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755話

「ふぅ...ライラ達と合流するか」


 とりあえずアインが監視用として置いていったスライムをなんとかすることが出来、無事に部屋の外に脱出成功した訳なのだが、ここからどうにかしてライラ達と合流しなければならないだろうか。


「いや待て...そういえばビビも助けないと...」


 さて...早速ライラ達と合流するため、この場から移動しようとするも、そういえば危険を顧みずここまで一緒に行動してくれたビビの存在を思い出した。


 もしここで自身だけライラ達と合流し、脱出してしまえば、ビビがどのような仕打ちを受けさせられてしまうか分からないし、流石にここまで一緒に行動してくれた人物を見捨てることは出来はしない。


 ということで、ビビの下へ向かうこととし、きっと以前見つけた部屋と同じ部屋に居る筈だろうと思いつつ、コウは早速記憶を辿りながら長い長い廊下を音を立てないように走り出す。


(前の部屋は...こっちだったか...?)


 そして長い廊下を暫くの間走り、何部屋も通り過ぎた訳なのだが、やはり今回も他の魔族達とは出会うこともなく、以前ビビが居た部屋へとすんなり辿り着くことが出来た。


(とりあえず部屋の中の人数を確認しないと...)


 もしかしたら自身の様に魔族が監視としているかもしないので、まずは扉に耳を当てながら部屋の中の人数はどれくらいか?について気配を探っていくことにした。


 しかし扉に耳を当てても物音は少ししかせず、1人だけしか部屋の中から気配はしなかったため、きっとビビだろうと思い、今度は扉に向けてコンコンとノックをしてみると、中から返っててきた返事は聞き慣れたビビの声のものであった。


 ということで、コウは扉をゆっくりと開け、念の為に隙間から部屋の中の様子を窺うことにしたのだが、部屋の中を見てみると、先程の自身の状況と同じ様にアインが作り出したと思われる監視用のスライムが机の上に置かれており、ビビを見つめているではないか。


 そしてビビはまさかコウが訪れてくると思っていなかったのか驚きの表情を浮かべていたが、すぐに冷静さを取り戻したのか、今度はちらちらと机の上に置かれていたスライム向けて視線を向けていた。


(なるほどな...さっきの俺と同じ状況か...)


 きっとアインから同じ説明を受けてるため、身動きが取れずにいるのだろうということを察したのだが、まぁその問題に関しては特に問題はないと言えるだろうか。


 とりあえず部屋の中には監視用のスライムがいるだけで、他に監視をするような魔族はいないため、コウは自身が抜け出した方法としてまずはビビの場所まで氷の壁を作り出していくことにした。


 そして監視用のスライムに気取られないように隠れながらビビの背後に近づくと、今度はビビの姿と瓜二つの氷像をスライムの前に作り出していく。


(もう動いても大丈夫だ。一応隠れなが動けよ?)


(本当ですか...?坊ちゃんを信じますからね)


 ビビに瓜二つの氷像を作り出したことによってスライムは氷像に釘付け状態となっているため、小さな声で動いても大丈夫だと伝えると、半信半疑になりつつもゆっくりとビビは動き出してくれた。


 そしてビビと瓜二つの氷像に釘付け状態となっているスライムから身を隠しつつ、コウ達は部屋の外へ出ると、緊張感が漂う様な状況だったためか、2人は大きく息を吐き、安堵の表情を浮かべる。


「まさか坊ちゃんが来てくれると思ってなかったよ」


「俺も流石にそこまで薄情じゃないからな」


「ありがとね坊ちゃん。何か問題が起きてる今のうちに転移部屋まで行こっか」


 そんなこんなで一息つくと、ビビから何かしら問題が起きているうちにこのダンジョン内から脱出しようかといった提案を受けたのだが、今の目的はライラ達との合流である。


「いや実は...」


 そのため、コウはビビに対してライラ達がこのダンジョン内へ来てしまったということや出来れば合流してからダンジョン内から脱出したいことなどにを伝えてゆく。


「なるほどね...みんなで脱出するにはまずは合流だね」


「あぁそうなるな。とりあえず早めに合流しに行こう」


 ということで、コウ達は他の魔族達がライラ達と接敵してしまう前に合流するため、まずはこの広い古城から他の魔族達に見つからない様に抜け出すこととするのであった...。


 


今年1年お付き合い頂きありがとうございました。


次回の更新は1月2日になると思いますのでよろしくお願いします。

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― 新着の感想 ―
本年も更新お疲れさまでした。 来年も楽しみに読ませていただきます! それではよいお年をお迎えください。
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