Vol.46 『書きたいものと読みたいもの』
――それが違う。
ほぼ、読者として徘徊しているのが“ムーン”の方である。“なろう”では、新着エッセーと新着活報と、活動報告から偶然見つけた作品と時々詩を見るくらいで、物語を手に取る割合は気分と偶然の交わったときだけである。
で、そんな自分の読書と執筆は、頑張っても掠る程度で一緒に重なり合うことがない。
読みたいものと、書きたいものが違う。
読むのは大抵恋愛ものだ。異世界とか現代とか、異性同士、同性同士でも、人間相手でも、獣でもドラゴンでも妖怪だろうがエイリアンだろうがなんだろうが、関係なく色恋沙汰してりゃその日の気分でなんでも読む。バトルしてても。
でも、読むのはいいが、「自分もあんな恋愛もの書きたい!」とはどうしてもならない。
恋愛は他人事だから楽しいのであって、例え作り話であっても、自分の恋愛は飽きてくる……喧嘩話が入って来るなら尚更で「面倒くせーな」しか思わん。
恋愛は面白半分、経験の甘酸っぱいさ半分で見るから楽しいのだ。
恋愛小説を書いている作者さんはスゲーなって思う。なんであんなにのめり込める、また感情をグルングルン振り回してくれるものを書けるのか――
しかし、そんなに好きでも、自分が書くのは恋愛からかけ離れてしまう。書いたとしても、なんか……なんかだ。恋愛が主じゃなくなっていく。
ということもあって、自分が読みたいものと書きたいものが違う――違ってくる。無理に書こうとすると、手が止まってしまうのだが、何か物語を書いているときに「なんかなぁ…」って思うことはありませんか?
無理矢理書いているような感じ。
捻り出すのも辛くなって来ているような…
自分ってこんなん書きたかったのか? と悩み出したり。
私は、どういう題材だと生き生き書けるんだろうか――そう自分自身を探ってみたことはありますか、な話。





