Vol.47 『創作論と精神論…』
創作論の中、中心部に精神論も埋め込まれているのかなぁ…と思いつつ、以前に書いた『自分の作品のどこか一つでも良いところを見つけて自分自身で褒め称えろ!』と書いたけれども、時々、エッセーランキングで「感想は良い点しか見たくない」というような作品が上位に上がってくる。
人から「凄いね」「いいね」って言われるのはそりゃあ嬉しい。「感動しました」とか「考えさせられました」とかね、誰かに自分の思いが伝わった若しくは自分を理解してくれたんだと嬉しくなる。
でも、そこまで他人ありき――読者の言葉で揺さぶられるってことは、逆に言えば自信がなさ過ぎてどうしようもない、ということだろうか……
みんな自信ないと、思うけどね。
だけど、それを凌駕する気持ちがあったから投稿したんだろうと思う。
あまりに自信がなくて、なーんてことだったら、正直、投稿出来ないと思う。
評価されないかもしれないから怖いのか、感想貰えないかもしれないから怖いのか、もしかしたらアンチがわくかもしれないから怖いのか……
でも、読まれないかもしれないから怖い――とは思わないから、投稿出来るんではないだろうか、それが一番怖いってなってたら投稿出来ないもの。
誰かは読んでくれる、もっと強気な考えなら「コレより面白いものを自分なら書ける!」「こんなんでいいなら自分にだって書けそうだ!」――それで、いざ投稿してみたら……結果が自分の思った通りじゃない。
思った通りだったってこともあるけれど、「イイカンジ♡」で投稿してみたが、評価されたのは違うのだった……とかね。
ハッキリ言えば、世の中、自分を中心に回っちゃいないってことだ。
自分がイイと思っても、他人にしてみたら大したことないもんだ。
それで、読者は読んだら評価してくれ、ブクマ外すとモチベが下がる、と嘆く。嘆くけど、めっちゃいいアドバイスをわかりやすく教えて貰えているダケだと思う。
特に、ブクマね。
常にブクマチェックしている作者さんなら…って話だけど、どうして減ったとか、次話投稿したら減ったとかさ。読者のいいなりになるのはどうかと思うけど、“王道”からズレたからだと私は思う。
“王道”って、なろうテンプレではなくてね。
例えば、恋愛ならさ、やっぱり嫉妬がつきものだろうと思っているので、主人公の恋人にちょっかいかけて来る人がいてヤキモキするとか。
主人公にちょっかいかけてくる奴でもいいけど、主人公ばかりに来ると主人公が優柔不断に見えて、段々と悪い印象になって来るから、読んでて飽きてくる。面倒くせー奴だな、って一番大事な登場人物に負の感情を持ってしまって途中でブラバしてしまう。
健気なやつが恋敵に立ち向かう、立ち向かってた強気な主人公が弱気になってしまう――どちらにしても頑張る主人公っていうのが恋愛に限らず私は好きだ。うん、私がね。他の人は知らん。
けど、一話まあ二話完結型をずっと連載するっていうのも、「結局同じことしてんな」と読者を我に返させたら終わりだと思うし。
サザエさんは永遠に前にやったことを繰り返しているけれど、時々時代に乗るしね。水戸黄門は、ちゃんと旅していた。その土地の名物とか特産品とか訛りとか、そして時々自分の家にいるし、旅を終えてキャストかえて復活してた。
物が違うだけだけど次はどんな話になるんだろうって。主人公がモンスター倒して武器作って、またモンスター倒して武器作って、またモンスター倒して武器作って……
……メインはなんだよ! って話。
どうせモンスター倒して武器作るだけだろ!って。
物語がないと、飽きる。モンスター倒して新しい武器作って、新しいスキルを手にしてより強いモンスターに立ち向かうのはいいが、『なんのために立ち向かっているのか!?』――頑張っている理由がない物語は、目的がないことを読者にバレたら辛いんじゃないかなぁ…と。
読者も辛いし、作者も辛い。
読者に『読む目的』――主人公の生き様は何か、モンスターをハントしていくのが生き様かもしれないが、ハントして新しいもの作ったからなんだってんだよ。
天下の大商人になんのか? 天下の鍛冶屋になんのか? 天下の防具屋になんのか、ギルド始めたいとか、モンスターの住処を奪い取って王国作りたいとか……
まず、なんでモンスターを狩るんだよ。捕獲でも素材採れるなら殺す必要ねーだろ、ととあるゲームをやってたときに思ってたんですが。
あとは、一話が終わらない。間が長い。さっさと進め、先へ進めや。と思ったときにそのイライラをぶつけるがごとくブクマを外す。話が止まってて更新されない方がまだマシだ。「なかなか難産でして(汗)」と言われる方がいい。――私の場合ですが。
なかなか話も進まないと思えば、幕間をぶち込んで来やがる。しかも一つだけかと思っていたら次の更新も次の更新もその次も幕間が来て、次こそはと思ったら今度は違う奴視点の幕間とかさ。
「も〜〜〜ホントヤダ!」
で、ブクマを外して二度と見ることがなくなった作品さえある。
読者を焦らすのはいい。焦らすのはいいが限度ってもんがあるだろうとそんとき感想に書いてやろうかと何度思ったことか…
……本を読むのが多ければ多いほど、ミステリーを見るのが多ければ多いほど、ホラー映画が好きなほど――次の展開を予想出来てしまう相手を裏切るのことも大事だろうけれど、「うん!そうこなくっちゃ♪」と楽しませることの方が大事なときだってあるだろう。
そんな無理矢理こじつけ論。





