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晒すわ日記  作者: こさじ
第一章・考えたっていいじゃない
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Vol.17 『序章の使い道』



 ほぼナイと思っている。


 思うようになったのは、このエッセーもどきを書き始める前くらいで、「序章はなんのために必要なのか?」――と。


 ただ、世界観の説明には使える。

 あらすじの、その説明的なものである。異世界だと、『このケイリョウ界には純粋な人族の他に獣の血が混ざった混血種が存在する。混血種の見た目は〜で、』なんて。


 わかりやすく言うなら、ナレーション。


 もっとわかりやすく言うなら、漫画またアニメの『トリコ』だ。知らない人は調べてみてください。


 アレが序章であり、一度見たら別に見なくてもいいもの…なんて言い方は失礼だろうけど、序章を読み直すことってあるのかな?


 特に、“今現在”のことを序章にして、第一話からは“遡ること何年前とかの過去”で書かれてあったら、その作品が長ければ長いほど序章なんて見に行かない。ブクマしていたら余計にね。


 “今現在”の序章が、忘れ去られる過去になるんだ。


 だって、どうせ来る日がくれば、その場面が詳しく書かれるんだもん。尚更、その内容で書かれる序章の必要性を感じない。だったら、さっさと第一話を始めてくれや!と思う。


 あとは、“今日私は旅立つ”編――それはあらすじで十分だ。


 あらすじで“今日私は旅立つ――○○のために、主人公こさじは伝説の軽量一族を探すのであった”、そして一話目が始まるのであるが、たいていセリフから始まる。


 

「陛下、お呼びでしょうか!」

 漆黒の鎧を纏った屈強な男が〜


 

 なんて。セリフから始めると書きやすい。

 

 結局は、物語は第一話目から始まるんだ。アニメならOPの次、ゲームだって開発元・社名、タイトルの“はじめる”を押した次だ。その前に流れる世界観の映像や戦闘のデモは序章――初めてのときだけ「グラフィックすげぇ…」と言うだけのものであり、またプレイする前に途中で邪魔されないように用を足しに行っている間で流れる“音姫”みたいなもんだろう。


 さらに、長いタイトルであるなら、序章で何すんの?と聞いてみたい。

 長いタイトルはアレがあらすじだし、あらすじが序章の役割になっている。次が第一話から始まっているならいいが、長いタイトル、長いあらすじ、なかなか始まらない序章があったらそれだけで腹一杯。正直、面倒くさいのでサヨナラする。


 勿論、私個人の話ですよ。他の人はどう思っているか知りません。



 ただ――、


「その序章に存在意義はありますか?」



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