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晒すわ日記  作者: こさじ
第四章・つれづれ
77/161

Vol.75 『あと少しもう少し』そのⅡ



 前回の続きです。

 


★−−−−−−−−−−−−−

 母と私は別物だった。

 母は森に住まうモノだった。悪魔といわれる化物であったが、その腹から産まれた私には羽があった。

 闇を知らず、恐れを覚えず、母を浄化してしまう体だった。それでも母は己の一部が消えようとも気にせず私を抱き締めてくれた。

☆−−−−−−−−−−−−−

 鬱蒼と生い茂った緑の濃い暗い森で、悪魔と呼ばれた者がいた。

 私の母だ。

 闇を纏った黒い体、伸びた太い首、何本も腹に小さい脚を抱え、細長い腕をぶらぶらさせて母は森を徘徊していた。

 そんな不気味さを全部合わせたような母から生まれた私は、似ても似つかない姿をしていた。

 母と私は別物だった。

 輝く一対の羽。母が悪魔なら私は天使だろうと、森に住まう物知りな獣が言っていた。

 闇を知らず、恐れを覚えず、母を浄化してしまう体を持ち、それでも抱き締めてくれた腕は今はところどころ腐っている。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 このエッセイの前の章でやっていたことですが、「挿絵をつけよう」みたいな感じで考えていた物語だったので一応イラスト貼っておきます。

 挿絵(By みてみん)

 コレ。

 基本的な文章が★部分だとして、みなさんならどういう風に直すだろうか。真逆の立場の母子、子供が旅立つときの話――その冒頭部分なのですが、もしご自分の書かれた物語で何か足りないと感じていたとして、どこをどういう風に直したり付け加えればいいかと考えますか?

 イラストで小さい脚を何本も持ってないし、さらに前の章では「履歴書説明文で登場人物を書くのはどうなの」ということも書いていましたが、必要部分を書く+行動は大事かなと今は思います。

 そして、久しぶりに書いてみて楽しかった^_^ 

 では、さらに分解。

 

☆−−−−−−−−−−−−−

 鬱蒼と生い茂った緑の濃い暗い森で、悪魔と呼ばれた者がいた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 緑の濃い――て必要だろうか。「鬱蒼と生い茂った暗い森で」、"鬱蒼"と"生い茂った"は同じことだな〜となると「鬱蒼とした暗い森」や「生い茂った暗い森」でしょうかね。

 鬱蒼と――の漢字でいくなら読点で分かれた文の初めの悪魔の画数とバランスが良さそう。バランスの問題かって感じですが、私が読むか読まないか決める理由の一つに入るかもしれない。

 実際、読んでみてから読み続けるか決めますけど、なんでだろうと不思議に思うことがある。その決める手段の一つが、漢字の画数や漢字そのものの多さ、または平仮名やカタカナの多さも関係しているのかもしれない。


✭−−−−−−−−−−−−−

 鬱蒼とした暗い森で、悪魔と呼ばれた者がいた。

−−−−−−−−−−−−−−−

 私の母だ。

 闇を纏った黒い体、伸びた太い首、何本も腹に小さい脚を抱え、細長い腕をぶらぶらさせて母は森を徘徊していた。

 そんな不気味さを全部合わせたような母から生まれた私は、似ても似つかない姿をしていた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 うーん、良いのか悪いのかわからない。「全部合わせたような」が何となく気になるぐらい…? 「全部合わせ持った」とか「全部合わせ持つ」とか、"ような"よりも言い切ってしまった方が雰囲気的に良い気がする。


✭−−−−−−−−−−−−−

 闇を纏った黒い体、伸びた太い首、何本も腹に小さい脚を抱え、細長い腕をぶらぶらさせて母は森を徘徊していた。

 そんな不気味さを全部合わせ持った母から生まれた私は、似ても似つかない姿をしていた。

−−−−−−−−−−−−−−−

 闇を纏った黒い体、伸びた太い首、何本も腹に小さい脚を抱え、細長い腕をぶらぶらさせて母は森を徘徊していた。

 そんな不気味さを全部合わせ持つ母から生まれた私は、似ても似つかない姿をしていた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 

 読み返すと「持った」の方が読みやすかった。

 "そんな"があるからか、「持つ」で詰まる感じがします。「た」で息継ぎ、そして"そんな〜"な「母から生まれた私」であります。


✦−−−−−−−−−−−−−

 鬱蒼とした暗い森で、悪魔と呼ばれた者がいた。

 私の母だ。

 闇を纏った黒い体、伸びた太い首、何本も腹に小さい脚を抱え、細長い腕をぶらぶらさせて母は森を徘徊していた。

 そんな不気味さを全部合わせ持った母から生まれた私は、似ても似つかない姿をしていた。

−−−−−−−−−−−−−−−

 母と私は別物だった。

 輝く一対の羽。母が悪魔なら私は天使だろうと、森に住まう物知りな獣が言っていた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 母と違うところが「輝く一対の羽」だけでいいのだろうか。そもそも"翼"ではないだろうか……と。翼以外の部分――イラストだと剣と鎧部分は次の内容でした。冒頭だけ抜粋してきたんで頭が混乱してましたが、剣はおかんの涙から、鎧は全く書いてなく(汗) ここで鎧を入れておけば不思議さと悪魔な母と対極な者になれるのではないかと思う。

 「輝く翼に純白の鎧」、黒の反対としてぽっと出てくるのは白だろうなと、"純白"です。ただこの短い説明で二足歩行の人間になれるかどうかです。次の文の「天使」がどれだけ人間成分を持っているのか、読んだ人が人間の形を思い浮かべるかなんですけど、思い浮かべますか?

 生まれたとあれば赤ちゃんかって思うかもしれない。そこは"鎧"でカバーをできるかもしれない。鎧を着た赤ちゃんってなかなか出てこないと思うんですよ。


 摩訶不思議な世界ってゴリ押しするしかないのかもしれない…。


 後付設定をいかに組み込んでいくかなんだろうと考えれば、「鎧を着たままの赤ちゃんって?」「天使って人間と同じ姿形の?」な疑問を作者がスルーしなければ続きが書けませんね。


✧−−−−−−−−−−−−−

 鬱蒼とした暗い森で、悪魔と呼ばれた者がいた。

 私の母だ。

 闇を纏った黒い体、伸びた太い首、何本も腹に小さい脚を抱え、細長い腕をぶらぶらさせて母は森を徘徊していた。

 そんな不気味さを全部合わせ持った母から生まれた私は、似ても似つかない姿をしていた。

 母と私は別物だった。

 輝く翼に純白の鎧。母が悪魔なら私は天使だろうと、森に住まう物知りな獣が言っていた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 「全部」て"んぶ"て可愛らしい。「全て」の方がちょっと堅苦しさを醸してる感。そして、読み返しても読み返しても終わりがこない感、ここで落ち込むかやる気を出すかでエタりを回避できるのだろうけど、私の気持ちは落ち込んでいる絶望感です。楽しいと思った気持ちが萎むのが早い…。

 

✴−−−−−−−−−−−−−

 鬱蒼とした暗い森で、悪魔と呼ばれた者がいた。

 私の母だ。

 闇を纏った黒い体、伸びた太い首、何本も腹に小さい脚を抱え、細長い腕をぶらぶらさせて母は森を徘徊していた。

 そんな不気味さを全て合わせ持った母から生まれた私は、似ても似つかない姿をしていた。

 母と私は別物だった。

 輝く翼に純白の鎧。母が悪魔なら私は天使だろうと、森に住まう物知りな獣が言っていた。

−−−−−−−−−−−−−

 闇を知らず、恐れを覚えず、母を浄化してしまう体を持ち、それでも抱き締めてくれた腕は今はところどころ腐っている。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 

 繰り返しになってしまいますが、全文はこちら(↓)です。


☆−−−−−−−−−−−−−

 母と私は別物だった。

 母は森に住まうモノだった。悪魔といわれる化物であったが、その腹から産まれた私には羽があった。

 闇を知らず、恐れを覚えず、母を浄化してしまう体だった。それでも母は己の一部が消えようとも気にせず私を抱き締めてくれた。


 しかし、私たちはいずれ別れが来ることを知っていた。


 母がいうには私が腹の中で核と交わったときすでにわかっていたと、笑いながら泣いた。

 その時、母の涙は私の剣になった。

 漆黒の魔力を宿したそれはしっくりと手に馴染み、拾い上げて見上げた母の目を見て悟ったのだ。


 今日がその日であったのだと……


 母に別れを。


 これが最後だということを二人で胸に留め、「いつかまた」と痺れを伴う手に触れたのだった。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


 改行、余白、三点リーダー(ダッシュ)、句読点、文の長さ、並びを考えようとして全く自分なりの納得できるものに書き換えられなかった第一話です。

 もし続きをなんとかするといたら、母と私の森の暮らしがどうであったかをちらりと書き、別れについてと剣を貰ったことと最後の母と私についてに繋げて、次話へ。

 

 その気力はない。


 二話使ってずらずらと書いときながら結果はどうしようない…。すみません。お付き合いありがとうございました。

('・ω・')


「書くって辛い。

 前とは考え方が違っているのかもわからない」

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