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749話

 さて...長い長い廊下を歩きながら1部屋1部屋確認していっている訳なのだが、殆どは空き部屋ばかりとなっており、未だに目的の人物であるビビは見つかっていなかった。


 ちなみに今のところ見た空き部屋に関してはコウが先程まで居た部屋と同じように高価そうな家具が置かれ、清掃などが綺麗に行き届いた部屋や倉庫のように扱われている部屋などばかりであったりする。


(なんか他の魔族にも出会わないな...良いことなんだけども...)


 それにしても暫く長い廊下を歩いて1部屋1部屋確認しているというのに未だに他の魔族とは出会ったりしていない。


 まぁディールなどと出会いでもしてしまえば、再び先程まで居た部屋へ戻されてしまう可能性があるので、誰とも出会わないというのは悪いことではないと言えるだろうか。


 そんなことを思いつつ、次の部屋に近づいていくとと、次の部屋の中に誰かがいるような気配をコウは感じ取った。


 そのため、部屋の中いる人物は一体誰なのかを確認するために扉に耳を当てながらコンコンと数回ノックをしてみると、「どうぞ」といった返事が返ってきた訳なのだが、その声には聞き覚えがあり、コウはすぐに扉を開けていく。


「坊っちゃん!」


 そして扉をすぐに開け、視界に映ったのは目的の人物であったビビが高価そうなソファーへちょこんと座っており、入ってきたコウを見るや否や口を大きく開き驚きの表情を浮かべながら声を上げた姿であった。


「探したぞ。早速で悪いが...」


 とりあえず再会の喜びについては後回しにしてとりあえずこのダンジョン内から抜け出す場所まで案内してもらうことをビビに伝えようとしたのだが、ふと脳裏にとある事が過った。


 それはビビに協力をお願いするのは良いが、この状況下でもし協力したのがバレてしまったらビビはどうなってしまうのだろうか?ということである。


 もしもビビが協力してしまったのがバレてしまえば、とある御方とやらに追われる身となり、捕まってしまうと厳しい処罰を受けてしまう可能性があり、そう考えると今更ではあるのだが、協力をお願いするというのはあまりよろしくないのかもしれない。


「もしかして坊っちゃんは私の身を案じてますか?」


「ん?まぁそうだな。協力がバレたら不味くないか?」


 そのため、コウが言い淀んでいると、何となく察してくれた様子であり、首を縦に振りながらそうだと肯定の意思を伝えると、くすくすと笑い出したため、人が心配しているというのにと思い、少しだけムッとしてしまう。


「笑うなって...一応俺なりに心配をしてるんだぞ?」


「もうここまで来てたらそう思われてるに決まってるじゃないですか」


「まぁ...それはそうか...なんかすまんな」


 それはそうだ。ビビの言う通り、ここまで案内させているのだからもう既に相手方にはコウの目的はバレている可能性が非常に高いと言えるだろうか。


「じゃあ案内を頼めるか?」


「勿論。任せて坊ちゃん」


 そのため、改めて案内をお願いしてみると、自信のある表情をしながらビビは強く頷き、案内してもらえることとなり、ちょこんと座っている高価そうなソファーからパッと飛び降りた。


 そして早速、部屋の扉を開けて左右を確認するも誰もいないのを確認すると、サッと外に出て足音を立てないように再び長い長い廊下を案内人であるビビと共に歩き出すこととするのであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


次回の更新は12月9日になると思いますのでよろしくお願いします。

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