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718話

「好みの飲み物はあるか?」


「...何でもいいから話の内容は?」


「せっかちなものだな。ここでは話をする時間が以前会った時よりもあるからそこまで焦る必要ない」


 そして椅子に座ると、コウは早速話の内容について催促してみたのだが、目の前の人物はのらりくらりとした態度で躱しつつ、元々机の上に用意されていたティーカップに良い香りの紅茶を淹れだす。


「時間がある...?どういうことだ?」


「夢の中での出来事だと思えば良い。まぁそこまで長い時間は無理だがな」


 目の前の人物の言い方的にもしかするとこの空間は以前、コウが出会ったゴートンという魔族の夢を見せる力と似たようなものだと理解したが、あの時とは違って自身が望むような夢とは全く違うし、一応時間制限などもあるようだ。


「ふぅ...では約束していた通り前回の話の続きとでもいこうか」


 そして目の前の人物が2人分の紅茶を淹れ終わり、用意されていた椅子に座って紅茶を一口飲み、一息付くと、ようやくコウの望んでいた前回別れ際に聞けなかった時の話をしてくれるようで口を開き出す。


「まずは誰なのかと言った質問だったな。我の名はオルグスという」


 深く被っていたどうやら目の前の人物の名はオルグスというらしく、何処かで聞いたことのあるような名前だと思ったのだが、思い出すことが出来ない。


「名前は名乗るのにフードは取らないんだな」


「ふむ...確かに素顔を晒さないのは失礼ではあるか」


 とりあえず目の前の怪しかった人物の名前は分かったため、今度はどんな顔をしているのか見たかったということもあって、深く被っているフードを取り払わないのかと、少しだけ回りくどい言い方で言ってみると、すぐに取り払ってくれた。


 そして素顔が露わとなった訳なのだが、どんな風貌だったのかというと、し枯れた声の予想通り老人の様な見た目であり、肩に届きそうな長さの白髪をオールバックにして目つきは人を今にも殺しそうなくらいには鋭い。


 また魔族特有の巻き角が頭の左右に生えているのだが、片方だけが真ん中の部分からぽっきりと折れてしまっていたりする。


 それにしても目の前のオルグスといった魔族の風貌も何処かで見たようなものであるのだが、名前と同じで何処の誰なのかを思い出すことが出来なかった。


「では話の続きといこうか。まずお前と我が知っている理由はリーゼの父だからだ」


「は?」


 ということで、別れ際に聞けなかった時の質問続きからとなり、まずはコウのことを知っている理由についてを話しだしたのだが、オルグスの口から出てきた言葉はまさかの母であるリーゼの父といったことであり、自身の予想していた知り合いという線ではなく、全く持って違った答えが返ってきたため、口をぽかんと開け、一瞬で思考がフリーズさせられることとなった。


(待て待て...母さんの父親となると俺の爺さんってことになるよな...?いやでも...)


 そしてすぐにフリーズしていた思考が動き出し、衝撃のように訪れた情報を処理するため、ぐるぐると自問自答を頭の中で繰り返しながら咀嚼し、情報を飲み込んでいく。


「つまりお前の祖父となるな」


「分かった分かった...そんな俺の爺さんかもしれない魔族がどうして今更俺の前に出てきたんだ?」


「リーゼの息子となるコウを魔族領へ連れ戻すための交渉といったところだ」


 とりあえず一通りの情報を処理し終わると、今度はオルグスに対して今更自身の前に出てきた理由を聞いてみたのだが、どうやらコウがリーゼの息子ということもあり、魔族領とやらへ連れ戻すため、交渉として今回は話をしに来たとのことであった...。

いつも見てくださってありがとうございます!


次回の更新予定日は多分8月11日になりますのでよろしくお願いします。

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