなくまたプラグを挿す鉄人が、何やら操作をすると、


 ビーーーー!ビーーーー!ビーーーー!


 やたら耳に障る音と赤い点滅灯。


 「ドウヤラ 基地 ハ 非常事態 ダッタヨウデス」


 それは説明されなくても分る。


 「奥に進む事は出来るのか?」


 「可能デス 基地機能ノ 一部ヲ 復旧シマシタ」


 と言う事なら進むしかあるまい、自分のゲーム勘だとあれだろ、基地が緊急事態になった原因を探って正常状態にするクエストかなんかなのだろう。


 戦闘になっても今回はカヴァリーとビエーラがいるし、多少の事なら何とかなるだろう。


 「コレうるさいの、静かにならないの?」


 「可能デス クラーヴン技師長ガ 暗イ ト 仰セ デシタガ 元ノ 非常灯ノミデ 宜シイデショウカ?」


 「奥に進めるなら別に構わないぞ。ついでに非常事態も止められるならそうしてくれ」


 「基地ノ 非常事態ハ ソノママ状態ヲ 引継ギマス」


 赤く点滅していた灯りを消して、音も消えた。


 守衛室らしき部屋から出て、別の扉を例のよって鉄人が操作して開けると、奥には尋常じゃなく広い空間が広がっている。


 「何なんだろうな?この部屋」


 「アレじゃないかな?強襲艇って言ってたし、ドックみたいな」


 なる程確かにと思いつつ、周囲を見ると誰がどう見ても機械文明のそれであり、興味が尽きない。


 バラバラバラバラ……。


 あちこち観察していると、何かヘリコプターみたいな音がするな~と思っていたが、ここはゲームの中だヘリはない!


 思い当たった瞬間に上を見上げると暗い空間に、フラフラと飛ぶドローンのようなものが一つ。


 「警戒信号 キャッチ シマシタ 攻撃シテキマス」


 鉄人の言葉と同時に、何か小さな砲身のような物がこちらに向けられ、咄嗟に鉄人が割り込んできた。


 カンッ!


 と甲高い音が聞こえ、その直後そのドローンに鉄人の腕に仕込んだクロスボウの矢が刺さった。


 そのまま落ちてきたドローンを確認すると、かなり朽ち果てよく動いたなと感心するような錆びっぷり。


 「情報ヲ 取得シマス」


 言うが早いかプラグを差し込む鉄人。


 情報の収集が終わったのか、プラグを抜くと同時に光の粒子に変わって消えるドローン。


 このゲーム内の物体は全て霊子と言われる本来目に見えない粒子から出来ている。


 全ての物体は破壊されたり朽ちたりすると、霊子に帰るというエコ設定なのだが、その壊れる瞬間だけ一瞬光って見えるのだ。


 つまり情報を吸われた事でドローンは完全にその役目を終えたと言う事になる。


 しかし気になるのは、このドローン敵として出てきたよな?ドロップがロボ用の情報と言う事なのだろうか?

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